リップル(XRP)の今後はどうなる?価格予想や将来性を解説
リップル(XRP)は国際送金システム「SWIFT」の課題解決を目的に誕生した仮想通貨で、国際決済に必要な手間やコストの低減を目指しています。
国際送金に強く、実用性の高い仮想通貨プロジェクトであることから、今後の価格にも期待されているのです。
本記事ではリップルの今後や価格予想、注目すべきポイントを解説します。リップルの購入を検討している方は参考にしてください。
【予備知識】リップル(XRP)の特徴を解説
リップル(XRP)は「国際送金」の面で優れています。まずはリップル(XRP)の基本的な情報を以下表で確認しましょう。
通貨名 | リップル |
ティッカーシンボル | XRP |
発行上限 | 1,000億枚 |
発行年 | 2012年 |
時価総額ランキング | 5位 |
開発している企業 | リップル社 |
リップル社の目的は国際送金システム「SWIFT」が抱える問題を解決して、世界中に送金しやすい通貨を作ることです。
リップル(XRP)の普及が進み世界中で利用されると、通貨価値が上昇する可能性もあります。
リップル(XRP)の今後に期待はできるのか
リップル(XRP)は、機能性と実用性が投資家や金融機関から評価されているため、今後の価値上昇にも期待できます。
ここでは、価値上昇に期待できる理由を5つ紹介します。
- 送金機能が優れている
- 発行枚数が上限に達している
- リップル(XRP)の実用化が進んでいる
- 他の主要コインと比較して最高値までの値幅が大きい
- SECとの裁判に一部勝訴した
送金機能が優れている
リップル(XRP)は、新しい国際送金システムの通貨として誕生しているため、送金機能に優れています。
現在の国際送金システムと、リップル(XRP)の送金機能を比較してみましょう。
国際送金システム | リップル | |
送金時間 | 2~5営業日 | 3~5秒 |
手数料 | 25~65ドル | 0.0002ドル |
国際送金システムと比較しても、リップル(XRP)は「送金時間」や「手数料」の面で優秀です。
発行枚数が上限に達している
リップル(XRP)の発行枚数の上限は1,000億枚で、すべて発行済みです。
2024年現在、1,000億枚以上発行される予定はないため、購入希望者が増えるほど希少価値も高まり、価格の上昇が期待できます。
たとえば、日本円やアメリカドルなどの法定通貨は発行枚数に上限がなく、市場に出回る資金をコントロールできるため、価格に大きな変動はありません。
一方、リップル(XRP)など発行枚数に上限のある通貨の場合、青天井で価格は上がります。
リップル(XRP)の実用化が進んでいる
リップル(XRP)は国際送金技術の評価が高く、世界中の金融機関で利用されたり、以下用途で実用化されたりしています。
- 「RippleNet」※1に世界45ヵ国300以上の金融機関が参加
- 国際送金業世界大手MoneyGramが「xRapid」を使ったサービスの提供開始
※1:リップル社の提供する国際送金ネットワーク
世界的な実用化が進んでいるリップル(XRP)は、海外送金の問題解決にも期待が寄せられています。
そのため、実用化による価値の上昇にも期待できるのです。
他の主要コインと比較して最高値までの値幅が大きい
リップル(XRP)は、ビットコインやイーサリアムなど主要な仮想通貨と比較すると、最高値までの値幅が大きいです。
そのため、次回のバブル相場において最高値付近まで上昇する可能性もあります。以下の表で2017年と2021年バブル、現在の価格を比較しましょう。
2017年バブル | 2021年バブル | 2023年12月現在の価格 | |
ビットコイン | 約200万円 | 約700万円 | 約600万円 |
イーサリアム | 約18万円 | 約54万円 | 約34万円 |
リップル(XRP) | 約400円 | 約172円 | 約125円 |
ビットコインとイーサリアムは2021年に、2017年バブルの最高値を更新しています。一方、リップル(XRP)は更新できておらず、現在価格と市場最高値の間に差があります。
前回バブル時にリップル(XRP)が最高値を更新できなかった要因は、SEC(米証券取引委員会)との裁判があったからです(現在も継続)。
そのため、裁判の結果次第ではバブルを待たずして、最高値まで上昇する可能性も考えられます。
SECとの裁判に一部勝訴した
リップル(XRP)とSECの裁判は現在も継続中ですが、2023年に一部勝訴したため、価格が急騰しました。
以下の表で、SECとの裁判概要を紹介します。
主張 | 裁判になった理由 | 主張が認められた場合 | |
リップル(XRP) | リップル(XRP)は通貨 | ・リップル社が機関投資家やヘッジファンドに直接XRPを販売 ・有価証券の場合、手続きが必要 | 現状維持 |
SEC | リップル(XRP)は有価証券 | 上場廃止の可能性 |
リップル社が投資家に直接販売していた時代は、仮想通貨に関する法律が整備されていなかったため、問題ありませんでした。
2023年の一部勝訴では、個人向けに販売されたリップル(XRP)が「通貨であり有価証券ではない」と判断され、価格が急騰する要因となりました。
一部勝訴でも価値は上昇したので、完全勝訴による価値の向上にも期待がもてます。
今後のリップル(XRP)価格予想と過去の価格推移
実用化や裁判結果で価値が変動しているリップル(XRP)ですが、今後の価格はどうなるのでしょうか。
ここでは、リップル(XRP)の価格推移と今後の価格予想について解説します。
- 現在と過去値の比較
- 今後の価格は裁判次第
現在と過去値の比較
まずは、リップル(XRP)の現在と過去価格を比較してみましょう。
2017年バブル | 2021年バブル | 2023年12月現在 |
約400円 | 約172円 | 約94円 |
2017年は仮想通貨市場初のバブルで、リップルも約400円という高値がつきました。しかし、2021年のバブルではSECの裁判も懸念されたためか、最高値更新とはならず、170円付近までの上昇でとどまっています。
2023年12月現在の価格は約100円前後で推移しており、SECとの裁判結果次第で、最高値を更新する可能性もあるでしょう。
今後の価格は裁判次第
リップル(XRP)の価格は、今後の裁判次第で変わりますが、現時点でのAIによる価格予想は以下のとおりです。
西暦 | 1XRPの価格 | 現在価格からの上昇率 |
現在(2023年12月) | 0.65ドル(94円) | - |
2年後(2025年1月) | 1.48ドル(222円) | +2.24倍 |
10年後(2033年1月) | 12.63ドル(1,894.5円) | +19.14倍 |
AIの予想によると、10年後は現在価格から20倍近く上昇しています。
リップル(XRP)が裁判に勝訴し、世界的に国際送金システムの普及が進むことで、AIの予想通りに価格が上昇するかもしれません。
ただし、あくまで予想なので、リップル(XRP)に関するニュースはこまめにチェックしておきましょう。
リップル(XRP)は送金機能を重視する方におすすめ
リップル(XRP)は、仮想通貨の送金機能を重視している方におすすめです。ここからは、リップル(XRP)の送金機能について以下2点を解説します。
- 「SWIFT」にとって代わることを目指している
- 国際送金サービスに活用されている
「SWIFT」にとって代わることを目指している
リップル(XRP)は、国際送金システム「SWIFT」の抱える問題の解決を目標にしています。
SWIFTは、世界各国から11,000以上の金融機関が加盟しているサービスです。設立は1973年と古く、リップル(XRP)と比べると送金時間などの機能は劣ります。
今後リップル(XRP)が国際送金として普及し、SWIFTの代わりになることで、価格上昇も期待できます。
国際送金サービスに活用されている
リップル(XRP)は、国際送金サービスとしても活用されています。
たとえば、国際送金サービスを提供している「SBIレミット」では、2017年からリップル社の「Ripple Payments」を導入しています。今後、アジア圏に提供の場を広げていく計画です。
リップル(XRP)は各国で利用されているため、今後さらに普及が進む可能性もあります。
リップル(XRP)を購入する際の注意点
国際的な送金機能として優秀なリップル(XRP)ですが、購入する際の注意点を把握しないと、想像とは異なる結果になるかもしれません。
- 価格変動リスクが高い
- SECとの裁判が長くなる可能性がある
- 仮想通貨に対する法整備が不十分である
- プロジェクトが評価されていない
各注意点を理解したうえで、購入を検討しましょう。リップル(XRP)の購入方法については、こちらの記事でも解説しています。
価格変動リスクが高い
リップル(XRP)は仮想通貨の中でも価格変動が大きい銘柄で、購入時には注意が必要です。
2023年7月、裁判で一部勝訴の報道が出た直後の価格動向を見てみましょう。
裁判結果の発表後、1日のうちに価格は80%近く上がりましたが、1カ月後には上昇分を帳消しにする下落がありました。
そのため、急に価格が上昇したからといって購入すると、高値つかみになる可能性があります。
リップル(XRP)を購入する際は、価格変動の大きさに注意しましょう。
SECとの裁判が長くなる可能性もある
リップル(XRP)を購入する際に注意したいのが「SECとの裁判の長期化」です。裁判の結果次第では、リップル(XRP)が上場廃止になる可能性もあります。
2023年7月にリップル(XRP)は一部勝訴の報道が出たものの、最終的な結果がいつ発表されるのかは未定です。
リップル(XRP)を保有している期間には、裁判の動向にも注目しましょう。
仮想通貨に対する法整備が不十分である
仮想通貨に対する法律の整備が不十分なままだと、再度訴訟を起こされる可能性があります。
リップル社とSEC間の裁判では、リップル(XRP)が「有価証券」と「通貨」どちらの分類となるのか議論されています。
仮想通貨の定義が法律上あいまいで発生した問題のため、再度訴訟される可能性も十分にあるのです。
リップル(XRP)以外の仮想通貨にも関わるため、裁判の進捗はこまめに確認しておきましょう。
プロジェクトが評価されていない
そもそもリップル(XRP)は、プロジェクトが評価されていない可能性もあります。
評価されていない理由は、以下のとおりです。
- 発行枚数の半分を自社で保有しており、売却する可能性はゼロではない
- SWIFTはチェーンリンク(LINK)と提携して問題解決が進んでいる
2017年の仮想通貨バブル時は銘柄数も少なく、リップル(XRP)も国際送金という役割で投資家から注目されていました。ただ、現在は競合コインも増えているため、今後価値が下落するかもしれません。
一方、リップル(XRP)は各国の金融機関でも実用化が進んでいるので、価値が上がる可能性もあります。
リップル(XRP)に関するニュースや価格の動きを、こまめにチェックしましょう。
リップル(XRP)の今後について注目すべきポイント
リップル(XRP)の今後を考える際に、注目すべき3つのポイントを解説します。
- SECとの裁判結果
- 大手金融機関との提携
- クレジットカード決済への導入
SECとの裁判結果
SECとの裁判結果は、リップル(XRP)の価値に大きく影響します。2024年現在リップル社は「一部勝訴」しており、一時的に価格が80%高騰しました。
もし、裁判に完全勝訴した場合、価格が一気に上昇する可能性もあります。今後の裁判結果にも注目しましょう。
大手金融機関との提携
リップル(XRP)の国際送金システム「Ripple Peyment」には世界中の金融機関が関与しており、以下の国内大手金融機関も参加しています。
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- みずほフィナンシャルグループ
- 三井住友信託銀行
- SBIホールディングス
また、国内だけでなくフィリピンやベトナム、インドネシアも送金対象となっています。
対象の金融機関が増えるほど、リップル(XRP)は日常生活にも浸透しやすくなります。今後の動向にも注目しましょう。
クレジットカード決済への導入
リップル(XRP)は通貨としての役割もあるため、クレジットカード決済への導入も注目ポイントです。
MasterCardやVISAなど、大手クレジットカード会社の決済に導入されることで、リップル(XRP)の信頼性向上に期待できます。
仮想通貨全体の今後や将来性については、こちらの記事でも解説しています。
リップル(XRP)に関するよくある質問
最後に、リップルのよくある質問を3つ紹介します。
- リップル(XRP)は10年後いくらになりますか?
- リップル(XRP)の価格が暴落する可能性はありますか?
- リップル(XRP)はどのように購入すればよいですか?
リップル(XRP)は10年後いくらになりますか?
今後の動向によって変わるため、明確な価格は断定できません。
しかし、SECとの裁判に勝訴した場合、最高値の400円付近に到達する可能性があります。また、10年後のAI予想では約1,900円となっているため、将来性にも期待できます。
ただし、確実に上昇するわけではないため、参考程度の情報として把握しておきましょう。
リップル(XRP)の価格が暴落する可能性はありますか?
以下の懸念事項から、リップル(XRP)の価格が暴落する可能性はゼロではありません。
- SECとの裁判結果次第で上場廃止になる可能性がある
- リップル社が持っているリップル(XRP)を売却する
- 国際送金という技術がまだ評価されていない
懸念事項を把握したうえで、リップル(XRP)に投資しましょう。
リップル(XRP)はどのように購入すればよいですか?
リップル(XRP)は以下の手順で購入できます。
- 仮想通貨取引所を開設
- 取引所に入金
- 取引所サイトやアプリからリップル(XRP)を購入
リップル(XRP)は長い歴史と高い時価総額をもち、国内・海外に関わらずほとんどの仮想通貨取引所で購入可能です。将来性に期待している方は取引所を開設して購入してみましょう。
リップル(XRP)は通貨として実用性があるので期待できる
リップル(XRP)は国際送金機能が評価されており、通貨としての実用性があります。
すでに実用化が始まっており、リップル社の「Ripple Peyment」や「RippleNet」というシステムは、各国の金融機関で導入されています。
ただ、現在リップル(XRP)はSECとの裁判中で、結果次第では上場廃止になる可能性もあるのです。
一方で、国際送金システム「SWIFT」にとって変わる可能性もあるため、将来性にも期待できます。興味がある方は、リップル(XRP)を仮想通貨取引所で購入してみましょう。