BTCはFOMCで下げるも仮想通貨レポートで反発 下降チャネルのブレイク窺う

30日のビットコイン(BTC)円は1754万9684円から取引が始まった。東京時間序盤はドル円相場の下落に上値を抑えられるも、1750万円周辺を維持し方向感に欠ける展開となった。その後、米国時間序盤に発表された一連の米四半期次データで、GDPデフレーターが下振れたこともあり、一時1770万円まで上昇したが、米国株相場の下落に連れて上げ幅を吐き出した。また、FOMC後にパウエルFRB議長が9月の利下げ判断は時期尚早と発言し、相場は一時1732万円周辺まで下落した。一方、ホワイトハウスが公開した暗号資産(仮想通貨)政策レポートで、政府によるBTC追加購入方法を策定すると記されたことで、相場は急反発を演じ、終値は1760万8051円となった。


FOMCは5会合連続の政策金利据え置きを決定し、パウエル議長が、米国経済が堅調であることとインフレが高止まりしていることを引き合いに、利下げに慎重姿勢を示したことで、タカ派的な金利据え置きとなった。ただ、昨日も指摘の通り、金利の据え置きは織り込み済みであり、BTC相場への影響は限定的だったと言えよう。他方、米仮想通貨政策レポートでは、具体的なBTCの追加購入方法に関して新たな材料はなかったが、トランプ政権の戦略的BTC備蓄へのコミットメントを再確認できたことが好感されている。結果として揉み合いで煮詰まった状態が続くBTCだが、ドル建てでは短期で下降チャネルを形成しており、本日はブレイクアウトを窺う展開となりそうだ。本日も米インフレ指標や雇用関連指標の発表を控えており、振れ幅が大きくなる可能性には注意しておきたい。



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bitbank Report 2025/07/31:BTCはFOMCで下げるも仮想通貨レポートで反発 下降チャネルのブレイク窺う