ザ・グラフ(GRT)とは、ブロックチェーン上のデータをインデックス化し、検索システムを提供するプロジェクトです。GRTは、ステーキング報酬率の決定および検索利用料等を決定するためのガバナンス投票、ならびに検索利用料の支払い等に使用することができます。
通貨記号 | GRT |
提唱者 | Graph Protocol, inc. |
発行上限 | 無し |
承認方式 | PoS |
ハッシュアルゴリズム | Keccak-256 |
発行日 | 2020年12月14日 |
ビットバンク取扱開始日 | 2023年6月15日 |
公式サイト | |
ホワイトペーパー | https://github.com/graphprotocol/research/blob/master/papers/whitepaper/the-graph-whitepaper.pdf |
ソースコード |
2017年にGraph Protocolの共同創業者は、イーサリアム上でdApps構築のためのツールが十分に備わっていないことに気付き、オープンでアクセス可能なAPIをインデックス化するためのプロジェクト「The Graph」の開発を開始しました。
そして、2017年後半に最初のプロトタイプが完成しました。その後は、2018年7月10日にプロジェクト「The Graph」を発表、2020年12月14日にはGRTの発行を行い、2020年12月17日にメインネットをローンチしました。
ザ・グラフは2019年1月からホスティングサービスを運営しており、現在ではイーサリアム、IPFS、POA上に構築されたdApps向けに3,400以上のサブグラフがデプロイされています。
ザ・グラフは、GRTを通してブロックチェーン上のデータをインデックスし、クエリを行うための分散型プロトコルです。Google検索のような形で、ブロックチェーン上のオープンデータに対してユーザーがアクセスしやすい環境の実現を目指しています。
ザ・グラフは、イーサリアムブロックチェーン上で発行されたERC20規格の暗号資産です。イーサリアムやIPFSなどのネットワークにクエリを実行するためのインデックスプロトコルとして、誰でもサブグラフと呼ばれるオープンAPIを構築し、公開およびアクセスすることができます。
GRTの発行上限は設定されていないものの、ガバナンス投票の決定によりインフレーション率が年間3%を超えないようパラメータが設定されており、分散型ネットワークの重要な役割であるインデクサー、キュレーター、デリゲーターに対するインセンティブ用に発行されます。
また、GRTにはバーンの仕組みも実装されており、デリゲーションの0.5%、キュレーターがサブグラフでシグナルを送信する際の1%、クエリ料金の1%、インデクサーが不正をした際のペナルティとしてインデックス作成報酬の50%、ステーキングの1.25%がバーンされます。
今後、ガバナンス投票によりインフレーション率およびバーンの割合などが変更される可能性があります。
クエリ利用料の価格やその分配比率、ステーキング報酬率などは、トークン保有者による投票によって決定されます。
インデックサーとは、インデックス作成とクエリ処理サービスを提供するノードオペレーターを指します。インデクサーはGRTをステーキングすることで、そのサービスに対応したクエリ料と報酬を獲得することができます。
キュレーターとは、サブグラフ開発者、データコンシューマー、コミュニティメンバー等を指します。キュレーターは、GRTを使用して特定のサブグラフにシグナルを送り、シグナルを送ったサブグラフに対するクエリ料の一部を獲得することができます。
デリゲーターとは、ノードを実行するためのリソースを有していないユーザーを指します。デリゲーターは既存のインデクサーにGRTをデリゲートし、その見返りとしてクエリ料とインデクサー報酬の一部を獲得することができます。
コンシューマーとは、開発者やプロジェクトがその立場となることが想定されているThe Graphのエンドユーザーを指します。コンシューマーは、サブグラフにクエリを行い、インデクサー、キュレーター、デリゲーターにクエリ料を支払います。
GRTは、イーサリアムネットワークを含む複数のネットワーク上で流通している暗号資産です。
当社では、取扱い開始時点においてはイーサリアムネットワーク上のGRTを取扱っております。
そのため、イーサリアムネットワーク以外からの預入・引出には対応いたしかねますのでご注意ください。GRTの入出金を行う際には、誤送付を防止するために、必ずイーサリアム(ERC20)ネットワークを選択してください。