デリバティブ市場ではポジション調整が進む、売りの一巡待ちか

今週の値動き

- 今週のビットコインは8月18日の1734万円から取引が始まりました。週前半から売られる動きとなり、安値を試す展開が見られました。週央からも相場の上値は重いままで推移しました。木曜日には1660万円を割れる動きもあり、ここ1ヶ月間の安値水準を記録しました。足元では小幅に買い戻され、24時間移動平均線(24EMA)を上回っていますが、チャート全体としては売りが目立つ1週間でした。現在価格は1680万円台で推移し、週次では3%ほど下落しています。2週連続の陰線を記録する可能性が高い状態です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。一時は0.002%近辺まで下落し、ショートポジションの比率が上昇しましたが、現在は0.01%程度の推移となっています。先週の高値圏では0.01%を超える水準も記録しましたが、足元ではロングポジションの過熱感は解消されています。
2.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は7%程度で推移しています。先週は10%近辺で推移する場面もありましたが、今週は乖離率が下落方向で推移しています。一時6%近辺まで下落しており、ロングポジションが解消されました。先週の高値からは3%ほど下落しており、ポジション調整が進みました。
今週のオンチェーンデータ
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落傾向が継続しています。一時は上昇傾向に転じる時期もありましたが、足元ではユーザーが現物を取引所から引き出す動きが強いことを示しています。売り需要はそこまで高くないことが示唆されています。
2.長期投資家ポジション変化
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- 同指標は、長期で保有されているビットコインの数量になります。先週は明確な上昇傾向となりましたが、今週は小幅に下落する動きとなっています。一部の投資家は利益を確定するためにビットコインを動かしたものと推測されます。長期投資家の利確売りが一時的なものか、来週以降も注視する必要があります。
まとめ
- 今週のビットコインはここ1ヶ月間の安値1660万円を記録する動きがあり、押す場面が多く見られました。2週連続で売りが進んだことで、来週以降に買い戻しの流れがくるか注目です。今週は価格が下落したこともあり、デリバティブ市場ではポジション調整が進んだことはポジティブと言えるでしょう。相場には過熱感が少なく、取引所保有BTCも減少傾向にあることから、今後また高値を目指す流れも十分有り得ます。今週は価格が下落傾向ですがさほど悲観的になる相場ではないでしょう。