クアンタム(QTUM)は、シンガポールに本社を置くQtum Chain Foundation Ltd.のオープンソースブロックチェーンプロジェクトで開発された暗号資産です。 ビットコインで用いられている安全性の高い残高確認方式(UTXO)を採用しつつ、イーサリアムと互換性のあるスマートコントラクトを実装しているため、ビットコインとイーサリアムの長所を掛け合わせた暗号資産と言われています。
また、Proof-of-Stake(PoS)を採用しており、ブロック生成者選出の公平性を保ちつつ、より少ない消費電力でトランザクション処理が可能とされています。
通貨記号 | QTUM |
提唱者 | Patrick Dai |
発行上限 | 107,822,406 |
承認方式 | PoS |
ハッシュアルゴリズム | SHA-256 |
発行日 | 2017年9月13日 |
ビットバンク取扱開始日 | 2021年1月22日 |
公式サイト | https://qtum.org/en/ |
ホワイトペーパー | https://qtum.org/user/pages/01.home/Qtum%20New%20Whitepaper_en.pdf |
ソースコード | https://github.com/qtumproject |
UTXOとは、「unspent transaction output(未使用のトランザクションアウトプット)」の略で、ブロックチェーン上で取引されているデータのみに基づいてウォレット残高を管理する方法です。 この仕組みを用いることでコインの所持者の残高を第三者が追跡しづらくなるため、ビットコインを始めとする数々のブロックチェーンプラットフォームで採用されています。
スマートコントラクトとは、自動実行される契約を作ることができるプロトコルを指します。ブロックチェーン上で作成されるスマートコントラクトは、契約内容がプログラミングに沿って実行され、契約後の変更や不正が行われることがない仕組みとして注目を集めています。 契約は自動で執行されるため仲介者を必要とせず、契約の際のコストが大幅に減少することが期待されています。契約前であれば、スマートコントラクトは自由にプログラムすることができ、契約内容はオンライン上で確認することもできるため、透明性が高いシステムと言えます。
コインの保有数量に応じて取引の検証を行い新規ブロックを生成することができるアルゴリズムのことです。特徴としては、保有しているコインの数量が多いほどマイニング報酬を獲得できる仕組みです。 一方、ビットコインなどが採用しているProofーofーWork(PoW)は、トランザクションの検証やマイニングをするために複雑な暗号パズルを解読した参加者に報酬を与える仕組みです。
オープンソースのパブリックブロックチェーンプラットフォームであり、UTXOのセキュリティを活用しながら、EVMやx86VMを含む複数のマシンで生成されています。Proof-of-Stakeとスマートコントラクトを利用して特定のブロックチェーン設定を変更できる分散型ガバナンスプロトコル(DGP)を採用しているため、ブロックサイズはハードフォークを必要とせずに増やすことができます。
2016年に設立されたシンガポールに本社を置く非営利団体であり、プロジェクトの開発を推進する意思決定機関です。CEOは元アリババのエンジニアだったPatrick Dai が務めています。
Qtumは、世界的に有名なクラウドサービスである、Amazon社のAmazon Web Service(AWS)とGoogle社のGoogle Cloud Platform(GCP)とのパートナーシップを締結しており、両者ともそれぞれが運営するクラウドサービス上でスマートコントラクトを使用した分散型アプリケーション(dapps)の開発環境ツールが提供されております。