PPIサプライズでBTC急反落 FRBによる大幅利下げ観測後退

14日のビットコイン(BTC)円は1813万8050円から取引が始まった。東京時間は前日の上昇の反動によって弱含みに推移すると、終盤には下げ足を速め、1780万円まで下落した。欧州勢参入後は様子見ムードとなり動意に欠ける展開となったが、7月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想の+2.5%を大幅に上回る+3.3%となったことで、米金利とドルが上昇し、BTCは1740万円周辺まで一段安を演じた。一方、その後は米株の反発や、CMEのBTC先物が先週末に開けた下窓を埋めたことで下げ止まり、この日の安値圏で揉み合いに終始。終値は1753万0087円と、直近二日間の上げ幅を吐き出す格好となった。


米PPIはコア指数と共に前年比と前月比の双方で市場予想を上回る結果となり、今後もインフレが加速する可能性が示唆された。ベッセント米財務長官は前日に、9月は50ベーシスポイント(bp)の利下げが適切と発言し、BTC相場の支援材料となったが、PPIの結果を受けてこうした大幅な利下げへの期待は後退したと言えよう。尤も、FF金利先物市場では、米連邦準備理事会(FRB)による9月の25bpの利下げが引き続き90%以上の確率で織り込まれており、PPIショックの影響は一時的と指摘される。BTCは先物の窓埋め達成のほか、ドル建てでは昨日、一目均衡表の基準線や25日移動平均線で下げ止まっており、本日はテクニカル的な押し目買いが入りやすいだろう。



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bitbank Report 2025/08/15:PPIサプライズでBTC急反落 FRBによる大幅利下げ観測後退