ビットコイン(仮想通貨)のほったらかしはアリ?メリット・デメリットや税金面について解説

ビットコインのほったらかし投資とは、長期的に保有し続ける投資手法です。
トレード技術が必要ないため、投資方法を知っておくと初心者でも成果をあげられます。
本記事では、ビットコインのほったらかし投資に関する以下の項目を詳しく解説しています。
【この記事を読むとわかること】
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暗号資産(仮想通貨)のほったらかし投資(長期投資)に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
【結論】ビットコインのほったらかし投資は有効な手法

ビットコインをはじめとする仮想通貨の市場は、短期的には価格変動が大きいものの、長期的に見ると右肩上がりに成長中です。
そのため、投資初心者がビットコインに投資する場合は、短期トレードよりもほったらかし投資の方が資産を増やせる可能性があります。
まずは、ビットコインのほったらかし投資に関する以下の項目を解説します。
- 積立投資で時間分散を図る
- レンディングで利息収入を得る
- ステーキングで報酬を得る
- 一括購入して長期保有する
積立投資で時間分散を図る
ビットコインのほったらかし投資をする場合、積立投資で時間的な分散を図るのがおすすめです。
積立投資とは、定期的に一定金額で投資商品を購入し続ける投資手法で、通常の投資と比べて以下のメリットがあります。
- 平均購入価格を抑えられる
- 相場を細かくチェックする必要がない
- 大きな損失を抱えるリスクが減少する
金融商品の価格が高いか安いかを判断するのはプロの投資家でも難しく、仮に判断できたとしても、相場を見て決断するのは容易ではありません。
積立投資は、ドルコスト平均法(常に一定額を投資する方法)を採用しています。平均購入価格を抑えられるため、高値掴みで大きな損失を抱えるリスクが減らせます。
ビットコインの積立投資については、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-colummn-bitcoin-fixed-reserving
レンディングで利息収入を得る
ほったらかし投資は、レンディングも活用できます。レンディングとは、保有している仮想通貨を第三者に貸し付けて利益を得る仕組みです。
ほったらかし投資をする場合、基本的にはビットコインを保有し続けるため、レンディングは一石二鳥の仕組みといえます。
たとえば、年率5%のレンディングサービスを利用して0.1BTCを1年間運用したとしましょう。この場合、0.005BTCを利息として受け取れるため、ほったらかしするだけよりも資産を増やせる可能性があります。
ステーキングで報酬を得る
仮想通貨には「ステーキング」と呼ばれるレンディングに似た仕組みがあります。ステーキングは、保有している仮想通貨を預けてネットワーク運営に貢献すると、報酬を得られます。
ステーキングはレンディングと同じく、ほったらかし投資に向いている投資手法ですが、「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」を採用している仮想通貨しか対応していません。
また、仮想通貨として有名なビットコインはPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用しており、PoSを採用しているステーキングは利用できないため、要注意です。
ステーキングについては、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-bitcoin-staking
一括購入して長期保有する
ビットコインでほったらかし投資をする場合、一括で購入して長期保有するのもよいでしょう。
定期的に購入するよりも手間が省けるだけでなく、取引手数料を抑えられるため、ほったらかし投資に向いています。
ビットコインの発行枚数は限られており、年々希少価値が高くなっているため、資金が用意できるうちに保有枚数を増やせるのもメリットです。
ただし、積立投資と比較すると価格変動によって損失を抱える可能性も高くなるので、一括購入する場合は、余剰資金の範囲内で実施してください。
仮想通貨の長期保有については、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-longterm-investment
ビットコインのほったらかし投資のメリット
次に、ほったらかし投資のメリットについて以下4つを解説します。
- 値動きを気にせず投資できる
- 取引手数料を抑えられる
- 感情的な売買を防げる
- 税金面でのメリットがある
値動きを気にせず投資できる
ビットコインのほったらかし投資を実施すると、価格相場を見る必要がほとんどないため、値動きを気にせず投資できるのがメリットです。
たとえば、短期トレードの場合、短期間で利益を出すために価格推移を常に気にする必要があり、本業への支障が懸念されます。
一方で、ほったらかし投資は定期的に資産推移を確認するだけで済むため、本業との両立も難しくありません。
取引手数料を抑えられる
ビットコインのほったらかし投資は、基本的に一度購入したあとは売却しません。そのため、短期トレードと比較すると、売買回数が減り取引手数料を抑えられます。
たとえば、デイトレードやスキャルピングを行う場合、一日のうちに何回も売買を行うケースがあります。一方ほったらかし投資の場合は、数年に一度の売却です。
手数料を気にせずに取引できるのも、ほったらかし投資のメリットといえます。
感情的な売買を防げる
ほったらかし投資は長期保有が前提であり、頻繁に価格をチェックしないため、感情的な売買を防げるのもメリットです。
短期トレードは価格変動を見ながら売買を行うため、損失を抱えた場合、取り返そうとして無理な取引をしてしまうケースがあります。
一方でほったらかし投資は、長期間ビットコインを保有して、利益が出ているタイミングで売却する投資手法であるため、短期的な損失を気にする必要がありません。
また、投資初心者が短期トレードを行うと、ルールもあいまいな状態で売買するため、つい感情的な取引をしてしまいがちです。
ほったらかし投資は、感情的な売買を自然と防げるため、投資初心者でも取り組みやすい投資手法といえるでしょう。
税金面でのメリットがある
ほったらかし投資をする場合、一度購入したあとは売却する機会が存在しないため、税金面でのメリットもあります。
仮想通貨は、利益が確定したときに課税対象になるので、含み益を抱えている場合、利益を確定するまでは課税対象にはなりません。
また、短期トレードのように取引回数も多くないため税計算も単純です。
一方で、レンディングやステーキングを活用する場合、売買とは異なり「報酬を得たタイミング」が課税対象になるので、注意しましょう。
ビットコインのほったらかし投資のデメリット
ビットコインのほったらかし投資は、投資初心者でも取り組みやすい投資手法です。ただし、デメリットもあるため、理解したうえで投資を行うべきです。
ここでは、ほったらかし投資のデメリットについて以下4つを解説します。
- 含み損を抱える可能性がある
- 取引所の破綻リスクがある
- 資金を固定することになる
- 売り時の判断が難しい
含み損を抱える可能性がある
ほったらかし投資を実践する場合、一時的に含み損を抱える可能性があります。
投資初心者が含み損を抱えた場合、「ビットコインが長期的には右肩上がりの価格推移である」と理解していても、保有を継続するべきか悩んでしまい売却することもあります。
仮想通貨に限らず投資に絶対はないため、ある程度の含み損を抱えるリスクを考慮して、投資を始めましょう。
取引所の破綻リスクがある
ビットコインのほったらかし投資は、基本的に長期間保有するため、取引所の破綻に巻き込まれるリスクがあります。
実際、2024年に大手国内取引所のDMMBitcoinは、ハッキングによる資金流出がきっかけとなり、営業継続が困難状態になりました。
保有している期間、取引所がトラブルなく運営を継続できるかは、100%保証されていません。ゆえに、長期で保有するほど、取引所の営業停止や破綻リスクを考える必要があります。
長期保有を計画している場合は、破綻リスクも念頭に入れて、過去にトラブルが発生していない取引所を選択しましょう。
資金を固定することになる
ビットコインのほったらかし投資は、資金を固定するため、絶好のタイミングで投資できない可能性があります。
たとえば2021年のビットコインは、価格下落が続いており、仮にほったらかし投資を実践していた場合、資産を増やせる可能性は低いといえるでしょう。
ただ、ほったらかし投資は、相場環境に関係なく定期的な購入を継続して、価格が上がるまで待つ手法です。
資金を固定すると起こるデメリットを理解したうえで、投資を継続してみてください。
売り時の判断が難しい
長期保有を継続するほったらかし投資は、売却判断が難しいです。
たとえば、100万円の含み益が発生している際は、より利益を増やしたいと考えてしまいます。逆に、100万円の含み損を抱えた場合は、損失が無くなるまでは保有したいと考えるでしょう。
売り時を瞬時に判断して機会損失を防ぐためにも、あらかじめ以下のようなルールを決めて投資するのがおすすめです。
- 含み益が30%を超えたときは利益を確定する
- 含み損を10%抱えたときは損切りする
- 目標金額に達したときは利益を確定する
ほったらかし投資を成功させる5つのポイント
ほったらかし投資のメリット、デメリットを理解したうえで始めたいと考えている方は、取引を成功させるためにも、以下5つのポイントを押さえておきましょう。
- 信頼できる取引所を選ぶ
- 余裕資金で投資する
- 分散投資を心がける
- セキュリティ対策を万全にする
- 定期的な資産確認を行う
信頼できる取引所を選ぶ
ほったらかし投資は、長期でビットコインを保有するため、以下のポイントに注目して、信頼できる取引所を選ぶ必要があります。
- 過去にハッキング履歴がない
- 金融庁の認可を得ている
- 手数料が安い
過去にトラブル履歴がない取引所は、安心して長期保有ができます。
万一トラブルが発生した際も、金融庁の認可を得ている取引所(暗号資産交換業者登録一覧)は、補償を受けられる可能性があるのもメリットです。
手数料の安さも比較しておくと、最終的に売却する際のコストを抑えられます。
余裕資金で投資する
ほったらかし投資は、現状使う予定のない余裕資金で行いましょう。生活資金を回したり、投資をするために無理にお金を用意したりすべきではありません。
たとえば、以下のような目安で投資資金を準備してみてください。
- 生活資金として月収の6ヶ月分を確保し、超えた部分を投資に回す
- 毎月の生活資金を把握して、収入の20%を投資に回す
ビットコインは、元本が保証されている金融商品ではありません。ご自身の生活資金を把握してから、余裕資金で投資を行いましょう。
分散投資を心がける
ほったらかし投資をする場合は、分散投資を心がけるとリスクを抑えられる可能性があります。
ビットコインのみを一度に購入するのではなく、銘柄と時間を分散して投資をするのがおすすめです。
たとえば、以下のような分散投資を検討してみてください。
- イーサリアムやリップル(XRP)など他の仮想通貨にも投資する
- 株式や投資信託など他の金融商品にも投資する
- 毎月や毎週など時間を分けて購入する
金融商品や購入タイミングが分散されると、ビットコインの価格変動に対する影響を受けにくくなります。
セキュリティ対策を万全にする
ビットコインは、株式や投資信託などの金融商品とは異なり、ハッキングのリスクが高い傾向にあります。
安全に取引を進めるためにも、以下のセキュリティ対策を実施しましょう。
- 複数の取引所を使う
- コールドウォレットを用意する
取引所のハッキングや破綻リスクに備えて、複数の取引所に資産を預け入れておくと安心して保有を継続できます。また、オフラインで仮想通貨を管理できるコールドウォレットも活用してみてください。
ほったらかし投資を始める前に、セキュリティを万全にしておきましょう。
ウォレットについては、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/kyokasho-wallet
定期的な資産確認を行う
ほったらかし投資を行う場合でも、定期的に資産確認を行いましょう。ビットコイン価格の変動によって資産評価額が増減しているためです。
目標金額に達している場合は、利益確定を検討するのもよいでしょう。資産全体におけるビットコインの割合が増えている場合は、損失リスクに備えるため、売却または他の金融商品の購入を検討してみてください。
減少している場合、損切りを行うのか、保有を継続するかの判断が必要です。定期的な資産確認を行い、投資戦略を都度立て直しましょう。
ビットコイン(仮想通貨)のほったらかし投資に関するよくある質問
最後に、ビットコインのほったらかし投資についてよくある質問を2つ紹介します。
- 長期保有中の税金はどうなりますか?
- ほったらかしはいつまで実施するべきですか?
長期保有中の税金はどうなりますか?
ビットコインをほったらかしで長期保有する場合、税金は発生しません。給与所得者の場合、年に20万円以上の利益を確定した際、課税対象となるためです。
ただし、レンディングやステーキングを活用する場合は「報酬を得たタイミング」が課税対象となるため注意しましょう。
ほったらかしはいつまで実施するべきですか?
ほったらかし投資をいつまで継続するかは、目標によって異なるため、投資前に決めておくとよいでしょう。
保有を継続する場合は、ご自身の生活状況と投資目的に沿って判断する必要があります。
仮想通貨の将来性を理解しておくと、長期保有を継続すべきかの判断もしやすくなります。仮想通貨の今後については、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/cryptocurrency-future
仮想通貨取引所を開設してほったらかし投資を始めよう
ビットコインのほったらかし投資は、投資初心者でも始められる手法です。
ビットコインは、短期的に見ると価格変動の激しい金融商品ですが、長期的には右肩上がりで価格推移しているため、保有期間が長くなるほど、利益を出せる確率が高くなります。
長期保有を継続するには、信頼できる取引所の利用が重要です。暗号資産交換業者登録一覧に登録されている、仮想通貨取引所で口座を開設してみてください。