ビットコイン(BTC)の現物取引とは?信用取引との違いを解説

ビットコイン(BTC)の現物取引とは、実際にBTCを購入・保有する取引方法です。
信用取引は元手以上の取引が可能である一方、ロスカットなどのリスクも伴います。
「仮想通貨取引を始めたいけど、どの取引方法を選ぶべき?」「信用取引は儲かるって聞いたけど、本当?」そんな疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、ビットコインの現物取引に関する以下の項目を解説しています。
【この記事を読むとわかること】
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ビットコインの現物取引を試したい方は、参考にしてください。
ビットコイン(BTC)における現物取引とは?
現物取引とは、ビットコインなどの仮想通貨を実際に購入・売却する取引です。売却から始められる信用取引とは異なり、暗号資産の購入から取引を始める必要があるので、取引前にルールを理解しておきましょう。
一般的に、ビットコインの購入には円やドルといった法定通貨を使用します。
現物取引では、手元にある資金の範囲内でしか取引できないため、借金を背負うリスクがない一方、元手以上の利益を狙いにくいという特徴があります。
投資初心者に理解しやすい仕組みですが、利益を大きく上げたい方にとっては、物足りない可能性があります。
暗号資産の取引経験があるかどうか、ご自身の状況に合わせて取引方法を選択するのがおすすめです。
ビットコインはいくらから買えるのか、詳しい内容につきましては、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-howtobuy
信用取引との違い
現物取引と信用取引は、どちらも仮想通貨を売買する方法ですが、資金の扱い方やリスクに違いがあります。
現物取引は、自分の資金のみを使って仮想通貨を購入・保有するのが特徴で、レバレッジをかけずに取引します。そのため、手持ち資金以上の売買はできません。
一方、信用取引は取引所などから資金を借りて、元手以上の取引が可能です。
レバレッジを利用すると少額でも大きな取引ができる一方、その分損失が膨らみ、借金となるリスクも伴います。
先物取引との違い
現物取引と先物取引は、取引のタイミングやリスクの性質が異なります。
現物取引では、購入と同時に資産を所有できるため、シンプルでわかりやすいのが特徴です。
一方、先物取引は、あらかじめ決めた価格で将来売買する契約を結ぶ取引方法です。実際に現物をやり取りするのではなく、価格変動を活用して利益を狙います。
そのため、将来の値上がりや値下がりを見越した投資手法として利用されます。
ビットコインの先物取引について詳しい内容を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-futuretrading
レバレッジ取引との違い
レバレッジ取引は、証拠金を担保に自己資金の数倍〜数十倍の取引ができる方法です。短期間で大きな利益を狙えますが、その分損失のリスクも高くなります。
信用取引と似ていますが、主にFXや仮想通貨が対象です。
レバレッジ取引は自己資金を超えた取引が可能な反面、市場の変動によっては大きな損失を被る可能性があるため、慎重な運用が求められます。
現物取引のメリット
現物取引には、安全性とコスト面でのメリットがあります。現物取引のメリットは、主に下記の3つです。
- 手元資金以上の損失が出ない・借金の心配がない
- ビットコインを保有できる
- 手数料を安く抑えられる
順番に見ていきましょう。
手元資金以上の損失が出ない・借金の心配がない
現物取引の一番のメリットは、手元資金以上の損失が発生しない点です。レバレッジをかけないため、信用取引や先物取引のように借金を抱えるリスクがありません。
万が一相場が下落しても、保有している仮想通貨の価値が減るだけで済むため、基本的に投資資金以上の損失を負うことはありません。リスクを抑えながら取引したい人に適した方法です。
ビットコインを保有できる
現物取引は、購入したビットコインは自分のウォレットに移動し、長期保有や送金に活用できます。
短期的な価格変動に影響されず、将来的な値上がりを見据えて保有し続けられます。とくに、数年単位での保有を考えている場合、市場の一時的な動きを気にせず資産として管理できる点が魅力です。
手数料を安く抑えられる
現物取引は、取引所によって異なりますが、手数料が比較的安く設定されている傾向にあります。そのため、投資初心者でもコストを抑えて仮想通貨の売買が可能です。
売買時の手数料のみが諸経費として発生するだけなので、余計なコストがかからない点もメリットの一つです。手数料を安く抑えたい方に、おすすめの取引方法といえます。
現物取引のデメリット
現物取引には多くのメリットがある一方、下記のようなデメリットも存在します。
- 売りから入れない
- 手元資金の範囲でしか購入できない
- 利益が出るまでに時間がかかる
たとえば、短期間での大きな利益を狙うのが難しい点や、手元資金の範囲でしか購入できない点などです。詳しく見ていきましょう。
売りから入れない
現物取引では「安く買って高く売る」が原則であるため、売りから取引を始められません。
仮想通貨を保有していない場合、価格が下がると予想しても、下落が完了するまで購入を待たなければならないのがデメリットです。
現物取引は、取引のタイミングが限られており、とくに相場が下落している時期には利益を得るのが難しくなります。市場が上昇局面でないと、思うように利益を上げるのが困難です。
ただ、購入のハードルさえ超えられれば、その後の取引ではデメリットを感じにくくなる側面も存在します。
手元資金の範囲でしか購入できない
現物取引のデメリットは、自己資金の範囲内でしか仮想通貨を購入できない点です。
購入できる通貨量は、自分が保有する資金の範囲内になるため、資金に余裕がない場合は、当然取引額が限られます。
そのため十分な資金を用意できなければ、大きな利益を得られません。一方で、損失も膨れ上がりにくいため、投資初心者にとっては始めやすい取引方法ともいえます。
利益が出るまでに時間がかかる
現物取引は、信用取引と比べて短期間で大きな利益を得るのが難しいです。レバレッジを利用しないため、価値上昇を待ちながら長期間保有し、適切な売買タイミングを見極める必要があります。
安全性が高い一方で、利益発生までの時間の長さがデメリットといえます。短期的な利益を狙うよりも、じっくりと資産を増やしたい人に向いている取引方法です。
ビットコインの現物取引で覚えておくとよいこと
ビットコインの現物取引では、取引コストを抑える方法を知っておくと有利です。
マイナス手数料は、取引時に手数料を払うのではなく、逆に報酬がもらえる仕組みで、メイカー注文に適用されます。たとえば、手数料が「-0.01%」なら、100万円の取引で100円の報酬を獲得できます。
Post-Onlyオプションを活用するのもおすすめです。Post-Onlyなら、注文がメイカーとして成立し、マイナス手数料を確実に受け取れます。コストを抑えたい方は、ぜひ試してみてください。
現物取引を成功させるポイントまたは注意点
現物取引で利益を上げるには、下記の3つのポイントがあります。
- 複数の種類でリスクを分散させる
- 売却時に税金が発生する
- 海外取引所の利用は慎重に
複数の種類でリスクを分散させる方法や、売却時の税金問題についてなど、ビットコイン取引で必要となる知識を見ていきましょう。
複数の種類でリスクを分散させる
ビットコインなどの仮想通貨に投資する際は、一つの通貨に資金を集中させるのは避けたほうが無難です。
仮想通貨は価格変動が大きく、急落すると大きな損失につながる可能性があります。そのため、複数の銘柄や通貨に分散投資することによってリスクを抑え、安定した運用が可能です。
分散投資を意識すると、一つの通貨の値下がりによる影響を軽減し、現物取引での成功率を高められます。
売却時に税金が発生する
現物取引で得た利益には税金がかかるため、事前に理解しておく必要があります。暗号資産の売却益は「雑所得」に分類され、給与や事業所得と合算されて総合課税の対象です。
給与所得者の場合、暗号資産の所得が年間20万円以下なら確定申告は不要ですが、年間20万円を超えると申告が必要になります。
個人事業主など他に所得がある方で、合計20万円以上になる場合は確定申告が求められます。確定申告を怠ると、追徴課税が発生してしまうため、適切な税務処理でトラブルを避けましょう。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-tax
海外取引所の利用は控える
日本に住んでいても海外の仮想通貨取引所で口座を開設できますが、補填面で注意が必要です。
海外取引所の多くは金融庁の認可を受けておらず、トラブルが発生した際の補填や救済を受けるのが困難になります。
そのため、投資初心者は金融庁の認可を受けた国内の取引所(金融商品取引業者登録一覧)を利用するのが安全です。
現物取引に関するよくある質問
最後に、ビットコインの現物取引についてよくある質問を5つ紹介します。
- ビットコインの現物取引でロスカットは発生する?
- 現物取引でのビットコインの買い方は?
- Maker(メイカー)とTaker(テイカー)の違いは?
- ビットコインでNFTを購入できる?
- ビットコイン以外にはどのような仮想通貨がある?
ビットコインの現物取引でロスカットは発生する?
現物取引では、レバレッジ取引や信用取引で見られる「ロスカット」が発生しません。
ロスカットとは一定の損失ラインに達した際、自動的にポジションが清算される仕組みで、証拠金を使う取引で適用されます。
現物取引では自己資金の範囲内でのみ売買するため、資金を超える損失の心配がなく、強制的に決済されるリスクもありません。
現物取引でのビットコインの買い方は?
現物取引におけるビットコインの買い方の流れは、下記のとおりです。
- 仮想通貨取引所の口座開設
- 取引所 or 販売所を選ぶ
- 現物取引でのビットコインを購入する
- 購入したビットコインの管理
短期保有なら取引所のウォレットで管理し、長期保有ならハードウェアウォレットやソフトウェアウォレットを活用するのが安全です。
取引所に資産を長期間放置するとハッキングのリスクがあるため、適切な管理方法を選んでください。
Maker(メイカー)とTaker(テイカー)の違いは?
メイカー(Maker)とテイカー(Taker)の違いは、主に注文方法と市場に与える影響にあります。
メイカーは指値注文を出し、市場に新しい注文を提供して流動性を高めるのが特徴です。そのため、手数料が低く、場合によってはリベートを受け取れます。
一方、テイカーは成行注文を実行し、既存の注文を即座に成立させるため、市場の流動性を消費します。テイカーは取引がすぐに成立しますが、手数料はメイカーより高く設定されているのが一般的です。
ビットコインでNFTを購入できる?
ビットコインを使ってのNFT(非代替性トークン)購入は可能です。
NFTとは、ブロックチェーン技術を基盤にした代替不可能なデジタルデータを指します。たとえば、デジタルアートやゲームアイテム、デジタルファッションなどが代表的です。
従来のデジタルデータとは異なり、NFTは唯一無二の価値を持ち、資産として取引されています。インターネット上では多くのNFTが売買されており、芸術やエンタメ業界を中心に広がりを見せています。
ビットコイン以外にはどのような仮想通貨がある?
ビットコイン(BTC)以外にも、多くの種類の仮想通貨が存在します。
- イーサリアム(ETH)
- ライトコイン(LTC)
- テゾス(XTZ)
- ポルカドット(DOT)
- ヘデラ(HBAR)
- ソラナ(SOL)
- カルダノ(ADA)
- コスモス(ATOM)
現物取引の際、リスクを分散させるためには、ビットコインだけでなく、他の通貨にも目を向けるのが重要です。複数の通貨に分散投資をし、市場の変動リスクを抑え、安定した運用を心掛けましょう。
現物取引のルールを理解してビットコイン投資を始めよう
現物取引とは、実際に仮想通貨を購入・売却する取引方法で、手元資金以上の損失が出ない点や、手数料を抑えられるメリットがあります。
しかし売りから始められず、相場が下落している場合には利益を出しにくいデメリットも存在します。タイミングを見極めた取引で、利益アップを目指しましょう。
ビットコイン売買ができる取引所の選び方について興味がある方は、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-howtochooseexchange