BTC週次分析|1000万円割れから持ち直すも、反転判断にはETFフローの回復が必要

今週の値動き

- 今週のビットコインは、1015万円近辺から取引を開始しました。一時1020万円台まで上昇しましたが、同水準では上値が重く、足元のレジスタンスとして意識される展開となりました。1020万円台では利益確定売りや戻り売りが出やすく、価格は上昇基調を維持できずに押し戻されました。
- その後は売り圧力が強まり、週半ばにかけて1000万円を一時割り込む場面も見られました。心理的な節目である1000万円を下回ったことで、短期的には弱含みの地合いが意識されました。ただし、下落後は売りが一巡し、週後半には徐々に買い戻しが入りました。価格は1時間足の移動平均線を回復し、週末にかけては再び1010万円台後半まで値を戻しています。
- 足元では、週初の始値である1015万円近辺まで価格が戻っており、週後半にかけて相場の底堅さが回復したことが確認できます。週足終値がプラス圏で着地すれば、ビットコインは5週ぶりの陽線となり、短期的な売り圧力の一服を示す材料となります。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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- 無期限先物市場のファンディングレートは、足元でプラス圏で推移しています。価格は5月中旬以降、上値を切り下げる展開となり、6月上旬には1000万円近辺まで下落しましたが、その後の安値圏でもFRがプラスを維持している点は注目されます。
- 通常、FRがプラスで推移している場合、ロングポジションを保有する投資家がショート側に資金調達料を支払う構図となり、市場では一定のロング需要が残っていることを示します。今回も、価格が大きく調整した局面でありながら、安値圏でロングポジションを構築するトレーダーが一定数存在していると考えられます。
- この点は、短期的な反発期待が市場に残っていることを示す一方で、相場が完全に悲観へ傾いているわけではないことも意味します。大底局面では、ロングの投げ売りや過度な弱気が進み、FRが大きくマイナス圏に沈むケースもありますが、足元ではそこまでの投機ポジションの解消は見られていません。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 3カ月先の先物価格と現物価格の乖離率を見ると、足元では乖離が拡大しています。現物価格は6月上旬にかけて大きく調整し、1000万円近辺まで下落しましたが、その一方で先物市場では現物価格に対して一定のプレミアムが維持されており、投機的な買い需要が残っていることが示唆されます。
- この動きは、無期限先物市場のファンディングレートがプラス圏で推移していることとも整合的です。安値圏でもロングポジションを構築する参加者が一定数存在しており、短期的な反発を見込んだ買いがデリバティブ市場に入っていると考えられます。
- 一方で、現在のように価格が弱気トレンドの底値圏にある局面で、先物価格の乖離が拡大している点には注意が必要です。相場が本格的な底入れ局面にある場合、投機ポジションの解消が進み、先物プレミアムは縮小しやすい傾向があります。しかし足元では、まだ市場参加者の強気姿勢が一定程度残っているため、過度な悲観によるセリングクライマックスが確認された状況とは言い切れません。
今週のETF動向

- 米国現物ETFのネットフローを見ると、足元ではマイナス幅が縮小しています。6月上旬にかけては大きな資金流出が見られ、BTC価格の下落とあわせて現物需要の弱さが意識される展開となりました。ただし、直近では流出額がやや落ち着いており、売り圧力はピーク時と比べて緩和しつつあります。
- 一方で、ネットフローは依然として明確なプラス圏には転じていません。流出幅の縮小はポジティブな変化ではあるものの、ETF経由の買い需要が本格的に回復したと判断するにはまだ不十分です。価格が1000万円近辺で下げ止まりを見せている一方、現物ETFからの資金流入は限定的であり、相場の反発を支える材料としてはまだ力強さを欠いています。
- ビットコイン相場が持続的に反転するためには、短期的な買い戻しだけでなく、機関投資家による安定した現物買いが必要になります。特にETFフローが継続的にプラスへ転じれば、下値を支える現物需要として意識されやすくなります。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所保有BTCの推移を見ると、5月後半から6月上旬にかけて大きく増加した後、足元では増加ペースが一服しています。直近ではピークアウト気味の動きも見られますが、保有量は依然として高水準にあり、取引所に移動されたBTCが十分に解消されたとは言い切れません。
- 一般的に、取引所保有BTCの増加は、投資家が売却やポジション調整を目的にBTCを取引所へ移している可能性を示します。特に今回のように価格が大きく下落する局面で取引所残高が増加している場合、現物市場での売り需要が高まっていた可能性があります。
- 足元では増加が止まりつつあるため、売り圧力がピークを越えた可能性はあります。ただし、取引所保有BTCはまだ高止まりしており、需給面では上値を抑える要因として意識されます。5月後半から続いた現物の売り需要が明確に解消されるまでは、相場が強い上昇基調へ転じるには時間を要する可能性があります。
2.含み益アドレス割合
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- 含み益アドレス割合を見ると、足元では50%を下回って推移しており、投資家の約半数が含み損を抱えている状況です。5月中旬以降の価格下落に伴い、同指標は大きく低下しており、短期的には投資家心理の悪化が進んだことが確認できます。
- 一般的に、含み益アドレス割合の低下は、相場参加者の損益状況が悪化していることを示します。現在のように50%を下回る水準では、含み益を抱える投資家が減少しており、利確売りの余地は限定的になりやすいと考えられます。また、過去の弱気トレンドにおける底値圏に近い水準まで低下していることから、相場の過熱感は大きく後退しています。
- 一方で、含み損を抱える投資家が増えているため、短期的には戻り売りが出やすい地合いでもあります。価格が反発した場合、損益分岐点付近で売却を選ぶ投資家が増える可能性があり、上値の重さには注意が必要です。
まとめ
- 足元のビットコインは1000万円近辺で下げ渋りを見せており、短期的な売り圧力は一服しつつあります。ただし、デリバティブ市場には投機的な買いが残り、ETFフローや取引所保有BTCの動向を見る限り、相場が本格的に反転したと判断するにはまだ材料不足です。今後は、1020万円台のレジスタンスを明確に上抜けられるか、ETFフローがプラス基調へ転じるか、取引所保有BTCが減少に向かうかが、地合い改善を見極める上で重要なポイントとなりそうです。








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