BTC週次分析|BTCは高値圏で推移、ETF流入と取引所保有BTC減少が下支え

今週の値動き

- 今週のビットコインは、1051万円近辺から取引を開始しました。週前半は買いが優勢となり、先週からの底堅い流れを引き継ぐ形で上昇しました。価格は一時1090万円近辺まで上昇し、約1カ月ぶりの高値を記録しました。短期的には買い戻しの勢いが強まり、上方向を試す展開となりました。
- ただし、1090万円近辺では利益確定売りが意識され、週後半にかけて価格はやや押し戻されました。高値更新後に上昇が一服したことで、短期的には同水準が上値の目安として意識されやすい状況です。一方で、下落局面でも大きく崩れる動きにはつながらず、相場の底堅さは維持されています。
- 足元では価格が24時間移動平均線(24EMA)を上回って推移しており、短期的な値動きは引き続き強含みです。週後半に利確売りが入ったものの、移動平均線を維持していることから、買い需要は一定程度残っていると考えられます。上昇後の調整をこなしながらも、高値圏で推移している点はポジティブに評価できます。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- 無期限先物の資金調達率(FR)は、足元で再びプラス圏へ戻っています。7月中旬以降、FRはおおむねプラス圏で推移しており、短期のデリバティブ市場ではロングポジションが優勢な状態が続いています。ビットコイン価格が高値圏で推移する中でも、上昇継続を見込むトレーダーが一定数存在していることを示しています。
- 一方で、高値圏ではFRが一時的にマイナスへ転じる場面も見られました。これは、価格上昇後に短期的な反落を見込む逆張りのショートポジションが増加した可能性を示しています。特に、ビットコインが1090万円近辺まで上昇した後は利益確定売りも入りやすく、デリバティブ市場でも上値への警戒感が意識されたと考えられます。
- ただし、FRはその後再びプラス圏へ回復しており、ロング優勢の地合い自体は維持されています。価格が24EMAを上回って推移していることもあり、短期勢の買い意欲はまだ残っている状況です。高値圏で逆張りの動きが出ている一方、下落局面では買い戻しも入りやすく、相場全体としては強気と慎重姿勢が交錯しています。
2.3ヶ月先の先物価格乖離率

- 3カ月先の先物価格と現物価格の乖離率は、足元で縮小傾向となっています。7月中旬にかけて乖離率は上昇基調を強め、一時4%近辺まで拡大しましたが、直近ではやや低下しています。先物価格のプレミアムが縮小していることから、先物市場では一部で利確売りやポジション調整が出ていると考えられます。
- ビットコイン価格は高値圏で推移していますが、1090万円近辺では上値が重く、週後半には利益確定売りが入りました。乖離率の縮小は、こうした価格の上昇一服と連動しており、短期的に先物主導の買いがやや落ち着いていることを示しています。これまで先物市場では上昇を見込むポジションが増えていましたが、価格が高値圏で伸び悩んだことで、ロングポジションの一部が解消された可能性があります。
- 一方で、乖離率は低下しているものの、依然として高めの水準を維持しています。これは、先物市場の強気姿勢が完全に後退したわけではなく、中期的な先高観はまだ残っていることを示しています。現物価格に対して先物価格が一定のプレミアムを維持している間は、相場の底堅さを支える材料にもなります。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するBTC数量は、足元で下落に転じています。6月末から7月中旬にかけては高水準で推移しており、取引所へ移動したBTCが市場で十分に消化されていない可能性が意識されていました。しかし、直近では取引所保有BTCが減少しており、売却を目的としたBTCの流入圧力がやや後退していることが示唆されます。
- 一般的に、取引所保有BTCの減少は、投資家がBTCを取引所から外部ウォレットへ移動している可能性を示します。これは、短期的な売却需要の低下や、保有姿勢の強まりとして捉えられやすい動きです。今週のビットコインは1090万円近辺まで上昇した後に利確売りが入りましたが、取引所保有BTCが減少に転じている点は、需給面ではポジティブな材料といえます。
- これまで取引所保有BTCの高止まりは、戻り局面で売りが出やすい要因として意識されていました。足元で同指標が下落していることは、現物の売り圧力が一部消化され始めた可能性を示しています。需給面の改善が続けば、価格が高値圏で押し戻されても下値は支えられやすく、もう一段高を試す展開につながる可能性があります。
2.マイナーネットポジション

- マイナーネットポジションは、足元で下落傾向となっています。6月から7月前半にかけてはプラス圏で推移する場面が多く、マイナーがBTCの保有を増やす動きも見られました。しかし、直近では指標が下落しており、マイナーの保有ポジションが減少していることが示されています。
- マイナーネットポジションの低下は、マイナーが保有しているBTCを売却している可能性を示します。ビットコイン価格が1090万円近辺まで上昇し、高値圏で推移する中で、マイナーが一部のBTCを売却し、利益確定や運転資金の確保に動いている可能性があります。高値圏ではマイナー由来の売り需要が一定程度発生していると考えられます。
- 一方で、足元のBTC価格は24EMAを上回って推移しており、短期的な地合いは底堅さを維持しています。取引所保有BTCの減少など、需給面でポジティブな材料もあるため、マイナー売りだけで相場全体が大きく崩れる状況とは言い切れません。ただし、高値圏でマイナーの売却が続く場合、上値を抑える要因になりやすくなります。
現物ETFのネットフロー
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- 米国現物ETFのネットフローを見ると、足元では資金流入が増加しています。6月下旬までは資金流出が目立つ場面もありましたが、7月に入ってからは流入を記録する日が増えており、ETF経由の現物需要には改善傾向が見られます。
- 特に直近では、複数日にわたってプラスのネットフローが確認されており、ビットコインを買い入れるファンドが徐々に増えている可能性があります。現物ETFへの資金流入は、直接的な現物買い需要につながりやすいため、相場の下支え材料として意識されます。
まとめ
- 今週のビットコインは、1051万円近辺から取引を開始し、一時1090万円近辺まで上昇しました。約1カ月ぶりの高値を記録したものの、週後半には利益確定売りが入り、上昇は一服しました。ただし、足元では24EMAを上回って推移しており、短期的な底堅さは維持されています。
- デリバティブ市場では、FRが再びプラス圏へ戻り、ロング優勢の地合いが続いています。一方で、3カ月先の先物価格乖離率は縮小しており、高値圏では利確売りやポジション調整も見られます。
- オンチェーン面では、取引所保有BTCが減少しており、現物の売り圧力が後退している可能性があります。加えて、米国現物ETFへの資金流入も増加しており、需給面では改善が見られます。一方で、マイナーネットポジションは下落しており、高値圏での売り需要には注意が必要です。
- 来週は1090万円近辺を明確に上抜けし、1100万円台回復を試せるかが焦点です。ETF流入の継続と、先物市場やマイナー由来の売りを吸収できるかが注目されます。











