ビットコイン億り人の現在を知る5つのポイント

ビットコインについて調べていると、「億り人」という言葉を目にすることがあります。
過去の大きな価格変動をきっかけに、ビットコインなどの暗号資産によって資産が1億円以上になった人が注目され、「現在はどうしているのか」「今も億り人はいるのか」と気になる方もいるでしょう。
結論からいうと、現在も国内の暗号資産口座には1億円以上の資産を預けている口座が存在します。
資産額別の最新詳細統計(一般社団法人日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)発表)で確認できる2024年度末時点では、預かり資産額が1億円以上の個人口座は2,479口座、法人口座は371口座です。
一方、国内市場の月次統計自体は2026年6月分まで更新されているため、「市場の最新統計」と「資産額別の最新詳細統計」は集計時点が異なります。
さらに、2,479という数字を「日本にいるビットコイン億り人の人数」と考えるのは正確ではありません。
統計は暗号資産全体の口座を対象としており、人物ではなく口座単位だからです。
この記事では、ビットコイン億り人の現在を考えるうえで知っておきたい統計の読み方、資産額が変化する理由、税金について整理します。
ビットコイン億り人の現在はどうなっている?

現在も資産1億円以上の暗号資産口座は存在する
「億り人」は、一般的に投資などによって資産が1億円以上になった人を表す俗称です。
ビットコインをはじめとする暗号資産市場では、過去に価格が大きく上昇した局面があり、早い段階から保有していた人の資産評価額が大きく増えたケースが注目されました。
最新の詳細な資産額別統計である2024年度末時点では、1億円以上の預かり資産を持つ個人口座が2,479口座、法人口座が371口座確認されています。
個人口座全体7,454,575口座に対して、1億円以上の個人口座が占める割合は約0.03%です。
つまり、億単位の暗号資産を保有する口座は実際に存在するものの、個人口座全体から見るとごく一部です。
なお、本稿執筆時点で月次の市場統計は2026年6月分まで更新されていますが、預かり資産額別の詳細な口座分布は月次ではなく年間報告で確認する必要があります。
「億り人」は法律や統計上の正式な分類ではない
「億り人」という言葉には、法律や統計上の統一された公式定義はありません。
一般には「投資などによって資産1億円以上になった人」という意味で使われますが、暗号資産だけで1億円ある人、株式などを含む金融資産全体で1億円ある人、一度でも評価額が1億円を超えた人、実際に大きな利益を確定した人など、文脈によって意味が異なります。
そのため、「億り人が何人いるか」を考える際には、何を基準に億り人と呼んでいるのかを先に確認する必要があります。
億り人は現在何人いる?公開統計の読み方

1億円以上の個人口座は2,479口座
国内の暗号資産市場に関する資産額別の最新詳細統計では、2024年度末時点で預かり資産額1億円以上の個人口座は2,479口座です。
法人口座では371口座が1億円以上で、個人と法人を合わせると2,850口座です。
この数字から、現在につながる最新詳細データとして、億単位の暗号資産を保有する口座が一定数存在していることは確認できます。
ただし、この統計だけから「ビットコイン億り人が2,479人いる」と結論付けることはできません。
口座数をそのまま億り人の人数とは判断できない
統計で集計されているのは「人物」ではなく「口座」です。
1人の利用者が複数の暗号資産取引口座を保有している場合もあるため、同じ人が複数口座で集計される可能性があります。
反対に、取引所ではなく自分で管理するウォレットなどに暗号資産を保有している場合、国内取引口座の預かり資産統計だけでは保有状況を直接把握できません。
したがって、「1億円以上の口座数=億り人の人数」ではありません。
億り人の規模感を考える参考データではありますが、人物数そのものではないと理解しておきましょう。
ビットコインだけで1億円以上という統計ではない
もう一つ重要なのが、1億円以上という区分は暗号資産全体の預かり資産額を基準にしている点です。
ある口座でビットコインだけではなく複数の暗号資産を保有し、その合計評価額が1億円を超えているケースも含まれます。
そのため、「ビットコインだけで1億円以上を保有している人数」を示すデータではありません。
検索結果などで「暗号資産の億り人」と「ビットコインの億り人」が近い意味で使われている場合でも、統計を見る際には対象資産を区別することが大切です。
ビットコイン億り人の現在が人によって異なる理由

ビットコインの価格変動で資産額は変わる
ビットコインで一度資産評価額が1億円を超えたからといって、その後も1億円以上を維持できるとは限りません。
暗号資産は価格が変動するため、ビットコインの保有数量が同じでも、市場価格が下がれば円換算した資産額は減少し、市場価格が上がれば評価額は増えます。
そのため、一時的に評価額が1億円を超えた人が、その後も同じ資産額を維持しているとは限りません。
過去に億り人として紹介された人の現在を考える場合は、当時の評価額と現在の評価額を分けて考える必要があります。
含み益と利益確定後の資産は異なる
「1億円になった」という話を見るときには、含み益なのか、売却などで確定した利益なのかも確認しましょう。
含み益とは、保有している資産の現在価格が購入価格を上回っているものの、まだ売却していない状態で生じている評価上の利益です。
ビットコインの評価額が1億円になっていても、売却していなければその後の価格変動によって評価額は再び変わります。
一方、売却や交換などを行うと、取引内容に応じて税務上の損益計算が必要になる場合があります。
「評価額が1億円」と「利益を1億円確定した」は意味が異なるため、混同しないことが重要です。
追加購入や売却によって保有状況も変わる
ビットコイン保有者の資産額は、市場価格だけで決まるわけではありません。
途中で一部を売却したり、追加購入したり、ほかの暗号資産に交換したりすることで、保有数量や資産構成は変化します。
そのため、過去に「ビットコインで億り人になった」と紹介された人物についても、現在の純資産を外部から正確に確認することは困難です。
SNSや記事で紹介される一時点の資産額は、現在の資産状況と同じとは限らないと考えておきましょう。
現在の億り人を見る5つの確認ポイント

1. 「人物数」か「口座数」か確認する
最も重要なのが、人数と口座数を分けて考えることです。
取引口座の統計は市場の規模や資産分布を把握するうえでは役立ちますが、「何人いるのか」を直接示すとは限りません。
数字の横に「口座」と書かれている場合は、そのまま人数として読み替えないようにしましょう。
2. ビットコインだけの数字か確認する
「暗号資産で1億円」と「ビットコインだけで1億円」は異なります。
複数種類の暗号資産を保有している口座もあるため、暗号資産口座全体の統計をビットコイン単独の保有者数として扱うことはできません。
3. 集計時点を確認する
暗号資産の評価額は価格変動によって変わるため、1億円以上の口座数も常に一定とは限りません。
2026年8月時点で月次の市場統計は2026年6月分まで更新されていますが、預かり資産額別の個人・法人口座数を確認できる最新の年間報告は2024年度版です。
「現在」という表現だけで判断せず、元データがどの時点を示しているかを確認しましょう。
4. 含み益と実現利益を分けて考える
億り人という表現は、資産評価額を指して使われる場合があります。
しかし、評価額1億円と利益1億円は同じではありません。
購入に使った元本が含まれている場合もあり、まだ売却していない含み益も価格変動で増減します。
税金について考える場合にも、保有資産額と所得を分けて考える必要があります。
5. 成功例だけで判断しない
検索結果やSNSでは、大きく資産を増やした事例ほど目立ちやすい傾向があります。
一方、価格変動で資産額が減少したケースや、途中で保有量を減らしたケースは同じようには目立たないことがあります。
「過去に億り人が誕生した」という事実と、「同じ方法を現在も再現できる」という話は別です。
特定の成功例だけではなく、購入時期、元本、保有数量、価格変動など複数の条件を確認することが大切です。
億り人になった場合に確認したい税金

保有しているだけで評価額全体が所得になるとは限らない
「ビットコインが1億円になったら、その1億円すべてに税金がかかるのか」と疑問に思う方もいるでしょう。
一般的には、単にビットコインを保有し、市場価格の上昇によって評価額が増えただけで、その評価額全体が直ちに所得になるわけではありません。
重要なのは、売却、交換、商品やサービスへの利用などによって、どのような損益が生じたかです。
売却や交換などで利益が生じると課税対象になり得る
2026年8月時点の現行の税務情報では、個人が暗号資産を売却または使用して生じた利益は、事業所得などに該当する場合を除き、原則として雑所得に区分されます。
例えば、ビットコインを円に売却する、別の暗号資産と交換する、暗号資産で商品やサービスの代金を支払うといった取引では、取得価額との差額などをもとに所得を計算する必要が生じる場合があります。
「1億円を保有しているか」ではなく、「どの取引で、どの程度の所得が生じたのか」が税務上は重要です。
個別の課税関係は取引内容やほかの所得によって異なるため、申告時には公式情報や税務の専門家に確認してください。
税制改正の適用時期は最新情報を確認する
暗号資産取引の税制については、一定の取引を申告分離課税へ変更する税制改正方針が示されています。
ただし、適用は関連する法改正の施行を前提としており、すべての暗号資産取引が直ちに同じ扱いへ変わったわけではありません。
そのため、過去の記事に書かれた税率や制度だけで判断せず、実際に申告する時点の制度と対象取引を公式情報で確認することが重要です。
ビットコイン億り人に関するよくある疑問
今からビットコインで億り人になれる?
将来、ビットコインによって資産1億円以上になるかどうかを事前に断定することはできません。
必要になる価格変動率は、現在の資産、購入金額、購入価格、保有数量などによって大きく異なります。
過去に大きく資産を増やした人が存在していても、同じ値動きが将来も繰り返される保証はありません。
「億り人になれるか」だけを基準にするのではなく、価格変動によって資産額が減る可能性も含め、複数の情報源を確認することが大切です。
億り人になるには何BTC必要?
単純に「ビットコインの評価額が1億円」という条件だけで考える場合、必要なBTC数量は「1億円÷1BTCあたりの価格」で概算できます。
例えば、仮に1BTCが1,000万円なら10BTC、1,500万円なら約6.67BTC、2,000万円なら5BTCです。
これは計算方法を示すための例であり、将来のビットコイン価格を示すものではありません。
また、億り人を「利益が1億円を超えた人」と定義する場合は、購入に使った元本も考慮する必要があるため、必要数量の考え方は異なります。
1億円を超えたらすべて税金がかかる?
資産評価額が1億円になったからといって、1億円すべてがその年の所得になるわけではありません。
課税を考える際には、取得価額、売却金額、取引内容、必要経費、ほかの所得などを確認します。
「資産額」と「所得」は別の数字であることを理解しておきましょう。
億り人の人数をリアルタイムで確認できる?
正確な人物数をリアルタイムで確認することは困難です。
公開統計が人物ではなく口座単位であることに加えて、複数口座を持つ人がいること、取引所外で管理されている暗号資産があること、複数種類の暗号資産を保有する人がいること、市場価格によって評価額が変化することなどが理由です。
「現在のビットコイン億り人は○人」と断定する情報を見る場合は、数字の出典、対象資産、集計単位、集計時点を確認しましょう。
ビットコイン億り人の現在を考えるうえでは、人数そのものよりも「何を数えた統計なのか」を理解することが重要です。
最新の詳細統計では1億円以上の暗号資産を預けている個人口座が2,479口座確認できますが、それはビットコインだけの保有者数でも、億り人の正確な人物数でもありません。
今後情報を確認するときは、口座数と人数、対象資産、集計時点、含み益と実現利益、情報源の5点を確認してください。
数字だけではなく、その数字が何を意味しているかまで確認することで、ビットコイン億り人の現在をより正確に理解できます。












