メイカー(MKR)とは、ステーブルコイン「DAI(ダイ)」の発行・管理、レンディングプラットフォームを提供するプロジェクトです。MKRはこのプラットフォーム上でのガバナンスに使用することができます。
通貨記号 | MKR |
提唱者 | Maker Foundation |
発行上限 | 1,005,577枚 |
ハッシュアルゴリズム | Keccak-256 |
発行日 | 2017年11月25日 |
ビットバンク取扱開始日 | 2022年1月25日 |
公式サイト | |
ホワイトペーパー | |
ソースコード |
メイカーはステーブルコイン「DAI(ダイ)」の発行・管理、レンディングプラットフォームを提供するプロジェクトです。
ユーザーはメイカープロトコル内にあるVault(スマートコントラクト)に担保資産(例:ETHやUSDC等)を預け入れることでDAIを生成することができます。
生成されたDAIは、他の暗号資産と同様に他者への送付や商品、サービスに対する決済等に使用することができます。
MKRトークンは、当該プラットフォーム上のDAOを通してガバナンスに使用することができます。ガバナンス方式には、「ガバナンス投票」と「エグゼクティブ投票」の2種類が用意されています。
ガバナンス投票はMKR保有者による決議が必要な重要事項に関する決定に用いられ、エグゼクティブ投票はガバナンス投票で決定した事項をシステムに反映するための方法論に関する決定に用いられます。
このように、MKRトークンを保有するユーザーは、プロジェクトの方向性を決める重要事項を決定するためのガバナンスに参加することができます。
メイカープロトコル内にあるVaultに担保資産を預け入れることでDAIを生成することができます。
メイカープロトコルにはDAIの生成に使用される担保資産ごとに、清算比率と呼ばれる特定のリスクパラメーターが設定されています。このリスクパラメーターはMKR保有者によるガバナンス投票によって決定され、ETHの場合、DAI発行に係る手数料や最大発行枚数の違いから3つの異なるリスクパラメーターが設定されており、それぞれ145%、130%、170%となっています(2022年1月20日時点)。 つまり、ユーザーが預けた担保資産の価値が、発行したDAIの価値の1.45倍、1.3倍、1.7倍を下回った際には、担保オークションと呼ばれる過剰担保による負債の発生を防止するための精算システムが機能します。
当該精算システムについて、2020年3月の相場急変時には多くの担保資産が清算され、プロトコルに潜むリスクについて投資家への説明が不十分であったことを理由として、米国ではメイカー財団を相手に投資家が集団訴訟が起こりました。
この点、メイカープロトコルの利用に際しては、仕組みとリスクをご理解いただいた上で十分に注意していただく必要があります。
DAIのほかに、テザーをはじめ、Geminiコインや、TrueUSD、USDCなど各団体が発行しているステーブルコインが存在しています。
これらステーブルコインの共通する特徴として一番重要なことは発行団体が存在し、その発行者がUSドルを預かり同じ価値があることを証明してくれているということです。
ブロックチェーンはもともと分散型であることが特徴の一つですが、法定通貨とのペッグコインを発行する上ではまだまだ信頼できる中央団体が存在することが現状は主流となっています。
一方、DAIは中央発行者を排除した分散型ステーブルコインです。メイカープロトコルに従い、誰でもDAIを発行することが出来ます。