今週は現物主導の上昇か、来週も底堅い動きに期待

今週の値動き

- 今週のビットコインは9月8日の1649万円から取引が始まりました。週始めから底堅い動きとなりましたが、先週の高値1670万円近辺で一度跳ね返される動きが見られました。一方、週後半からは買い戻しの勢いが強く、先週の高値を更新するとさらに上昇しました。足元では今週の高値圏で推移し、24時間移動平均線(24EMA)を上回り強気の値動きとなっています。価格は1700万円台を回復し、8月後半の3週間のマイナス幅のおよそ半分を戻す動きとなっています。先週から相場は買いが回復しており、2週連続でプラスとなることが濃厚となっています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、今週はプラスで推移していますが、足元で低下傾向となっています。現在は0.002%ほどで推移しております。今週は0.01%を記録する場面もありましたが、週後半の価格の上昇とは反対の動きとなっています。現物市場が強いことを示唆しています。
2.インプライド・ボラティリティ
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- インプライドボラティリティは、オプション市場から算出される予想変動ですが、今週は下落傾向にあります。相場が大きく動いた際に多くの場合、同指標は上昇する傾向がありますが、今週は下落しています。インプライドボラティリティが急騰した際はトレンドの終盤となる傾向がありますが、現在の動きは短期の上昇トレンドがまだ終わっていない可能性を示唆しています。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は7.5%程度で推移しています。先週は一時6.5%まで下落する場面がありましたが、今週は相場の上昇に合わせて乖離率が拡大しています。先物が買われたことを示しています。現在の乖離率はまだ相場の過熱感を示す水準には至っていません。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は今週、大きく下落しています。先週は珍しく同指標が上昇する動きがみられ、投資家の売り需要の上昇が確認されていました。今週は相場が反転しており、売り需要が一巡したことで上値が軽くなったことを示唆しています。
2.マイナー・ネットポジション
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- マイナーが保有する現物の増減が約1ヶ月ぶりにプラスに転じました。足元でマイナーは現物保有を増加させる動きがみられます。先月は同指標が大きく下落しており、マイナーは現物の売却を進めたものと考えられます。ヒストリカルでは相場の天井近辺でマイナーはポジションを落とす傾向があり、今週の動きは強気目線をサポートするシグナルとなっています。
まとめ
- 今週のビットコインは先週に続き底堅い動きとなり、1700万円台を回復しました。8月後半は売りが強い状況でしたが、9月に入り相場は復調しています。デリバティブ市場では大きな買いが入っている動きは見られず、今週の価格上昇は現物主導の動きであったことが示唆されています。オンチェーンデータではマイナーの売りが一巡したことが示唆されており、相場の上値が軽くなっている可能性があります。今週は相場の値動き自体が強かったことに加え、各指標も強気相場をサポートするシグナルが見られ、来週も買いが優勢な相場が予想されます。