利下げ期待でBTCは半値戻しを回復 FOMC通過で12万ドル試すか?

16日のビットコイン(BTC)円は1703万9188円から取引が始まった。先週末から相場はドル建てで8月14日高値と9月1日安値の半値戻しとなる11万5891ドル(≒1705万円)周辺で小幅な揉み合いに終始し、円建てではこの日の東京時間も1705万円絡みで動意に欠ける展開が続いた。米国時間序盤に発表された8月の米小売売上高が市場予想を上回ると、一時は1690万円まで下落したが、本日の米連邦公開市場委員会(FOMC)最終日を控え、利下げ観測からドル安・債券高(金利は低下)が加速するとBTCは反発し、米国市場中盤には1710万円を回復した。終値にかけては11万7000ドル水準となる1714万円にタッチし、1712万2951円でこの日の取引を終えた。


本日最終日のFOMCでは、25ベーシスポイント(bp)の利下げがほぼ確実視されており、経済見通し(Summary of Economic Projections = SEP)における年内の利下げ回数や、慎重姿勢を貫いてきたパウエルFRB議長のスタンスにどのような変化があるかが焦点となる。前回7月のFOMCでは、労働市場の下振れリスクが顕在化していなかったことから、今回のFOMCではハト派的な軌道修正が期待される。また、前回6月のSEPでは、関税の影響で個人消費支出(PCE)の見通しが+2.7%から+3.0%に引き上げられていたが、影響が一時的とみなされ、今回のSEPでPCEの見通しが据え置きとなれば、追加で安心材料となろう。他方、BTCは上述の半値戻しを明確に上抜けており、足元ではテクニカル的な追随買いも入りやすいと言え、目先では節目12万ドル(≒1757万円)を試す余地もあるとみている。



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bitbank Report 2025/09/17:利下げ期待でBTCは半値戻しを回復 FOMC通過で12万ドル試すか?