ビットコイン(仮想通貨)投資はやめるべき?向き・不向きを理解して実践しよう

ビットコイン(暗号資産(仮想通貨))投資は、リスクと特徴を理解したうえで始めるのがおすすめです。
投資方法やリスク管理を誤ると、大きな損失を被る可能性もあるため、周囲から「やめとけ」と言われてしまいます。
本記事では、仮想通貨投資をやめとけと言われている人に対して以下の項目を詳しく解説しています。
【この記事を読むとわかること】
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周囲から「ビットコインはやめとけ」と言われ不安を感じている方は、参考にしてみてください。
【結論】ビットコイン投資をやめるべきかは条件次第

ビットコインへの投資をやめるべきかは、保有資産の状況次第といえます。
理由としては、ビットコインは怪しい金融商品ではなく、一部の主要国・地域で現物ETFとして承認されている投資対象であるからです。実際、アメリカ財務省も「デジタルゴールドとしての役割がある」と発言しています。
そのため、自分の資産状況を踏まえたうえで、まわりから「やめとけ」と言われる理由やビットコインの特徴を理解できている場合は、投資をしてもよいでしょう。
本章以降で詳しく解説するので、ビットコインに投資するべきかの判断材料に役立ててください。
ビットコインをやめとけと言われる5つの理由
ビットコインへの投資をまわりから反対されている場合は、なぜ「やめとけ」と言われるのか理由を把握しておきましょう。
ここでは、ビットコインをやめとけと言われる理由について以下5つを解説します。
- 激しい価格変動による損失リスクがある
- ハッキングや詐欺被害の危険性がある
- 税金の仕組みが複雑になる
- レバレッジ取引での大損リスクがある
- 取引所の倒産リスクがある
ビットコインに投資する際のリスクについては、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-trading-risk
激しい価格変動による損失リスクがある
ビットコインは株や投資信託と比較すると、価格変動が大きく損失を抱える傾向にあります。
たとえば、2023年のビットコインは年初の約200万円から年末には約450万円まで上昇し、約155%の上昇率を記録しました。
一方で、価格が一日で20%以上下落するケースもあるため、ハイリスクハイリターンな金融商品といえます。
ハッキングや詐欺被害の危険性がある
ビットコインは、ハッキングや詐欺被害の危険性もあるため、売買での損失以外にもリスクがあります。
たとえば、2024年には、国内仮想通貨取引所であるDMMBitcoinから、482億円相当のビットコインがハッキングされました。
大規模なハッキングは、普段のテレビニュースでも報道され、仮想通貨に興味がない人も耳にするため、やめとけと言われる要因となっています。
税金の仕組みが複雑になる
税金の仕組みが複雑な点も、仮想通貨投資はやめとけと言われる理由の1つです。
会社員の場合、年間20万円以上の売買益があると、仮想通貨で得た利益は雑所得に該当し、確定申告の対象となります。
ただ、仮想通貨は取引所の売買で得た利益以外にも、以下のようなケースが課税対象になるため、計算が複雑です。
- 仮想通貨で仮想通貨を購入した場合
- ステーキング報酬を得た場合
- レンディング報酬を得た場合
- エアドロップで仮想通貨を得た場合
参考:国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報) 」
仮想通貨の運用バリエーションを増やすほど、税金の計算が複雑になります。
「利益が発生しているのに、計算が面倒だから」という理由で放置してしまうと、無申告加算税や延滞税などのペナルティが発生します。
レバレッジ取引での大損リスクがある
価格変動の幅が大きい仮想通貨には、レバレッジ取引という方法もあり、失敗すると大損につながるリスクがあります。
レバレッジとは、投資資金を担保(証拠金)にして取引所からお金を借りて取引する仕組みです。
(例)レバレッジ2倍の取引を提供している取引所の場合
※国内取引所は、投資者保護の観点からレバレッジは2倍までと定められている
- レバレッジ:2倍
- 証拠金:100万円
- 取引可能額:200万円(100万円×2)
レバレッジの有無 | 価格が1%増減した場合 |
レバレッジなし | 増加:+1万円 |
レバレッジあり | 増加:+2万円 |
FX(外国為替証拠金取引)のように、値幅の小さい金融商品と同様の感覚でレバレッジ取引をすると、大損を抱えてしまうため、「やめとけ」と言われる理由となっています。
取引所の倒産リスクがある
ビットコインを売買できる取引所には、倒産リスクが存在します。
たとえば、前述したDMMBitcoinは、大規模なハッキングの結果として事業存続が困難になり、廃業になりました。
国内大手の取引所でも、一つのハッキング事件で倒産してしまうリスクがあるため、まわりから「やめとけ」と言われる要因となります。
ただ、国内取引所の場合、万一ハッキング被害にあった場合も顧客資産は保護されるため、必要以上に警戒するのではなく余剰資金の範囲内での運用がおすすめです。
ビットコイン投資がおすすめな理由
ビットコインへの投資はリスクだけでなく、おすすめな理由も把握したうえで、投資するべきか判断しましょう。
ここでは、ビットコイン投資がおすすめな理由について以下4つを解説します。
- 少額から始められる
- 24時間365日取引できる
- 高いリターンが期待できる
- 分散投資の選択肢として注目されている
少額から始められる
ビットコイン投資は少額(約1,000円)から始められるため、投資初心者でも始めやすい銘柄といえます。
2024年12月現在、1BTCあたりの金額は約1,500万円を超えています。そのため、投資初心者からすると、「ビットコインを購入するには大金が必要」と認識している方も多いでしょう。
ただ、ビットコインは0.0001BTCから購入できるケースがほとんどです。
ビットコインを購入する金額帯については、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-howtobuy
24時間365日取引できる
24時間365日取引ができるのも、ビットコイン投資をおすすめできる理由です。
たとえば株式投資の場合、保有株を売却したい場合は、証券取引所が開場している平日9時〜15時30分に実施しなければいけません。
一方で仮想通貨市場には休業日が存在しないため、平日は相場を確認できない方でも、十分な時間を確保して売買できます。
高いリターンが期待できる
ビットコインの投資は、他の金融資産と比較しても高いリターンが期待できます。
具体的に各金融資産の年平均リターンを下表で見てみましょう。
資産クラス | 年率 |
ビットコイン | 230% |
国内株式 | 5.5% |
外国株式 | 7.9% |
国内債券 | 1.8% |
外国債券 | 4.6% |
参考:SONPOアセットマネジメント「各金融資産の長期期待リターン、および最適資産配分比率」
コインテレグラフジャパン「ビットコインが全アセットクラスで最も良いパフォーマンス 年率平均で230%」
他の金融資産と比較すると、ビットコインは高い年率(リターン)を記録しています。資産形成を考える際、高いリターンに期待できるのも、ビットコイン投資の魅力です。
分散投資の選択肢として注目されている
ビットコインは、現物ETFの承認により、分散投資の選択肢としても注目されています。
投資を実施する場合、一つの金融資産を購入するのではなく、複数の商品に分散投資するのが基本です。
(投資例)
- 株式:40%
- 債券:40%
- 投資信託:10%
- 仮想通貨:10%
これまで、分散投資の選択肢にビットコインは存在していませんでした。
ただ近年、デジタル資産として価値が認められてきており、金融機関もビットコインを分散投資の対象と認識しているため、資金の継続的な流入に期待できます。
ビットコイン投資に向いている人・向いていない人の特徴
まわりに「やめとけ」と言われて、ビットコインに投資するべきか悩んでいる場合は、自分がビットコイン投資に向いているかどうか確認してみましょう。
ここでは、ビットコイン投資に向いている人・向いていない人の特徴について以下2つを解説します。
- 向いていない人の特徴
- 向いている人の特徴
向いていない人の特徴
【ビットコイン投資に向いていない人の特徴】
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ビットコイン投資に向いていない方の特徴として、仮想通貨投資を楽観的に考える傾向にあります。
仮想通貨に限らず投資が100%成功する方法は存在しないため、投資家は利益を獲得するために、チャート分析や知識の吸収に余念がありません。
「この方法なら100%勝てると聞いた」「有名な投資家が勝てると言っていたから大丈夫」と、他人の意見だけを頼りにしていては、利益を獲得するどころか損失の確率が高くなってしまいます。
ビットコインについて自分が納得できるまで調べ、自己責任で投資できない場合は、やめておいた方がよいでしょう。
向いている人の特徴
【ビットコイン投資に向いている人の特徴】
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ビットコイン投資に向いている方の特徴として、自分で調べて納得したうえで、適切な金額を投資できる傾向にあります。
仮想通貨投資には「51%攻撃」などの専門用語や、「ブロックチェーン」など特有の仕組みが存在しているため、不明点を一つひとつ解消する必要があります。
また、ビットコインの特徴である高いボラティリティを理解して、投資資金をコントロールする能力も必要です。
向いている人の特徴に当てはまる方は、仮想通貨投資も視野に入れてみるとよいでしょう。
ビットコインの取引所については、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-howtochooseexchange
ビットコイン投資を安全に始めるためのポイント
さまざまな意見が飛び交うビットコイン投資ですが、始める予定のある方は、安全に投資するためのポイントを把握しましょう。
- 信頼できる取引所を選ぶ
- レバレッジ取引は避ける
- 分散投資を心がける
- 長期保有の視点をもつ
信頼できる取引所を選ぶ
ビットコイン投資には取引所のハッキングや、倒産リスクがあるため、以下の点に注目して取引所を選択するとよいでしょう。
- 金融庁の認可を得ている
- 過去にハッキング履歴がない
たとえばbitbankは、仮想通貨取引所のサービスを開始した2017年からハッキングされた事例はありません。金融庁に認可を得て運営しているため(暗号資産交換業者)、万一トラブルが起こった際にも預け入れた資産が保護されます。
仮想通貨投資を始める際は、口座開設しようと検討している取引所が信頼できるか、これまでの運営実績を確認しましょう。
レバレッジ取引は避ける
レバレッジ取引は、比較的リスクの高い投資手法になるため、仮想通貨の現物取引に慣れたあとで行いましょう。
ビットコインをはじめとする仮想通貨は、価格変動が激しいため、現物を保有するだけでも資金効率は良くなる可能性があります。
売買に慣れる前からレバレッジをかけて、保有資金以上の金額で取引をしてしまうと、思わぬ損失を抱えてしまいます。
仮想通貨投資を始めても、資金を失って投資できなくなる可能性もあるため、もしレバレッジ取引を実施する場合は、余裕資金の範囲内で行いましょう。
分散投資を心がける
ビットコインだけに投資をするのではなく、以下のような分散投資を心がけましょう。
- 時間と金額を分散する
- 投資する商品を分散する
一度にまとまった金額を購入するのではなく、定期的に一定金額を積立する「ドルコスト平均法」を意識すると、価格変動リスクを抑えられます。
また、ビットコインだけでなく、株や投資信託など他の金融商品に投資対象を分散すると、仮想通貨市場のみ暴落した際に影響を最小限に抑えられます。
あくまでビットコインは、投資対象の一つとして捉えましょう。
長期保有の視点をもつ
ビットコインに投資する場合は、短期的な値上がりに期待するのではなく、長期保有をするつもりで投資するとよいでしょう。
ビットコインの歴史を見ると、短期的には大暴落する年もあります。一方で、以下画像のように、長期的には右肩上がりで価格が上昇しているため、短期的な値動きに左右されず保有し続ける方が、資産を増やしやすい傾向にあります。

短期的に資産を増やそうと考えると、価格変動の大きいビットコインに振り回されてしまいます。そのため、長期保有して気長に資産が増えるのを待つのがおすすめです。
仮想通貨を長期保有するコツについては、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-longterm-investment
ビットコイン投資は向き・不向きを理解して実施しよう
ビットコインは、ハイリスクハイリターンな金融商品です。ゆえに、まわりの人から「やめとけ」と言われるケースもあるでしょう。
反対意見が気になっている場合は、本記事を参考に、自分がビットコイン投資に向いているかどうかを確かめてみてください。
ビットコインの特徴や「やめとけ」と言われる理由、向き不向きを理解したうえで投資をするべきか判断しましょう。