7月の最終週は弱気なチャートを形成、足元では利確売り需要が継続

今週の値動き

- 今週のビットコインは7月28日の1763万円から取引が始まりました。週始めは1740万円から1770万円のレンジで推移となり、横ばい展開でした。一方週後半に入るとレンジを割り込む動きも見られ、ボラティリティが上昇しました。昨日は1790万円近くまで上昇する場面もありましたが、高値を維持することができず、現在は1740万円近辺で取引され今週の安値圏で推移しています。週後半に入り弱気なチャートとなっており、来週の相場に不安を残す形となっています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。先週までは0.01%近辺で推移していましたが、今週は0.01%を下回った水準となっています。高値圏から下落した際にロングポジションが解除されことが影響しています。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は下落方向への動きが大きくなり、ロングポジションで清算が目立ちました。昨日は5000万ドルを超える清算が入り、最近の相場では大きめの清算が発生しました。大きめのロングポジションが清算されたことで、上値が軽くなった可能性があります。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は現在7%程度で推移しています。価格は高値圏を維持していますが、乖離率はここ2週間で最も低い水準となっています。先物取引市場ではロングポジションが解消され、相場の投機熱がやや減退しました。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落傾向となっていましたが、足元では小幅に上昇しています。今週は7月の最終週だったため、利益を確定させる動きがあったようです。全体的にはまだ下落トレンドですが、同指標が継続的に上昇した場合は相場の上値が重くなるでしょう。
2.長期投資家ポジション変化
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- 同指標は、長期で保有されているビットコインの数量になります。足元では明確に下落しており、長期投資家は利益を確定させる動きを加速しています。最近の相場の上値が重くなっていることの一因となっています。足元で下落幅は減少傾向にあり、長期投資家の利確売りが減少すれば再度高値を追う展開も予想されます。
まとめ
- 今週のビットコインは1.1%程度のマイナスとなり、小幅ではあるものの足元で弱気なチャートを形成しています。7月の最終週は利確売りも重なり、高値を目指す動きとはなりませんでした。先物市場ではロングポジションの解除が見られ、相場の勢いは徐々に落ちていることを示唆しています。オンチェーンでも長期投資家の売り需要が継続しており、新規の買いが今後の上昇の鍵となるでしょう。7月全体としては13%の上昇を記録しており、大幅にプラスとなりました。8月に入り短期の利確売りを吸収する買いが戻ってくるか注目です。