仮想通貨は上場前に購入可能?具体的な手順や注意点を確認しておこう
株式投資同様、仮想通貨にも「上場」の概念が存在しています。仮想通貨を上場前に購入する方法として以下の4つが存在します。
- ICO
- IEO
- エアドロップ
- Giveaway
上場前に仮想通貨を購入すると、投資家から一時的に注目が集まり価格上昇に期待できる反面、詐欺プロジェクトに巻き込まれる可能性もあります。
思わぬ損失を発生させないためにも、上場前の仮想通貨に関する基礎知識が必要です。
本記事では、仮想通貨を上場する前に購入する方法や注意点について解説しています。
【この記事を読むとわかること】
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上場前の仮想通貨を購入する方法について気になる方は、ぜひ参考にしてください。
【結論】仮想通貨は上場前に購入できる
結論、仮想通貨は上場前にも購入できます。本章では、上場前に購入する手段として以下4つを紹介します。
上場前に購入する方法 | 特徴 |
ICO(Initial Coin Offering ) | ・ブロックチェーン開発企業が資金調達する ・投資家は事前に発行するトークン※を購入できる |
IEO(Initial Exchange Offering) | ・取引所を通じてトークンを発行する ・投資家は先行販売に参加できる |
エアドロップ | ・開発中のブロックチェーンを利用してもらう ・条件を達成すると上場前にトークンを獲得できる |
Giveaway | ・ユーザーにSNSなどで宣伝してもらう ・条件を達成すると仮想通貨やNFTを購入する権利が得られる |
※:仮想通貨プロジェクト内で使われる引換券(イーサリアムならETH)
1.ICO(Initial Coin Offering )
ICO(Initial Coin Offering )を活用して、上場前に仮想通貨の購入ができます。ICOとは、ブロックチェーン上で新規に発行されるトークンの初期販売です。
仮想通貨は、法定通貨(ドル・円など)の売買と似たイメージをもたれがちですが、実際はブロックチェーン技術を応用した開発プロジェクトに投資しています。
株式投資でたとえると、「会社名=仮想通貨名」「株券=トークン」です。
仮想通貨プロジェクトがICOを利用する理由は、IPO(株式上場)と比較すると手軽に資金を調達できるためです。
投資家が上場前に仮想通貨を購入する場合は、ICOに参加して開発企業に出資し、見返りとしてトークンを受け取ります。
2.IEO(Initial Exchange Offering)
IEO(Initial Exchange Offering)でも上場前に仮想通貨を購入できます。IEOとは、ブロックチェーンプロジェクトの発行するトークンを、仮想通貨取引所が先行販売するサービスです。
ICOと比較すると取引所がすでに審査を終えているため、プロジェクトの信頼性が高く、安心して投資できます。
たとえば、国内でIEOが行われた例は以下のとおりです。
- パレットトークン(PLT)/ Coincheck
- FCRコイン(FCR)/ GMOコイン
IEOは取引所へ上場する前に先行販売されるため、上場後の価格上昇に期待できます。
3.エアドロップ
エアドロップに参加すると、上場前の仮想通貨を無料で受け取れる可能性があります。
エアドロップでは、ブロックチェーンプロジェクトを運営する企業や取引所が設定した条件をクリアすると、企業が発行するトークンやNFTを受け取れます。
たとえば、2023年12月にbitbankに上場したアービトラム(ABR)は、約2,100億円分のエアドロップを実行しました。
アービトラムのエアドロップ条件は以下のとおりです。
- アービトラムプラットフォームを使用する
- アービトラム上でアプリを開発する
ただし、エアドロップは情報収集する難易度が高く、詐欺に巻き込まれる可能性もあるため、信頼性のある発信元か確認しましょう。
NFTの詳しい内容につきましては、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-nft
4.Giveaway
Giveawayでも仮想通貨やNFTを上場前に購入できるケースがあります。
Giveawayとは、仮想通貨やNFTの購入権利などを無料で獲得できる懸賞企画です。エアドロップとも似ており、同じ意味の言葉として使われる場合もあります。
たとえば、Giveawayの条件を受け取る方法は以下のとおりで、SNS宣伝の対価として受け取れるケースが多い傾向にあります。
- Xのいいね・リポスト(RP)・引用ポスト
- Discordへの参加や発言
- Giveawayの専用サイトから応募フォームに入力
仮想通貨を上場前に購入する方法
仮想通貨を上場前に購入する方法には、通常の仮想通貨投資と若干異なる部分が存在します。
本章では、仮想通貨を上場前に購入する際の流れや、情報収集の方法について以下3つの項目を解説します。
- 仮想通貨とウォレットを用意する
- 仮想通貨に関する情報を収集する
- プレセールに参加して仮想通貨を受け取る
仮想通貨とウォレットを用意する
上場前の仮想通貨は取引所や法定通貨で購入できないため、以下3つを事前に用意しておきましょう。
- 仮想通貨ウォレット
- 仮想通貨(BTCかETHで購入するケースが多い)
- 仮想通貨を購入する取引所
上場前の仮想通貨は、ビットコインやイーサリアムを利用して購入後、ウォレットに送金されます。
購入対象の仮想通貨銘柄が登場したときに備えて、事前に仮想通貨取引所の口座を開設しておきましょう。
仮想通貨に関する情報を収集する
上場前の仮想通貨を購入するためにも、新規プロジェクトの立ち上げなど仮想通貨関連の情報をSNSやWebサイトから収集しましょう。
仮想通貨の情報を集めるときには、以下の情報サイトやSNSの活用をおすすめします。
具体例 | 活用方法 | |
情報サイト | ・coinpost ・coindesk ・コインテレグラフジャパン など | 新規プロジェクト立ち上げに関するニュースをいち早く収集できる |
SNS | ・X(旧Twitter) ・Discord ・Telegram | 情報収集や購入条件の達成に利用できる |
銘柄調査 | ・CoinGecko ・CoinMarketCap | ・詐欺リンクやアドレスによる被害を防止できる ・正確なコインの情報をつかめる |
上場前の仮想通貨をいち速く購入するためには、日々情報取集を行う必要があります。
ただし、上場する前の仮想通貨は詐欺案件も存在するため、慎重に作業を進めましょう。
プレセールに参加して仮想通貨を受け取る
仮想通貨界隈では「プレセール」が実施されるケースもあり、参加すると上場前の銘柄を購入できる可能性があります。
プレセールで仮想通貨を購入する流れは以下のとおりです。
- ホームページやSNSでプレセール情報(日時や条件)が公開
- 仮想通貨の入ったウォレットを用意
- プレセールサイトにウォレットにつないで購入
- 購入した仮想通貨がウォレットに送金
プレセールで購入した仮想通貨はウォレットに送金されて、上場後に売却できます。
上場前の購入と一般的な投資の違い
上場前の仮想通貨購入と、一般的な投資の違いがわからない方も多いと思います。
本章では、一般的な投資と上場前の購入を区別する際に役立つ3つの項目について解説します。
- 無料で仮想通貨が手に入るケースも存在する
- 上場後の価格上昇に期待できる
- 仮想通貨プロジェクトに参加する機会が増える
無料で仮想通貨が手に入るケースも存在する
上場前の購入は一般的な投資と違い、無料で仮想通貨を手に入れるケースが存在します。
たとえば、エアドロップやGiveawayの場合、特定の条件を達成すると無料で仮想通貨やNFTを受け取れます。
全体で数百億円単位のエアドロップが実施されるケースもあるため、無料で利益を出すためにも、日々仮想通貨に関する情報を集めましょう。
上場後の価格上昇に期待できる
上場前に購入した仮想通貨は、すでに上場している通貨にはない「上場後の価格上昇」に期待ができます。
たとえば、上場後の値動きでよくあるパターンは以下のとおりです。
価格変動は激しいですが、上場直後は価格が暴騰するため、上場前に購入できると利益を獲得できる可能性が高まります。
ただ、上場前に配布された仮想通貨だからといって、必ず上場後に価格が上がるわけではありません。
上場前の銘柄だからといって安易に購入せず、リスクとリターンを見極めてから行動に移しましょう。
仮想通貨プロジェクトに参加する機会が増える
未上場銘柄を購入する場合、仮想通貨プロジェクトに参加する機会が増えて、仮想通貨業界の知識が深まります。
未上場銘柄を購入できる条件として、開発途中のプラットフォームやアプリを使用するケースもあるためです。
実際に仮想通貨プロジェクトが開発しているプラットフォームやアプリを使用できるため、仮想通貨のブロックチェーン技術に関する知識も得られます。
仮想通貨を上場前に購入するリスクと対処法
仮想通貨を上場前に購入する場合のリスクと対処法を確認しておきましょう。上場前の仮想通貨は事前情報が少なく、詐欺や損失を抱える可能性もあるためです。
本章では、仮想通貨を上場前に購入する以下3つのリスクと対処法を紹介します。
- 詐欺のリスクが高い
- 上場自体が廃止になる可能性もある
- 購入するハードルが高い
詐欺のリスクが高い
未上場の仮想通貨を購入する場合、詐欺案件に巻き込まれる可能性があります。
対象の銘柄についてどれだけ調べても、詐欺案件に巻き込まれるリスクは0%まで下げられません。ただ、極力リスクを下げるためにも、投資前の下準備は必須です。
詐欺案件の例と対策方法を下表で確認しましょう。
詐欺案件の例 | 詐欺対策 |
資金を集めた直後に運営者が姿を消す | 出資企業の信頼性や安全性を確認する |
上場前にプロジェクトが失敗(頓挫)する | プロジェクトが失敗したときのリスクを想定して、投資を進める |
購入する過程でウォレットをハッキングされる | SNSのリンクからはアクセスせず、ウォレットには最小限の金額を入れる |
未上場の仮想通貨を購入する際には、詐欺に巻き込まれないようにプロジェクト内容をよく調べましょう。
上場自体が廃止になる可能性もある
上場前に仮想通貨を購入したとしても、そもそも上場できずに廃止となるリスクが存在します。上場しても価格が低く利益につながらないケースも想定されます。
無料で仮想通貨を受け取った場合、損失リスクはありません。ただ、プレセールで安く購入した場合は損失となります。
未上場の仮想通貨に投資する際には、以下項目のリサーチ・検討を実施しましょう。
- ホワイトペーパー
- 開発スケジュール
- 資金調達した金額と他通貨の比較
未上場銘柄の場合、プロジェクトを運営するために資金調達を実施します。大手企業からの支援や、調達できた金額が大きいほど、上場への期待値も高くなります。
また、開発企業のホワイトペーパーやスケジュールを確認して信頼できるか判断するのもおすすめです。
購入した仮想通貨プロジェクトの上場自体が廃止になる可能性を踏まえて、事前調査を実施しましょう。
購入するハードルが高い
上場前の仮想通貨は以下の理由から、一般的な投資と比べてハードルが高いといわれています。
- 英語を訳して情報収集する必要がある
- ブロックチェーン技術の知識がないと、良し悪しを判断できない
- 海外運営サイトにウォレットをつなぐ必要がある
仮想通貨の新規プロジェクトはほとんどが海外で生まれているため、英語での情報収集が必須です。また、仮想通貨の基本的な知識がないと、英語を翻訳できたとしてもプロジェクトの良し悪しを判断できません。
上場前の購入に対するハードルの対策として、以下3つがおすすめです。
- 基礎知識を身につける
- ウォレットに入れる金額を少額にする
- 良し悪しの判断が難しい場合は投資しない
ハードルへの対策を進めつつ、次の投資チャンスを待ちましょう。
仮想通貨投資なら「国内販売所・取引所」がおすすめ
仮想通貨投資はまず「国内販売所・取引所」から始めるのがおすすめです。上場前の仮想通貨を手に入れる際にも、国内取引所で仮想通貨を準備する必要があります。
本章では、国内仮想通貨取引をおすすめする理由について以下3つを解説します。
- 信頼できる仮想通貨に投資できる
- 手間がかからない
- 初心者でも仮想通貨取引を始めやすい
仮想通貨の販売所と取引所の違いについての詳しい内容につきましては、以下の記事も参考にしてみてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-exchange-and-cryptoshop
信頼できる仮想通貨に投資できる
国内取引所では上場前に審査をしているため、信頼できる仮想通貨への投資が可能です。
信頼できる銘柄の特徴としては、以下が挙げられます。
- 投資されている資金が大きく時価総額も安定している
- 大企業とも提携していて急に廃止になるリスクが少ない
- 取引量が多く約定しやすい
- 詐欺案件で投資資金を盗まれる心配がない
仮想通貨市場は他の金融商品と比べて歴史が浅く、詐欺プロジェクトも多く存在します。
上場前の仮想通貨を購入する前に、国内取引所を利用して知識と経験を積んでから挑戦してみましょう。
手間がかからない
国内取引所に上場している銘柄は、ビットコインなど知名度の高い種類が大多数を占めるため、情報収集を一から始める手間がかかりません。
たとえば、未上場の仮想通貨プロジェクトは、インターネット上にも情報がほとんどないため、信頼できるかのリサーチに手間がかかります。
一方、国内取引所で取り扱いのある銘柄は、取引所メディア(bitbankコラムなど)でも仮想通貨プロジェクトとして紹介されているため、情報収集の手間が発生しません。
無駄な手間をかけずに仮想通貨を進めたい方は、国内取引所で取引を進めましょう。
初心者でも仮想通貨取引を始めやすい
国内取引所は、以下3つの理由から初心者でも仮想通貨取引を始めやすい場所といわれています。
- 日本円で売買できる
- 上場銘柄だから信頼できる
- 取引に関する不明点を日本語でサポートしてもらえる
未上場銘柄を購入する場合でも、まずは国内取引所で仮想通貨を準備する必要があります。
国内取引所は基本的に「暗号資産交換業者一覧」の認可を受けているため、詐欺被害の危険性もありません。日本語サポートを受けられるため、仮想通貨取引を始めたての初心者でも安心して利用できます。
仮想通貨の始め方についての詳しい内容につきましては、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/kyokasho-start
上場前の仮想通貨購入に関するよくある質問
最後に「上場前の仮想通貨購入」についてよくある質問を2つ紹介します。
- 信頼できるプロジェクトの判断基準はありますか?
- 上場前の仮想通貨に税金はかかりますか?
信頼できるプロジェクトの判断基準はありますか?
信頼できるプロジェクトかどうかを判断するためにも、以下の項目を購入前に調べてみましょう。
- 開発企業のホームページ
- ホワイトペーパー
- ロードマップ
- 提携企業
- 調達した金額
上記の情報が収集できた場合は、信頼に値するプロジェクトといえます。一方で検索しても情報がヒットしない場合、詐欺案件の可能性が高くなります。
プロジェクトに投資する際には、信頼できる運営者か確認を徹底しましょう。
上場前の仮想通貨に税金はかかりますか?
上場前に購入した仮想通貨にも税金は発生します。税金が発生するタイミングは、保有している仮想通貨を市場で売却し利益が出た場合です。
上場前に購入し売却した際、20万円以上の利益が発生した場合、課税対象となり確定申告が必要となります。
仮想通貨の確定申告について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-tax
上場前の仮想通貨を購入する前に取引所を開設しよう
上場前の仮想通貨を購入する主な方法は以下の4つがあります。
- ICO
- IEO
- エアドロップ
- Giveaway
購入できる条件は仮想通貨プロジェクトによって異なります。上場前の購入が円滑に進むと、上場時に利益を出せる可能性があります。
ただし、上場前の仮想通貨を購入する際は、詐欺も多く情報収集のハードルも高いため要注意です。
仮想通貨投資に慣れるまでは、ビットコインなど上場している銘柄を売買できる国内の仮想通貨取引所を活用しましょう。