BTC続伸も11万ドル乗せに苦戦 下降チャネル上放れには成功

3日のビットコイン(BTC)円は1556万5760円から取引を開始。前日のADP雇用レポート下振れを受けて、東京時間から雇用統計の悪化を見込んだ買いが相場を押し上げ、終盤には1575万円まで水準を戻すと、米国時間序盤には1590万円にタッチした。一方、6月の米雇用統計で月間雇用者数が+14.7万人と予想の11万人を上回り、失業率も4.2%から4.1%へと改善し、米金利が急騰。幸い、前月比の平均時給が減速したことで、インフレ懸念は抑えられた他、米国株相場が労働市場の底堅さを好感し上昇したことで、BTCはこの日の高値圏で上下に振れる展開となった。他方、その後は米下院がトランプ減税法案を218対214で可決し、1590万円まで戻したが、米国市場引け後には失速し、終値は1581万8915円となった。


ADPの下振れとは裏腹に雇用統計は労働市場の堅調さを示したが、発表前にBTCドルは下降チャネルの上限をブレイクした。ただ、トランプ減税法案が大統領の署名待ちとなっても終値での節目11万ドル(≒1591万円)乗せには苦戦する格好となっており、早期利下げ観測の後退が上値を制限していると指摘される。一方、BTCドルは一目均衡表の三役好転を示現し、ボリンジャーバンドでは上昇バンドウォーク突入が意識される展開となっており、テクニカル的には上値追いとなってもおかしくないと言える。米連邦政府の財政悪化懸念からバックエンドの利回りに上昇圧力が掛かり続ければ、依然としてBTCは強含む展開が見込まれる。尤も、本日は米国市場が独立記念日の祝日で休場となることから、目先では相場の方向感が鈍るか。



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bitbank Report 2025/07/04:BTC続伸も11万ドル乗せに苦戦 下降チャネル上放れには成功