日本国内で仮想通貨をやっている人の割合は約4%|認知度が低い理由や将来性について
仮想通貨をやっている人の割合は、約4%(仮想通貨を保有している人÷日本の総人口)※と言われており、世界的に見ると多くありません。
※500万人÷1億2,000万人
そのため、今のうちから仮想通貨を始めておくと先行者利益を獲得できる可能性があります。
本記事では、仮想通貨をやっている人の割合に関する以下の項目を解説しています。
【この記事を読むとわかること】
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仮想通貨をやっている人の割合や始め方について気になる方は、参考にしてください。
【結論】仮想通貨をやっている人の割合は約4%
結論として、日本で仮想通貨をやっている人の割合は約4%です。
ここでは、仮想通貨をやっている人の割合について以下3つの項目を解説します。
- 仮想通貨を知っている人の割合
- 世界の仮想通貨保有者数
- 日本の年代・性別仮想通貨保有者数
仮想通貨を知っている人の割合
そもそも仮想通貨を知っている人の割合は、どの程度いるのか確認していきましょう。
MMD研究所が20〜69歳の男女3,000人に行ったアンケート結果によると、仮想通貨取引所サービスを知っている人の割合は以下のとおりです。
- 知っているサービスはない:70.9%
- 知っているサービスがある:29.1%
参考:MMD研究所「2023年仮想通貨(暗号資産)に関する調査」
そもそも、仮想通貨取引所サービスを知らない方の割合が多く、知っているサービスがある人のなかで実際に利用したのは「10.8%」でした。
仮想通貨を知らない層については、全体の70%を占めていることから、日本ではまだ普及が進んでいないといえます。
世界の仮想通貨保有者数
暗号資産(仮想通貨)決済企業TripleAの調査によると、世界で仮想通貨を保有している人口は約4億2,000万人です。
世界の総人口は約81億1,900万人であるため、約5%が仮想通貨を保有している計算になります。仮想通貨保有者数の上位10か国は以下のとおりで、日本はランクインしていません。
国名 | 所有人口 |
インド | 約9,350万人 |
中国 | 約5,900万人 |
米国 | 約5,200万人 |
ブラジル | 約2,500万人 |
ベトナム | 約2,100万人 |
パキスタン | 約1,600万人 |
フィリピン | 約1,600万人 |
ナイジェリア | 約1,300万人 |
イラン | 約1,200万人 |
インドネシア | 約1,200万人 |
参考:Triple-A
日本の仮想通貨所有人口は「約500万人」おり、トップクラスと比較すると10分の1程度です。
日本国内の人口は約1億2,000万人であり、約4%が仮想通貨を所有しています。世界の仮想通貨所有人口を見ると、日本はまだ普及が広まっていない段階といえるでしょう。
日本の年代・性別仮想通貨保有者数
日本で仮想通貨をやっている人は年代別、性別に違いがあるのか確認しましょう。
保有者数は明確に公表されていないため、国内仮想通貨口座数を紹介します。世代別の仮想通貨取引所口座数は以下のとおりです。
世代 | 口座数 |
10代 | 9,593 |
20代 | 1,204,522 |
30代 | 2,180,928 |
40代 | 1,873,317 |
50代 | 1,031,654 |
60代 | 355,462 |
70代 | 96,082 |
参考:一般社団法人日本暗号資産取引業協会「暗号資産取引についての年間報告2022年度(2022年4月~2023年3月)」
年齢別に見ると30代の仮想通貨口座数が最も多く、次いで40代、20代、50代と続いています。男女別の口座状況では男性68.13%、女性17.28%と、男性が半数以上を占めている状況です。
NISA口座の開設件数についても30代が最も多いことから、「教育費」や将来の「老後資金」に向けた対策案として、金融投資を実施していると推測されます。
日本で仮想通貨が普及しない理由
世界と比較すると、日本ではまだまだ仮想通貨が普及していません。
ここからは、仮想通貨が普及していない理由について以下4つを解説します。
- 仮想通貨の認知度が低い
- ボラティリティが大きい
- 税率が不利
- セキュリティ面が不安視されている
仮想通貨の認知度が低い
日本で仮想通貨が普及しない原因として、認知度の低さがあげられます。日本は世界と比べて投資文化が浸透していないからです。
たとえば、各国の保有資産における投資割合を見ていきましょう。
国 | 現金 | 株式・投資信託 | 保険・年金 | その他 |
日本 | 54% | 15% | 27% | 4% |
欧州 | 35% | 30% | 32% | 3% |
米国 | 14% | 52% | 29% | 5% |
参考:日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」
他国と比較すると、保有資産の50%以上を現金で持っている事実が読み取れます。そもそも仮想通貨投資に資産を回す選択肢がないため、日本では普及していないわけです。
ボラティリティが大きい
仮想通貨取引は、ボラティリティ(価格変動)の大きさから損失リスクが高くなるため、日本で普及していない可能性があります。
元本保証されている現金が資産比率の50%以上を占める日本人にとって、変動リスクの高い仮想通貨へ投資する文化に馴染みはありません。
比較的リスクの高い金融商品と世間一般的に認識されているFXでも、取引対象は法定通貨であり、大きく変動しても1日に数円程度です。
しかし、仮想通貨の代表であるビットコインは、一日に数十万円単位で価格が変動するケースもあります。
たとえば、2024年5月1日〜5月3日の価格推移を以下で確認しましょう。
日時 | 安値 | 高値 |
2024年5月1日 | 約880万円 | 約960万円 |
2024年5月2日 | 約890万円 | 約910万円 |
2024年5月3日 | 約900万円 | 約970万円 |
参考:CoinMarketCap「ビットコイン」
わずか3日間で100万円単位の暴落と暴騰が発生しています。
株式投資やFXなど他の金融商品と比較すると、はるかにボラティリティが大きいことがわかります。
税率が不利
仮想通貨の税率が不利なことも、日本で普及していない理由です。
仮想通貨は、株式投資や国内FXと比較して税率が高く設定されています。各金融商品で利益が発生したときの具体的な税率は以下のとおりです。
- 株式投資・国内FX:一律20.315%
- 仮想通貨:最大55%
株式投資や国内FXの場合は「申告分離課税」に該当し、利益に対して一律20.315%の税金がかかります。
一方で仮想通貨は雑所得に該当し、累進課税で所得金額によって税率は変わりますが、株式投資や国内FXと比較すると最大税率は約30%高くなります。
仮想通貨は取引で利益を出しても、他の金融商品と比べて税金を払う金額が多いことから、国内では普及が遅れている傾向です。
セキュリティ面が不安視されている
国内で仮想通貨が普及しない理由として、セキュリティ面が不安視されている事実もあります。
国内取引所では、顧客資金をコールドウォレット(オフライン)で管理したり、送金には複数人の承認が必要な仕組みにしていたりするため、ハッキングでの資金流出リスクは低下しています。
ただ、過去に資金流出事件が起こったのは事実であり、「仮想通貨は危ない」イメージが世間的に残っているのが現状です。
取引所 | 時期 | 被害総額 |
マウントゴックス | 2014年 | 470億円 |
コインチェック | 2018年 | 580億円 |
ビットポイント | 2019年 | 35億円 |
株式投資やFXでは、仮想通貨のように預けた資産が流出する事件はないため、よりセキュリティ面が不安視されて、普及しない原因になっています。
世界規模で見ると仮想通貨は注目されている
日本では普及の進んでいない仮想通貨ですが、実は世界規模で見ると投資家から注目されています。
ここでは、仮想通貨が注目されている以下5つの理由について解説します。
- 自国通貨が安定していない
- 投資対象として期待されている
- 送金コスト・スピードに優位性がある
- ブロックチェーン技術が注目されている
- 先行者利益を獲得できる
仮想通貨の将来性については、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-pricein10years
自国通貨が安定していない
仮想通貨が注目されているのは、自国通貨が安定していない国もあるためです。
日本や米国のように経済的に豊かな国の通貨は価格が安定な一方で、自国通貨が安定しておらず、日常生活に利用できない国も存在しています。
たとえばジンバブエは、ハイパーインフレにより自国通貨「ジンバブエ・ドル」を2015年に廃止しており、そもそも自国通貨が存在しません。
また、2021年にビットコインを法定通貨として採用したエルサルバドルも、アメリカドルを基軸通貨として扱っています。
自国の通貨が安定していない国では、他国の通貨を利用する必要があるため、銀行口座が不要で送金もしやすい仮想通貨に注目が集まっています。
投資対象として期待されている
仮想通貨は「分散型金融」にあたるため、投資対象として期待されています。
分散型金融とは、国や銀行など管理者が存在しない金融のことで、誰かの手を借りなくても成り立つ仕組みです。
仮想通貨が普及すると、銀行や証券会社を運営するための人員や窓口、顧客資金を管理するためのシステムを導入する必要はありません。
分散型金融が現実化すると、今までの常識が180度変わる可能性もあるため、投資対象として期待されているわけです。
送金コスト・スピードに優位性がある
仮想通貨は法定通貨と比較すると、通貨としての機能性も高く、送金コスト・スピード面で優位性があります。
たとえば、リップル(XRP)は、仮想通貨のなかで送金に特化したプロジェクトです。
下表を見るとわかるように、現在使われている国際送金システムよりも、送金機能が優れています。
国際送金システム | リップル | |
送金時間 | 2~5営業日 | 3~5秒 |
手数料 | 25~65ドル | 0.0002ドル |
日本国内での優位性はまだ低いかもしれませんが、世界で同じ通貨を使用すると仮定した場合、送金機能の高さは重要です。
仮想通貨が世界で注目されている理由には、どこの国にいてもすぐに送金できる通貨としての機能性があり、既存の金融システムに代わる可能性もあります。
ブロックチェーン技術が注目されている
仮想通貨に使われているブロックチェーン技術も、以下の理由から世界中で注目されています。
- データの改ざんが難しい
- システムダウンしない
- 取引履歴はコピーも削除もできない
- 自律分散システムで動いている
以下の業界でもブロックチェーンが利用されています。
分野 | 活用例 |
金融 | 国際決済の高速化と利便性 |
保険 | 申込書類の確認業務を効率化 |
不動産 | 家賃情報の透明性と正確性を担保 |
教育 | 学歴詐称を防止 |
正しい取引履歴や活動履歴がブロックチェーン上に残り、コピーや改ざんもできないため、過去のデータ確認する際に役立っているのです。
金融や保険、不動産などあらゆる業界でブロックチェーンは活用できるため、世界で注目されています。
先行者利益を獲得できる
仮想通貨は日本国内で見ると、保有者が少ないため先行者利益を得られる段階にあります。
実際、ビットコインのETFが2024年1月に承認され、世界的に見ても金融資産として認められたばかりです。
同じく現物ETFが承認された「金」は、現物ETFの採用により、大手金融機関からの資金が流入したため、承認後1年で約3倍に価格が高騰しています。
そのため、ビットコインも金と同じように価格の高騰が期待されています。ビットコインETFについて気になる方は、以下の記事を参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-bitcoinetf
仮想通貨が今後日本で普及する見込みはあるのか
仮想通貨は世界的に注目されているため、税制面が改善されると、今後日本でも普及する可能性はあります。
たとえば、ドバイやシンガポール、マレーシアは個人の仮想通貨取引によるキャピタルゲインに対しては非課税です。
そのため、仮想通貨取引も活発で、仮想通貨支払いができるサービスや実店舗があるなど実用性も兼ね備えています。
実際、日本でも総合課税から「分離課税20%への見直し」を進めた過去があり、今後の展開次第では、法改正が進む未来もあります。
仮想通貨投資は国内取引所で始められる
仮想通貨は日本でまだ普及していないため、今のうちから始めておくと先行者利益を獲得できる可能性があります。
仮想通貨投資を始めるときにおすすめしたいのは、国内の仮想通貨取引所です。
国内で仮想通貨取引所を運営する場合、金融庁から認可される必要があるため、安心して資産を預けられます。
暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が必要です。利用する際は登録を受けた事業者か金融庁・財務局のホームページで確認してください。 |
国内取引所で仮想通貨を購入する場合は、以下の手順で行いましょう。
- 口座を開設する
- 日本円を入金する
- 仮想通貨を購入する
口座開設には、免許証やマイナンバーカードなど本人確認書類の提出が必要です。登録作業自体は、5〜10分程度でできるため、口座開設だけでも進めておきましょう。
仮想通貨の始め方ついては、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/kyokasho-start
国内の仮想通貨保有率の伸びに期待
仮想通貨取引を進めている人は、世界で約4億2,000万人、日本で約500万人います。国内の仮想通貨保有率は約4%と、まだまだ普及しているとはいえません。
世界的に注目されている仮想通貨が国内で普及していない原因として、以下4つの項目が考えられます。
- 仮想通貨の認知度が低い
- ボラティリティが大きい
- 法律が整備されていない
- セキュリティ面が不安視されている
一方で、自民党デジタル社会推進本部web3PTが「総合課税から分離課税」への切替えを検討していたことから、今後の展開次第では、国内でも仮想通貨が普及するかもしれません。
先行者利益を獲得したいと考えている方は、今のうちに口座開設をして取引を始めてみましょう。