ビットコインの発行枚数は上限あり!価格や利益への影響について解説
ビットコインの発行枚数は上限が2,100万枚と決まっています。ビットコインを保有している方からすると、発行枚数と価格の関係は気になるところです。
実際、ビットコインの価格と発行枚数は相関しているため、仕組みを理解しておくと今後の投資判断がしやすくなります。
本記事ではビットコインが発行される仕組みや、価格との関係性について解説しています。ぜひ参考にしてください。
【上限あり】ビットコインの発行枚数は2100万枚
ビットコインは2009年に初めて誕生した仮想通貨で、発行枚数の上限が2100万枚と決まっています。
まずは、ビットコインの発行枚数に関する以下3つの項目を確認しましょう。
- ビットコインの発行方法
- ビットコインの発行推移
- 発行枚数が上限に到達するのは2140年
ビットコインの発行方法
ビットコインは「マイニング」によって発行されます。マイニングを簡単に説明すると、ビットコインのシステム(P2P※)を動かすために必要な作業です。
※分散型ネットワークの一種。インターネット上で対等な関係の端末を使い、情報交換をし合う通信方式
マイニングする人を「マイナー」と呼び、作業がひと通り完了すると、報酬としてマイナーにビットコインが発行されます。
ビットコインは管理者が存在しないため、マイナーが作業を進めないとシステムは動きません。そのため、マイニング報酬としてビットコインが発行されるのです。
ビットコインの発行推移
ビットコインは2009年の誕生以来、以下の表記載の推移で増え続けています。
年代 | 当時の発行枚数 |
2009年10月 | 130万枚 |
2015年 | 1,400万枚 |
2020年 | 1,820万枚 |
2021年 | 1,862万枚 |
2022年 | 1,894万枚 |
2023年 | 1,928万枚 |
2024年 | 1,960万枚 |
参考:messari※対象期間2009年10月~2023年8月
誕生年である2009年の新規発行量は130万枚と多いですが、2020年以降は発行ペースが年30〜40万枚と緩やかに落ちています。
発行枚数が上限に到達するのは2140年
ビットコインの発行枚数の上限に到達するのは、2140年といわれています。
発行枚数の99%が2033年頃に発行される予定で、以降マイニングで得られる枚数は減少する見込みです。
ただ、ETF承認や法定通貨の採用などデジタル資産としての価値が評価されると、価格の上昇が見込まれるため、少量の保有でも価値はあります。
将来的な価値上昇を見込んでいる方は、今からビットコインを保有する選択も検討してみましょう。
ビットコインの発行枚数に上限がある理由
ビットコインの発行枚数とは「市場に出回る通貨量」のことです。
本章では、ビットコインの発行枚数に上限が設けられている以下2つの理由を紹介します。
- 資産として希少性を証明するため
- 管理している機関が存在しないため
資産として希少性を証明するため
ビットコインに発行上限が設定されている理由は、希少性を証明するためです。
ビットコインの発行枚数に上限が存在しない場合、市場に出回る通貨量が増えるため、希少価値も下がります。そのため、ビットコイン売却者の続出により、価格下落に発展する可能性があるのです。
管理している機関が存在しないため
ビットコインには管理機関が存在しません。そのため、発行枚数に上限がない場合、市場に出回る数量を調整できなくなります。
たとえば、日本円やアメリカドルといった法定通貨は、中央銀行が市場に出回る数量を調整しています。
一方でビットコインは、管理している国や企業が存在しないため、上限を設定して市場に出回る量を調整しているのです。
ビットコインの発行枚数による価格への影響
ビットコインの発行枚数による価格への影響について、以下2つの項目を紹介します。
- 発行枚数に上限があると価格も上がりやすい
- マイニング難易度が上昇すると価格は下がる
発行枚数に上限があると価格も上がりやすい
発行枚数に上限を設けると、需要に対して通貨の供給量が追いつかなくなり、ビットコインの価格は上昇しやすくなります。
ただ、投資家にとって魅力的なデジタル通貨の威厳を保つためには、金融機関の認証や法定通貨として採用など「資産価値」を証明し続ける必要があります。
そのため、発行枚数に上限があるからといって、余裕資金以上の通貨を保有すると、損失が発生した際のリカバリーが難しくなる可能性もあるのです。
マイニング難易度が上昇すると価格は下がる
ビットコインの価格は、通貨発行手段「マイニング」の難易度によって変わります。
そもそもマイニングは、ビットコインのシステム(P2P)を動かすための作業です。そのため、マイニングの難易度上昇によりマイナーの数が減ると、ビットコインの処理遅延が発生する可能性もあります。
処理遅延によってビットコインの利用に問題が起こると、通貨価値にも影響を与えるため、結果的にマイニングの難易度は価格に影響するのです。
発行枚数に上限のあるビットコインで利益は出せる?理由を紹介
結論として、発行枚数に上限があるビットコインは、以下の3つの理由から利益を獲得できる可能性があります。
- 4年に1度半減期が来る
- マイナーとして利益を獲得できる
- ビットコイン現物ETFの承認で価格上昇が期待できる
一つひとつ詳しく解説します。
4年に1度半減期が来る
ビットコインは4年に1度、価格上昇の可能性を秘めた「半減期」が訪れます。半減期とはビットコインのマイニング報酬が半分になる期間です。
半減期によりマイニング報酬が減少すると、以下の流れになる機会が多く、利益を獲得できる確率も高くなります。
- 発行されるビットコインが減少する(マイニング報酬が半分になるため)
- 通常時より市場に供給されるスピードが遅くなる
- 供給されている数量(供給)より投資家の数(需要)が上回る
- 需要過多により価格上昇につながる
半減期が訪れると仕組み上、市場に供給される通貨量より需要が上回るため、価格は上がりやすくなります。
ビットコインで利益を出したい方は、4年に1度の半減期(次回予定:2024年3月)に注目しましょう。
マイナーとして利益を獲得できる
マイニングを実施すると、ビットコインを報酬として獲得できるため、マイナーとしても利益を獲得できます。
発行枚数は年数を重ねるごとに減少するため、ビットコインの保有枚数を増やすのは難しいかもしれません。
ただ、1BTCあたりの価格は、2009年の誕生時から現在まで0.0025ドルから4万ドルまで上昇しているので、利益を獲得できる可能性は十分にあります。
ビットコイン現物ETFの承認で価格上昇が期待できる
ビットコインは、2024年1月SEC(米証券取引委員会)により現物ETFとして承認されました。そのため、取引量の増加による価格上昇が期待されています。
たとえば、金融商品「金(ゴールド)」のETFは2004年に上場したことで、運用資金が増え、20年で400%価格が上昇しました。
ビットコインも金と同様に現物ETFの承認後、価値が上昇する可能性があります。今後の価格推移に注目しましょう。
ビットコイン投資なら国内取引所がおすすめ
現在ビットコインを含む仮想通貨は、現物ETFが承認されるなど「デジタル資産としての価値」が認められつつあります。
ビットコインの資産価値を期待している方には、以下の理由から国内取引所で購入をおすすめします。
- セキュリティ性が高い
- マイナス手数料が存在する
- ツールが高性能で使いやすい
各項目について詳しく解説します。
セキュリティ性が高い
ビットコインを長期間保有する予定の方には、セキュリティ性の高い国内取引所がおすすめです。仮想通貨の取引所は、他の金融商品と比べて歴史が浅く、過去ハッキングによる資金流出事件(マウントゴックス事件:約490億円)が発生しています。
国内取引所は、ハッキング被害対策に向けてセキュリティを強化している場所が多いため、比較的安全にビットコインを保有可能です。
とくに、bitbankは、CORating(分析機関)の取引所セキュリティレポートにて、国内No.1の評価を受けた実績もあるため、安心して取引できます。
マイナス手数料が存在する
ビットコインをはじめとする仮想通貨を売買する場合、マイナス手数料を意識しましょう。
マイナス手数料とは、取引所から利用者に支払われる手数料のことで、本来支払うはずの手数料がマイナスになることで「報奨金」として受け取れます。
各取引所によって手数料に差はありますが、取引コストを低く抑えられるため、取引頻度が多い方ほどおすすめです。
ツールが高性能で使いやすい
ビットコインをスムーズに売買するためにも、ツールの使いやすさも重視しましょう。
取引ツールは、各取引所によってチャート表記や描写ツールに違いがあります。スムーズに売買を進めるためにも、取引ツール選択は慎重に実施することをおすすめします。
ビットコインの発行枚数に関するよくある質問
最後に、ビットコインの発行枚数についてよくある質問を2つ紹介します。
- 発行上限に達したらどうなる?
- 主要通貨と発行枚数はどれくらい異なりますか?
発行上限に達したらどうなる?
ビットコインの発行枚数は2,100万枚と決まっており、上限に達した場合、市場の通貨量も固定となります。
上限に達すると新しいビットコインが発行されなくなるため、通貨としての希少性も高まります。
主要通貨と発行枚数はどれくらい異なりますか?
ビットコインと主要通貨の発行枚数を、以下の表で比較しました。
仮想通貨 | 上限枚数 | 2024年現在の発行枚数 |
ビットコイン | 2,100万枚 | 1,960万枚 |
イーサリアム | なし | 1億2,000万枚 |
リップル(XRP) | 1,000億枚 | 発行済み |
発行枚数は各仮想通貨によって異なり、イーサリアムのみ発行枚数に上限が設けられていません。
イーサリアムには、「Burn(バーン)」と呼ばれる「誰も解除パスワードの知らないアドレスに送付して閉じ込める方法」が存在します。
そのため、上限枚数が決められていないイーサリアムでも、流通量を制限できます。
ビットコインを購入する際は発行枚数に注意しよう
ビットコインに限らず仮想通貨を購入する際には、通貨の価値にも影響する発行枚数を確認しておきましょう。
今回紹介したビットコインの上限は2,100万枚と決められています。市場に流通する通貨量が決まっているため、購入を検討する投資家の数が増えると、通貨価格は上昇する可能性が高いです。
実際、ビットコインの誕生時(2009年1月)の価格は1円未満でしたが、2024年1月現在では600万円前後を推移しています。
ビットコインの資産価値に期待している方は、まず国内取引所の口座開設から始めてみましょう。