NFTアートで利益が出る仕組みとは?概要や特徴を理解して投資してみよう
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NFTアートとは、デジタルアートをNFT化した作品です。複製が簡単だったデジタルアートをNFT化することで、作品に資産価値がつきはじめました。
実際に数億円単位の価格がついた作品もあるため、他の投資家に出遅れないためにも、NFTアートの仕組みを理解しておきましょう。
本記事では、NFTアートに関連する以下の内容を解説しています。
【この記事を読むとわかること】
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NFTアートの特徴や始め方、売買方法について気になる方は参考にしてください。
NFTアートの概要
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NFTアートとは、デジタルアートをNFT化した作品です。NFTとはブロックチェーン技術を活用して、デジタル作品に所有権や著作権、取引利益が付与されているデジタル資産を指します。
NFTが登場するまで、デジタルアートは著作権や所有権の証明が難しい作品でした。
しかし、NFTアートの登場によりデジタルアートにも資産価値を付与できるため、アーティスト活躍の場が広がる要因としても注目を集めています。
NFTアートの特徴
NFTアートが注目されている理由を知るために、以下5つの特徴を理解しておきましょう。
- 資産価値がある
- 著作権は譲渡されない
- 仲介団体を通さなくてもよい
- 売買しやすい
- 二次流通時でも作者に収益が入る
資産価値がある
NFTアートは従来のデジタルアートと異なり、ブロックチェーンで管理されているため、所有権のコピーや改ざんの心配がなく、資産として価値が付与されています。
従来のデジタルアートとNFTアートを下表で比較してみましょう。
NFTアート | デジタルアート | |
著作権 | 証明できる | 証明できない |
所有権 | 証明できる | 証明できない |
複製 | できない | しやすい |
従来のデジタルアートの特徴は、ネット上に公開されている「フリー画像」をイメージするとわかりやすいでしょう。デジタルアートは誰でも気軽に利用できて複製も簡単で、資産価値はほとんどありません。
NFTアートは従来のデジタルアートと比較すると、複製ができず所有者しか使えないため、利便性はありませんが、著名な絵画と同じく資産価値が存在します。
著作権は譲渡されない
NFTアートは購入されたとしても、著作権は譲渡されません。誰がNFTアートを所有していても作成者が判断できるため、クリエイターを守る仕組みとして活用されています。
たとえば、美術作品を見ると誰が描いたのかわからない作品が存在します。NFTアートの場合、作成者が不明なパターンは存在しないため、著作権が譲渡される心配もありません。
仲介団体を通さなくてもよい
NFTアートは、仲介団体を通す必要がない特徴も存在します。作品自体に著作権が付与されており、管理が容易だからです。
仲介団体に払う手数料も必要ないため、より作者に収益が還元されるメリットもあります。
音楽を例に仲介団体が不要なメリットを確認しましょう。JASRAC(日本音楽著作権協会)は作詞家・作曲家の権利を守っている団体で、音楽の使用料を作者に分配しています。
音楽や絵画などの作品は、作者だけで使用状況を把握しきれないため、JASRACのような仲介団体が必要です。しかし、NFTアートは常に取引状況もブロックチェーン上に記録されるため、仲介団体を通す必要がありません。
売買しやすい
NFTアートはインターネット上で取引ができるため、場所や時間に左右されず、売買しやすいのも特徴です。
著名な芸術作品の場合、百貨店やオークション、アートフェアなどで購入します。場所と時間が指定されているケースもあるため、売買のハードルが高くなります。
一方、NFTアートは自宅に居ながら売買ができるため、いつでも誰でも購入可能です。
二次流通時でも作者に収益が入る
NFTアートは二次流通時でも作者に収益が入ります。NFTアートの仕組みとして「プログラマビリティ」が存在しており、追加機能をデータに付帯できるからです。
プログラマビリティでは、二次流通時のロイヤリティ※や取引数量の制限も事前に設定できます。
※NFTクリエイターがNFTの販売後も継続的に報酬を受け取れる仕組み
従来のアート作品の場合、二次流通以降は所有者に収益が入っていました。一方でNFTアートは「印税」と同じく、取引回数が増えるほど作者に収益が入ります。
NFTアートで利益が出る仕組み
NFTアートで利益が出る仕組みは、クリエイターと所有者で異なります。
クリエイターの場合は取引量が増えるほど利益は手元に入り、所有者は購入時より価格が上昇したときに売却できると利益を出せます。
本章では、高額で取引されたNFTについて、以下4種類を解説するので参考にしてください。
- CryptoPunks(クリプトパンクス)
- BAYC(Bored Ape Yacht Club)
- Beeple(ビープル)
- せきぐちあいみ『Alternate dimension 幻想絢爛』
CryptoPunks(クリプトパンクス)
CryptoPunks(クリプトパンクス)は24×24ピクセルのドットアートで制作された作品です。全世界で10,000体しかない希少性に注目が集まりました。
作品は数億で売買されており、なかでも5822番目に制作された作品が人気で「約27億円」で売却された実績があります。
BAYC(Bored Ape Yacht Club)
BAYC(Bored Ape Yacht Club)は、退屈そうな類人猿がモチーフのNFTアートです。
ジャスティン・ビーバーやパリス・ヒルトン、ネイマールなど海外セレブも保有していたため、注目を集めました。2021年4月、リリース当初の価格は0.08ETH(当時のレートで約20,000円)でした。
しかし、著名人の購入が話題になり、同年の5月にはフロアプライス(作品全体の価格)は約150ETH(3億円)を記録しています。
Beeple(ビープル)
Beeple(ビープル)は、アメリカの有名なデジタルアーティストである「マイケル・ジョセフ・ウィンクルマン」が手がけたNFT作品です。
世界でもっとも有名なNFTアートとも呼ばれている作品で、最高値は約75億円で落札され注目を集めました。
せきぐちあいみ『Alternate dimension 幻想絢爛』
日本人VRアーティストのせきぐちあいみさんが手がけた「Alternate dimension 幻想絢爛」も注目されたNFTアートです。
NFTプラットフォームの「OpenSea」で販売され、約1,300万円で落札されました。
「Alternate dimension 幻想絢爛」は、せきぐちさんが最初に作成したNFTアートかつ世界で1枚だけという背景もあり、希少性の高い作品といえます。
NFTアートを制作/購入するメリット
NFTアートを始めるべきか判断するために、制作や購入するメリットを確認しておきましょう。
本章では、NFTアートを制作・購入するメリットについて以下3つを解説します。
- NFTアート経由で投資できる
- 世界中誰でも購入できる
- 制作収入を得られる
NFTアート経由で投資できる
NFTアートは購入して楽しむだけでなく、投資商品としても利用できるメリットがあります。
従来のデジタルアートは、著名な作者が描いた作品であっても、著作権と所有権を証明できないため、資産価値はほとんどありませんでした。
しかし、NFTアートは希少価値の高い作品に正当な評価がつくため、高額で売買されるケースも多く存在します。
過去には数万円程度で購入したNFT作品が数億円で売却できた事例もあるため、投資商品としても魅力的です。
世界中誰でも購入できる
NFTアートはインターネット上で手に入るため、世界中の誰でも購入できます。
比絵画の場合を考えると、国内の作品はともかく海外作品を購入できる機会はなかなかありません。NFTアートの場合、海外で人気になっている作品も購入できるチャンスがあります。
NFTアート購入に使う仮想通貨を用意できる場合、珍しい作品でも購入できるメリットがあります。
制作収入を得られる
NFTアートは購入するだけでなく、制作収入を得られるメリットがあります。NFTアートはプラットフォームを活用すると、誰でも簡単に出品できるからです。
さらにNFTアートは一度販売するだけで終わりではなく、二次流通でも制作者に収益が入るため、販売後も以下の方法で収益を出せます。
- 取引量を増やすためSNSで宣伝する
- 作品の保有を新作購入条件にする
- 保有特典をつける
NFTアートは制作収入を得られるメリットがあるため、ビジネスにも活用できます。
NFTアートを制作/購入するデメリット
NFTアートは歴史の浅い市場であるため、制作・購入するデメリットも存在します。
本章では、NFTアートを制作/購入する前に知っておきたいデメリットについて、以下の3つを解説します。
- 詐欺・盗難にあう可能性がある
- 価格の変動が大きい
- 現状は仮想通貨で取引するのが主流である
詐欺・盗難にあう可能性がある
NFTアートはインターネットで幅広く取引できるうえに、技術的にも新しい分野であるため、法整備が追いついておらず、詐欺や盗難にあう可能性があります。
NFTアートで詐欺や盗難にあう例は以下のとおりです。
- 作品アドレスが詐欺でウォレットの仮想通貨を盗まれる
- 予約販売で資金を集めていなくなる(ラグプル)
- 有名作品と似せた作品を制作して販売する
NFTアートを購入する際は、ホームページなどで信頼面・安全面について調べてから購入を検討しましょう。
価格の変動が大きい
NFTアートは価格の変動幅が広いため、利益幅が大きい一方「損失リスク」も上昇します。
実際アメリカのアーティストであるジャスティン・ビーバー氏が保有する「BAYC」は購入時よりも95%の下落をしました。
価格変動が大きい理由として、NFTアートが新しい市場であり、適正価格が誰にもわからないことが挙げられます。
たとえば、株式投資なら一時価格が暴騰しても、最終的に株価は企業価値に収束します。NFTアートの場合、適正価格か確認できる指標がないため、下がりつづける可能性も否定できません。
NFTアートは価格の変動が大きいため、購入する際は価値がなくなる可能性も考慮しておきましょう。
現状は仮想通貨で取引するのが主流である
NFTアートは現状、仮想通貨で取引するのが主流です。日本円やアメリカドルなど、法定通貨で購入できないのはデメリットといえます。
NFTアートの売買に一番利用されている通貨は「イーサリアム」ですが、仮想通貨の基本知識がない状態で用意するのはハードルが高いです。
ただ、国内の場合「LINE NFT」や「HEXA」など日本円でも購入できるNFTプラットフォームは存在します。NFTアートを日本円で手軽に購入したい方は、一度試してみましょう。
イーサリアムとNFTの関係については、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-nft-eth
NFTアートに関する方法をまとめて紹介
NFTアート購入のメリット・デメリットを加味したうえで、購入を検討する場合、始め方や作り方をあらかじめ理解しておくとスムーズに進みます。
本章では、NFTアートに関する方法について以下3つを解説します。
- 始め方
- 作り方
- 買い方・売り方
始め方
NFTアートの一般的な始め方は、まず仮想通貨取引所でイーサリアムを用意する必要があります。現状NFTアートは、イーサリアムで購入するケースが多いからです。
まずは以下の流れで仮想通貨取引所を開設して、イーサリアムを購入しましょう。
- 仮想通貨取引所口座を開設する
- 日本円を取引所に入金する
- イーサリアムを購入する
NFTの始め方については、以下の記事も参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-nft
作り方
NFTアートの作り方は、デジタルアートを作成してNFT化するだけです。デジタルアートはPhotoshopやIllustrator、アプリでも作成できます。
普段からイラストを描いている方は、仕事の知識を活かしてNFTアートにも挑戦できます。
NFTアート作成から販売までの流れは以下のとおりです。
- PhotoshopやIllustrator、アプリでデジタルアートを作成
- NFT販売のプラットフォームにクリエイター登録
- NFT販売のプラットフォームにアップロードしてデジタルアートをNFT化
手書きの作品をスキャンしてデジタルアートに加工するだけでも、NFTアートを作成できます。自作のデジタルアートを用意したあとは、プラットフォーム上でNFT化を進めましょう。
買い方・売り方
NFTアートの売買を進めるためには、イーサリアムなどの通貨が入ったウォレットを用意する必要があります。
事前準備として、イーサリアムの入った仮想通貨ウォレットと、NFTプラットフォームの登録を完了させておきましょう。準備完了後は、以下の流れでNFTを購入します。
- 仮想通貨ウォレットをNFTプラットフォームにつなぐ
- NFTアートを購入する
- 購入したNFTアートが仮想通貨ウォレットに入る
NFTアートの売却は、以下の流れで進みます。
- 保有しているNFTアートを出品する
- 買い手が見つかる
- 売却できた金額が仮想通貨ウォレットに入る
手続きを進めてもすぐに売却できるわけでなく、買い手が見つかるまで時間がかかるケースもあります。スムーズに手続きを進めるためにも、余裕のあるスケジュールを立ててから実施しましょう。
NFTアートに関するよくある質問
最後に「NFTアート」についてよくある質問を3つ紹介します。
- NFTアートが売れない場合はどうしたらよいですか?
- NFTアートは無料でもらえますか?
- 売買以外に使い道はありますか?
NFTアートが売れない場合はどうしたらよいですか?
NFTアートが売れない場合は「価格の見直し」をおすすめします。作品のクオリティ向上や人気を出すための発信は時間がかかる一方、価格の見直しはいつでも簡単に進められます。
NFTアートは無料でもらえますか?
NFTアートは無料でもらえるケースもあります。無料で受け取る手段として、SNS上で配布イベントやNFTプラットフォームの口座開設ボーナスが存在します。
売買以外に使い道はありますか?
NFTアートは売買以外にも、鑑賞用やゲーム用などの用途で使い道があります。
たとえば、NFTアートは「デジタルキャンパス」としてスクリーンに映して自宅に展示できます。
NFTアートを購入するためにも仮想通貨取引所の口座を開設しよう
NFTアートは、デジタルアートをNFT化した作品です。従来のデジタルアートとは異なり、著作権や所有権を付与できるため、作品に資産価値をつけられます。
クリエイターにとっては新たな収益手段、投資家にとってはデジタルアートとして売買できるため、多方面から注目を集めています。
NFTアートは2024年3月現在、仮想通貨で購入するケースがほとんどです。NFTアートを購入したい方は、取引所で仮想通貨「イーサリアム」を購入するところから始めてみましょう。