NFTとは?分かりやすく特徴や仕組み、メリット・デメリットを解説
暗号資産に関する話題の中で、NFT(Non-Fungible Token)という言葉を耳にした人もいるのではないでしょうか?NFTを活用して制作されたアート作品が高値で取引された事例もあり、多くの人の注目を集めています。
しかし、NFTと聞いても何を意味するのかはっきり理解していない人もいるでしょう。そこでこの記事では、NFTとはどのような特徴を持つものなのか、どんな仕組みのもとに成立しているものなのかをわかりやすく解説します。
NFT市場はまだまだ発展途上ですが、その仕組みを正しく知ることで投資先としての価値を判断する助けになるでしょう。
なお、NFTをトレードするにはイーサリアムが必要です。イーサリアムは暗号資産取引所で購入できますので、ぜひこの機会にbitbankをご利用ください。
NFTとは?特徴や仕組みを分かりやすく解説
最初に、NFTの特徴や仕組みを簡単にチェックしましょう。NFTについて覚えておきたいポイントは以下の5つです。
- NFTとは「非代替性トークン」
- NFTの注目度は上がっている
- どんな人でも作品の制作と発表ができる
- 代替ができないので唯一性がある
- データにさまざまな機能や情報をプログラムできる
いずれもNFTの価値を担保し、投資先としての魅力を維持するのに欠かせません。ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
NFTとは「非代替性トークン」
NFT(Non-Fungible Token)は「非代替性トークン」を意味する用語です。非代替性トークンとは、代わりになるものが存在しないトークンであることを示しており、デジタル資産の所有権を示す手段として使えます。
デジタル資産はデータとして存在しており、実態がある物品ではありません。データは容易にコピーできるという特徴もあり、唯一無二のものであるという価値を担保するのが難しい存在です。
そこで使用されるのがNFTで、デジタルデータに紐付けることで唯一のものであることを証明し、価値を担保します。デジタルデータの価値を実体化するものともいえるでしょう。
一方で、他のもので置き換えられるトークンをFT(Fungible Token)と呼びます。BTCやETH、XRPなどの暗号資産はFTで、同じ種類の暗号資産であればどのトークンであっても価値に違いはありません。特定のユーザーが保有する1ETHと別のユーザーが保有する1ETHに違いがないことからもわかります。
NFTの注目度は上がっている
暗号資産に投資するユーザーが増えたことで市場に流入するマネーが増加し、NFTにも注目が集まっています。暗号資産の基幹技術として使用されているブロックチェーンに基づいており、関連性が高いものです。
暗号資産投資家は、保有している資産をNFTに投資してさらなる利益を狙おうと考えるようになりました。それによってさらに人気が高まり、市場に流入するマネーが増加しています。
希少価値が高いものは高値でトレードされるようになり、大々的に報道されることで社会的認知度が高まったといえるでしょう。2022年7月時点では、報道でNFTが取り扱われたりゲーム関連の話題で取り上げられたりするなど、一般ユーザーの間でも認知度が高まっています。
どんな人でも作品の制作と発表ができる
NFTは、誰でも何らかの作品を制作して発表し、市場で取引できるのが大きな特徴です。審査なしで利用できるNFTマーケットプレイスも存在しており、自らが制作したアート作品をNFT化し、販売することで利益を上げられる可能性があります。
利用するためには自分のウォレットを準備して暗号資産を入金する必要がありますが、「自ら制作したアート作品を公開・販売する」という観点で考えるとハードルが低いといえるでしょう。
大手NFTマーケットプレイスと連携している日本発のマーケットプレイスも存在しており、そのようなところを利用すれば、より作品を公開する際のハードルが低くなるでしょう。
自分の作品をNFT化して販売したいと考えている人は、一度NFTマーケットプレイスを覗いてみることをおすすめします。
代替ができないので唯一性がある
NFTは「非代替性トークン」と呼ばれていることからもわかる通り、特定のトークンをほかのトークンで置き換えることは不可能です。NFTは唯一無二のものであり、これを利用することで自らが制作したデータ(アート作品など)の唯一性を担保できます。
NFTのセキュリティが破られない限り別のもので代替できず、作品が本物であること、全く同じものが存在しないことを証明できるのが特徴です。これは、データの価値を担保する上で欠かせません。
一般的な暗号資産(トークン)には唯一性がなく、別のトークンで代替できるのがNFTとの大きな違いです。
データにさまざまな機能や情報をプログラムできる
NFT上にさまざまなプログラムを実装することで、機能を追加できるのもNFTの特徴です。一例として、以下のような機能を実装できます。
- データの使用権を設定し、著作権使用料を徴収するプログラムを組み込む
- 二次流通後も制作者に報酬が支払われるシステムを構築する
自ら制作した何らかの作品をNFT化し、市場に展開することで新たな収益源にできます。それだけではなく、NFT化した作品に使用料金を設定し、当該作品を使用したいユーザーから料金を徴収すればさらに収益力を高められるでしょう。
一般的なアート作品では、二次流通後の動向を製作者が把握し、金銭を徴収するのは難しいというデメリットがあります。NFTはブロックチェーンを使用していて二次流通後の動向も正確に把握可能です。売却価格の一部を製作者に支払うシステムを構築すれば、二次流通によって得られた利益の一部を製作者に還元できるでしょう。
NFTの購入はどうやる?始め方・やり方の手順
NFTは法定通貨で直接購入するものではないため、実際に購入するときにはいくつかの手順が必要です。初めてNFT市場に参入するときにはハードルになりがちなポイントなので、ここで詳しくチェックしておきましょう。手順を簡単にまとめると以下の通りです。
- 暗号資産(仮想通貨)取引所の口座を開設する
- ウォレットを作成、入金する
- NFTマーケットでNFTを購入する
ここでは、それぞれの手順について詳しく解説します。スムーズにNFTの取引をはじめるためにも、事前に一通りチェックしておくとよいでしょう。
暗号資産(仮想通貨)取引所の口座を開設する
NFTの取引には、暗号資産(イーサリアム)を使用するのが基本です。イーサリアムを購入するには暗号資産取引所のアカウントが必要なため、まだ保有していないなら最初にアカウントを開設しましょう。
暗号資産取引所のアカウントを開設するときは、利用申込を行ってからKYC(本人確認)が完了してトレードが可能になるまでに、ある程度の時間がかかります。暗号資産の取引やNFT市場への参入を検討しているなら、早めにアカウントを開設しましょう。
暗号資産(仮想通貨)取引所ならbitbankがおすすめ
世の中には多種多様な暗号資産取引所があるため、どこを選べばよいのか迷ってしまうのではないでしょうか。
もし、暗号資産取引所選びで迷ったときは、手数料が安価で取引量も多いbitbankがおすすめです。bitbankは、NFT取引に必要なイーサリアム以外にも多種多様なトークンを取り扱っています。
取り扱いトークンが多くて使いやすく、手数料が安い取引所を探している人は、ぜひbitbankをご利用ください。
ウォレットを作成、入金
暗号資産の送金および受け取りには、ウォレットが必要です。基本的に、取引所のウォレットは直接NFTマーケットプレイスと連携できないため、個別のウォレットを用意しましょう。NFTのトレードにおすすめのウォレットの一例は以下の通りです。
- MetaMask
- Portis
- TokenPoket
- TrustWallet
利用するNFTマーケットプレイスによって対応しているウォレットが異なるため、対応状況を確認してウォレットを準備してください。MetaMaskにしか対応していないNFTマーケットプレイスも存在するため、特別な事情がなければMetaMaskを用意するのがおすすめです。
ウォレットにイーサリアムを入金したら、トレードの準備は完了です。
NFTマーケットでNFTを購入する
ウォレットの準備が完了したら、NFTマーケットプレイスにアクセスしてください。NFTマーケットプレイスを利用するにはウォレットとの連携が必要になるため、アカウントを開設するときの指示に従って連携作業を行いましょう。
ウォレットとNFTマーケットプレイスの連携が完了したら、入金したイーサリアムを使用してNFTを購入します。
一言でNFTマーケットプレイスといっても、さまざまなサービスが存在します。日本国内・国外問わず多くのものが存在するため、複数サービスを併用するのもおすすめです。
NFTを購入・投資するメリット
初めてNFT市場に参入しようと考えている方なら、「NFTを購入・投資するメリットにはどのようなものがあるのだろうか?」と疑問に思うのではないでしょうか?NFTのメリットを簡単にまとめると以下の通りです。
- デジタル資産を売買できる
- 契約書類のやりとりや事務手続きを省略できる
ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。NFTの将来性を左右する分野でもあるため、一通りチェックしておくとよいでしょう。
デジタル資産を売買できる
価値の算定が難しく、コピーが容易というデメリットがあったデジタル資産を適正に売買できるのが大きなメリットです。デジタルアート作品などを制作する人にとっては、収入源を確保することにもつながるでしょう。
NFTがデジタル資産を売買する場としての役割を果たすには、市場価値が拡大する必要があります。今後、NFTとしてトレードされているデジタル資産を投資目的で購入・売却する人が増えれば、NFT市場が大きくなって存在価値が高まるでしょう。
二次流通から収益を得る仕組みを構築すれば、投資目的で転売するユーザーから製作者が収益を得るシステムを構築することも可能です。
契約書類のやりとりや事務手続きを省略できる
NFTは改ざんが極めて難しいブロックチェーンを利用しているため、信頼性を担保する目的でも活用できます。さまざまな契約をブロックチェーン上で管理することで、契約締結にかかるやり取りや事務手続きを省略することも可能です。
ブロックチェーン技術を活用した電子契約サービスもリリースされており、今後はこの分野での活用にも期待できるでしょう。
契約に関する手続きをスムーズにでき、面倒な事務手続きを不要にできるのは大きなメリットです。スピードアップが求められているビジネスの分野では、大きな武器になる可能性があります。
NFTを購入・投資するデメリット
一方で、NFTを購入・投資するときには覚えておきたいデメリットがいくつか存在します。特にデメリットになりやすいポイントは以下の2つです。
- 暗号資産(仮想通貨)の価格変動に影響を受ける
- データそのものを入手できるわけではない
いずれもNFTをトレードする上で重要なポイントなので、正しく理解しておきましょう。
暗号資産(仮想通貨)の価格変動に影響を受ける
NFTは暗号資産(主にイーサリアム)でトレードされるため、暗号資産の価格変動による影響を大きく受けます。NFTの取引価格が変わらなかったとしても、暗号資産の価格が大きく下落すれば、フィアットカレンシーベースでの価格が下落します。
暗号資産はボラティリティが高く、急騰したり暴落したりすることが多いので注意が必要です。
一方で購入後に暗号資産価格の急騰が発生した場合、NFTの価格も上昇するので利益を出すことも可能です。NFTのトレードに参入するなら、NFTそのものの価格だけに注目するのではなく、暗号資産市場全体の動向にも注意を向けましょう。
データそのものを入手できるわけではない
NFTは紐付けられたデータを正当に所有していることを客観的に証明するものであり、購入したからといってデータそのものを入手できるわけではありません。NFTを購入したユーザーが主張できるのは、当該データの所有者が自分であることです。
購入するのはデータではなく、その所有権であるとイメージするとよいでしょう。ブロックチェーン上に当該NFTの保有者やトレード履歴を記録することで、どのユーザーが特定のデジタル資産を正当に保有しているのかが明確になります。
なお、購入したデータの所有権が法的に認められるかどうかは、各国の法整備の状況に応じます。
NFTに関するよくある質問を分かりやすく解説
これからNFTのトレードに参入するか考えていると、さまざまな疑問が出てくるものです。そこで、ここではNFTに関するよくある質問を3つまとめました。
- NFTはどのような人が買う?
- NFTと仮想通貨(暗号資産)の違いは?
- NFTゲームとは?
それぞれの疑問について答えをわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。NFTに関する疑問をクリアにし、特徴を理解した上で市場に参入しましょう。
NFTはどのような人が買う?
2022年時点において、NFTはIT関係者やブロックチェーン技術に興味・関心があるユーザーが多く市場に参入しています。アーリーアダプター層の注目を集めている段階といえるでしょう。
今後は、NFTの認知度が上昇するに連れて一般ユーザー層が市場に参入するようになると考えられます。多くのユーザーがトレードに参加すれば、流入するマネーも増加してさらなる価格上昇に期待できるでしょう。
NFTと仮想通貨(暗号資産)の違いは?
NFTと暗号資産の大きな違いは、「代替できるトークンであるか否か」という点です。NFTは「非代替性トークン」と呼ばれていることからもわかる通り、特定のNFTを別のトークンで代替することはせきません。
一方で暗号資産は、別のトークンで代替可能です。特定のユーザーが保有するBTCを別のユーザーが保有する同額のBTCと交換したとしても、その価値に変化はありません。1BTCを保有することを証明できても、その1BTCがどのトークンかは証明できないといえます。
NFTゲームとは?
NFTゲームとは、NFTの技術を活用したゲームの総称です。トレーディングゲームが多く、有名なものには2017年にリリースされたCryptoKittiesが存在します。これはETHを利用してデジタルデータのネコを購入し、交配して産まれた子ネコをトレードするゲームです。
その後もNFTゲームは多種多様なものが開発され、2022年時点では以下のようなものが存在します。
- Axie Infinity
- Sorare
- The Sandbox
今後もさまざまなゲームがリリースされる予定で、NFTの将来性を左右する一分野といえるでしょう。
NFTとはデジタル資産の所有権を主張するトークン
NFT(Non-Fungible Token)は、アート作品をはじめとしたデジタル資産の所有権を証明するトークンです。ブロックチェーンに基づいており、今後はさまざまな分野で発展することに期待できます。
これからNFTのトレードを始めたい人は、暗号資産取引所のアカウント開設やウォレットの準備が必要です。新たに暗号資産取引所のアカウント開設を検討している人は、ぜひbitbankをご利用ください。
bitbankはトレード手数料が安価で、取り扱いコインの種類が多く、便利にご利用いただけます。