BTCは米CPIで反発も上値は限定的 利食いや窓埋めに引き続き注意

12日のビットコイン(BTC)円は1759万5001円から取引が始まった。7月の米消費者物価指数(CPI)を控え、東京時間は材料待ちとなり1765万円周辺で動意に欠ける展開に終始した。欧州時間も同様に小幅な揉み合いとなったが、前年比の米CPIが市場予想比で下振れたことで、市場は米連邦準備理事会(FRB)による9月の利下げの可能性をほぼ完全に織り込み、BTCは1775万円周辺まで反発した。尤も、ドル建てで節目の12万ドル周辺となる同水準で上値を抑えられ、残りの米国時間は上げ渋る展開となった。米国市場引け後もBTCは上値追いに失敗し、この日の高値圏で揉み合い、終値は1776万0001円となった。


米CPIのコア指数は前年比で伸びが加速したものの、それ以外は市場予想とほぼ合致し、FF金利先物市場が織り込む9月利下げの確率は、前日の85%から94%に上昇した。これによって来週のジャクソンホール会議でパウエルFRB議長が政策方針転換の可能性に言及する確率も上昇したと言えよう。ただ、米短期金利が低下しナスダック総合が史上最高値を記録するなか、BTCの上昇幅は限定的だったと指摘され、ドル建てで12万ドル(≒1775万円)台に定着できるかが目先の焦点となりそうだ。本日は重要指標の発表がないだけに、12万ドル周辺での利食いには注意したい。また、CMEのBTC先物は依然として窓埋めを達成しておらず、調整への警戒は怠れないだろう。



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bitbank Report 2025/08/13:BTCは米CPIで反発も上値は限定的 利食いや窓埋めに引き続き注意