米CPI控え方向感失うBTC FOMC議事要旨にも注目
8日のビットコイン(BTC)対円は922.5万円から取引を開始。東京時間の相場は手掛かり難で小幅な揉み合いに終始し、方向感に欠ける展開となった。欧州勢参入後には920万円まで水準を下げるも、その後は小締まる地合いとなり底堅く推移した。一方、米国時間に入るとBTCは米株の上昇に連れ高となり一時は937.4万円まで上昇。しかし、FRBによる大幅利下げ観測が後退する中、直後には上げ幅を解消し、振れ幅を伴いつつもやはり方向感を示せなかった。結局、この日の終値は前日比0.01%安の922.4万円とほぼ変わらず、終値ベースでは週末から925万円周辺での揉み合いが続く形となっている。
BTCは本日も方向感に乏しい展開が続く公算が高いか。今週は連日FRB高官らの発言が相次ぎ、追加利下げを示唆したボストン連銀のコリンズ総裁以外は基本的に利下げを急がない姿勢を示した。ただ、結果的にBTC相場の上値は重いものの、920万円周辺では下値も堅く、11月FOMCで大幅利下げが決定される確率が著しく低下する中、市場は10日の米消費者物価指数(CPI)待ちと言えるだろう。本日は50bpの利下げが決定された9月FOMCの議事要旨の公表を控えており、相場への大きなインパクトは期待できないかもしれないが、利下げ着手の背景やインフレ見通しについての手掛かりにも注目しておきたい。