米PPI伸び鈍化でBTCは反発 米CPIには注意点も
13日のビットコイン(BTC)円は873.1万円で取引を開始すると、イランによる大規模な対イスラエル攻撃が危惧される中、欧州時間序盤までジリ安に終始した。米時間朝方に発表された7月の米卸売物価指数(PPI)は、総合(予想:+2.3%→結果:+2.2%)とコア指数(予想:+2.7%→結果:+2.4%)の双方が市場予想を下回り、BTC円は反発。米時間中盤にかけて60,000ドル水準となる882.5万円を上抜け、一時は900万円を回復した。その後は戻り売りが入り相場はやや上げ幅を縮小するも、終値にかけては890万円周辺で下げ止まり、終値は889.9万円となった。他方、米PPI発表直後にはイスラム組織ハマスがイスラエルに対してミサイル弾2発で攻撃を行ったが、この攻撃による死者は報告されず、市場の反応は薄かった。
昨日の米PPIに引き続き、本日は7月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。昨日も指摘の通り、米国の景気後退懸念が幾分和らいだ現状では、インフレの鈍化はBTCにとって追い風と指摘されるが、前月比のCPIには注意点もある。6月CPIは前月比で-0.1%となっており、結果が大幅にそれを下回れば、「米景気後退懸念の再燃→FRBの9月大幅利下げ確率上昇→日米金利差大幅縮小の可能性から円キャリー巻き戻し再開」といった今月5日に起きた強いリスクオフの流れが再び訪れる可能性も視野に入る。よって、インフレの鈍化は歓迎されるが、デフレ進行を回避できるかも本日のCPIでは重要な焦点となろう。