価格の上昇とは裏腹にFRはマイナス、短期的には上昇余地あり
今週の値動き
- 今週のビットコインは9月25日の390万円から取引が始まりました。今週のビットコインは、週始めに393万円を上値にした小幅なレンジで推移していました。週央から相場は徐々に底堅く推移し、価格は上昇しました。今週は一時405万円まで上昇し、約2週間ぶりに400万円台を回復しました。現在も価格は402万円で取引され高値圏を維持し、24時間移動平均線(24EMA)の上位で推移しています。今週は週後半にかけて底堅い推移となり、上昇の流れと共に週末を迎えることになりました。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの資金調達率(FR)は、足元でマイナスで推移しています。今週は週後半に底堅い動きとなりましたが、ショートポジションが積まれていることを示しています。価格の上昇に合わせてショートポジションの比率が増加していることは、短期的には強気の材料となるでしょう。現在は-0.006%で推移しています。
2.ロング・ショート清算
- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、多少の清算があったものの、相場のトレンドを変えるような大きな清算はありませんでした。価格の上昇時にもショートポジションの清算は小幅に止まっており、今週の底堅い推移は現物買いが主導したものと考えられます。短期ではショートポジションの清算を狙ったもう一段高も期待できる状態となっています。
3.先物価格乖離(3ヶ月)
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は足元で上昇しています。短期的な指標である無期限先物取引のFRとは対照的にこちらではロングポジションが積まれていることが示されました。乖離率は約1ヶ月ぶりに4%台を回復しました。先物が買われている状態は長期的な相場の重しとなる可能性があります。
今週のオンチェーン
1.含み益アドレス割合
- ビットコインアドレスで含み益が出ている割合は、今週、価格が上昇している影響から増加傾向にあります。今週始めは62%だった含み益割合は現在67%まで上昇しています。ここ1ヶ月間で最も高い水準に近づいています。今年は70%近辺で上値が重くなる傾向があります。含み益が増加すると利益を確定するための売りも出やすくなるため、70%を超えていけるか注目です。
まとめ
- 今週のビットコインは1週間を通して底堅い動きとなり、400万円台を回復しました。3ヶ月先の先物価格乖離率の上昇は相場の重しになる可能性があるものの、FRはまだマイナスで推移しておりショートポジションが解消されるまで短期的には上昇の余地があることを示しています。