相場は急騰もデリバティブでは買い遅れが示唆される、まだ上値余地を残しているか

今週の値動き

- 今週のビットコインは5月5日の1367万円から取引が始まりました。週の始めは先週末の下落の流れを受け、上値が重い展開となりました。一時は1331万円を記録しましたが、水曜日からは買い戻しの流れとなりました。昨日までに3日連続でプラスとなり、今朝方には1500万円にタッチし2月初旬の水準まで価格を戻しました。現在も1時間足は24時間移動平均線(24EMA)を上回っており、強気の値動きとなっています。短期的には急騰の反動で押す場面も想定され、高値を追う買いポジションには注意が必要です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、小幅なプラスで推移しています。現在は0.002%を記録しており、大きくロングポジションに偏っているわけではありません。週の前半にはマイナスで推移する動きもあり、投機的なポジションはまだ少ないようです。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は相場が上昇しているためショートポジションの清算が目立ちました。1時間足では、水曜日と木曜日に約700万ドルの清算がありました。清算額としては先週の方がより大きな額を記録しています。今週の数値はそれほど大きくなく、まだ価格上昇の燃料となるショートポジションが残っている可能性があります。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 現物価格と3ヶ月先の先物価格の乖離率は現在6.5%ほどで推移しています。先週は乖離率が下落する動きとなりm一時5%近くまで下落しました。今週の後半になりようやく先物が買われ始め、乖離率は6%台まで上昇しました。相場は上昇している一方で先物市場には過熱感は見られません。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落傾向となっています。1月から3月は横ばい、または上昇する動きも見られました。ユーザーが利益を確定するために取引所へ現物を送金していたものと思われます。一方、現在は下落傾向が続いており買い需要が強いことを示唆しています。下落傾向が止まるまでは相場が底堅い推移となることが予想されます。
2.マイナーネットポジション
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- 同指標は、マイナーの現物保有量の増減を平均化したものとなります。足元では上昇傾向で推移しておりマイナーは現物の保有を増やしていることがわかります。マイナーは仮想通貨市場における最大の供給元となっており、マイナーからの供給が少ない時は相場が上がりやすい傾向にあります。
まとめ
- 今週のビットコインは昨日7.6%上昇し、1500万円近辺で取引されています。非常に強い値動きとなり、5週連続の陽線が見込まれます。デリバティブ市場では買いポジションは微増に止まっており、過熱感はなく、まだ上値を追う余地があります。オンチェーンでも現物の供給サイドの先細りが示唆され、需給面ではプラスにあると考えられます。短期的には上昇の反動から押す場面も予想されますが、相場は長期的に上昇トレンド入りした可能性があり、強く押した際は買いのタイミングとなるでしょう。