ビットコイン相場にはトレンド反転の兆し、ショートポジションを燃料にもう一段高を狙うか

今週の値動き

- 今週のビットコインは4月21日の1208万円から取引が始まりました。今週はこれまでの上値が重い相場から一変し、買いが強い相場となりました。火曜日にはトランプ相場以降の上値抵抗を抜け、価格は急騰しました。高値は1352万円を記録し、値幅では約150万円も上昇しました。木曜日には移動平均線(24EMA)を一時的に下回る動きもありましたが、即座に買われ、再度高値を試す動きとなりました。現在は1345万円近辺で取引され、今週の高値圏で推移しています。今週は非常に強い値動きとなり、相場には買いが戻ってきています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、相場の底堅さとは裏腹にマイナスで推移しています。逆張りでショートするトレーダーが多いと見られます。このまま価格上昇が続けば、ショートポジションが燃料となりさらに上昇する可能性があります。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は価格がこれまでのレンジを上抜けたためショートポジションの清算が目立ちました。23日にはデイリーで2300万ドルの清算が発生しました。大きな清算となりましたが、トランプ関税で乱高下した4月7日の3600万ドルに次ぐ規模です。ショートポジションを保有していたトレーダーは大きな損失を計上したものと考えられます。
3.3ヶ月先の先物取引
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- これまで買いが弱かった先物取引は徐々に買われています。3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は4月11日に底打ちし、現在は6.5%程度で推移しています。まだ過熱感が出ている数値ではありません。今週の相場はモメンタムが回復しているため、今後は先物が積極的に買われる可能性が高まっています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は今週も下落しています。ユーザーが取引所から現物を引き出しており、売られる可能性があるビットコインが減少しています。4月20頃から流出は加速しており、相場の需給に影響を及ぼしているものと考えられます。
2.長期保有BTC推移
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- 長期で保有されているビットコインの数量は足元で上昇しています。同指標は値動きの先行指標となることが多く、上昇していることは相場にとってプラス材料となります。長期的に保有されるビットコインが増加している間は底堅い相場が継続することが予想されます。
まとめ
- 今週のビットコインはトランプ相場を切り抜けた反動から買われています。1300万円台も回復し、相場には反転の兆しがみられます。デリバティブ市場ではまだショートポジションが残っており、もう一段の高値を目指す余地があると考えられます。オンチェーンデータを見る限りは、長期の買いも入っており底堅い相場の継続が予想されます。今週の動きは上昇トレンドの初動の可能性があり、長期的な買いポジションを持ちやすい相場へ移行しています。