今週のビットコイン相場は乱高下も安値では底堅く推移、デリバティブでは買いが継続

今週の値動き

- 今週のビットコインは4月7日の1082万円から取引が始まりました。週明けの相場は先週末から下落する流れを引き継ぎ1080万円台まで下落しました。一方、安値圏では強い買い戻しが入り月曜日はプラスで取引を終えました。週中に入っても相場は乱高下し火曜日は下落、水曜日は上昇、木曜日は下落し、1日に100万円ほど上下に動く大きなレンジ相場となりました。1100万円近辺ではサポートされていますが、1200万円近辺では強い売り需要も確認されています、現在の1160万円台で取引され、週次では小幅にプラスとなっています。今週は大きなレンジ相場となり短期の逆張りが有効な相場となりました。価格は安値で推移するも3月からの価格推移の範囲内で収まっており大きく安値を更新するような動きにはなりませんでした。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元で安定的にプラスで推移し始めています。先月後半まではマイナスで推移することが多かったですが、今月に入りロングポジションが増加しています。相場は軟調な展開となっていますが、無期限先物取引は買われ始めています。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は価格が上下に動いたため、ロングポジションとショートポジションの両方で清算が発生しました。一方、月曜日に1000万ドルを超えるショートの清算は以外は小幅に止まりました。相場が大きな変化を加えるような清算は発生ありませんでした。
3.3ヶ月先の先物取引価格乖離率
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は現在6.5%程度で推移しています。3月後半は4.5%を一時下回る場面もありましたが、ここ2週間ほどで先物取引が買われ乖離率は2%ほど上昇しています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は足元で増加傾向に転じています。これまでは継続的に減少する動きがみられましたが、反転しています。相場は安値圏でレンジで推移していますが、オンチェーンでは徐々に変化がみられるようになってきています。
2.利益確定送金量
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- 同指標は、ビットコインアドレスで含み益が出ている状態の送金推移を表しています。今週は利益が出ている送金はさほど増加していません。取引所保有BTCは上昇している一方、利確売りの可能性が高い送金はあまり多くないようです。相場が不安定になっていることから取引所への送金は損切りをするためのものと考えられます。
まとめ
- 今週はアメリカの関税政策を巡り、レンジ幅が広がる相場となりました。経済面で悪いニュースが出ているにもかかわらず相場が大きく崩れなかったことはビットコインにとって好材料と言えるかもしれません。デリバティブ市場では引き続き買いの増加が確認されており、買い需要は引き上がっているようです。オンチェーンでは、短期トレーダーの損切りが行われていることが示唆されており、今後は上値が軽くなる可能性があります。今週の相場は今後の経済の不透明感から強い恐怖がみられるような下落を記録しました。一方、相場は底堅さを見せており不透明感が払拭されるとトレンドの反転も起こり得る動きとなっています。