デリバティブ市場はニュートラルな状態に、相場の底打ちは近いか?
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今週の値動き
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- 今週のビットコインは2月10日の1468万円から取引が始まりました。相場は上値が重い動きが見られましたが、安値は切り上げる展開となりました。週次では約1%の上昇となり、小さなレンジ推移推移でした。今週は一時1510万円近辺まで上昇しましたが、先週の戻り高値となっていたレジスタンスを超えることはできませんでした。現在価格は1480万円近辺で推移しており、24時間移動平均線(24EMA)を僅かに上回った水準で取引されています。先週までの2週間は大きく売り越される動きが多く見られましたが、今週は横ばいとなり下落方向への動きが縮小しています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。一時1450万円近辺で推移していた際はマイナスとなる場面もありましたが、FRは即座にプラスを回復しました。現在は0.0075%を記録しており、大きくロングポジションに偏っている状態ではありません。ニュートラルなポジション状況となっています。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は価格推移が小幅に止まっているため、大きな清算は発生しませんでした。ここまで清算が少ないのは稀な状態です。短期の投機的なポジションはここ数週間の値動きで一掃されたことを示唆しています。
3.3ヶ月先の先物取引
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は下落傾向となっています。現在は8.6%程度で推移し、昨年10月並の水準となっています。相場が盛り上がっていた昨年12月には一時15%台まで上昇していますが、現在は投機的な動きが少なく、先物取引の買いが弱い状態です。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は足元で小幅に上昇しています。1500万円を割り込んだことで一部のユーザーが利益を確定する動きを加速させているものと考えられます。今週の安値圏で指標は上昇しており、売りを吸収できるか注目です。
2.マイナーネットポジション
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- 上記は、マイナーアドレスの増減を表したものとなります。今週同指標は下落傾向となっていましたが、昨日は再度プラスを回復しました。ハッシューレートも足元で上昇しており、マイナーからの売りは多くない状態です。
まとめ
- 今週のビットコインは値動きが少ない相場となりましたが、足元で安値を切り上げ、先週の安値をわらなかったことはプラスの材料と言えます。デリバティブ市場では大きな清算もなく、FRもニュートラルな状態にあることから方向感が出ずらい相場となっています。オンチェーンでは安値圏で売りに入るユーザーの動きがありますが、マイナーからの売りは多くない状態です。総合的には現在の相場が大きく崩れることは想定しづらく、きっかけがあれば反転する動きも出てくるでしょう。来週も1450万円を割らなければ短期売りの底打ち感も出てくることが予想されます。