相場は1500万円突破に再トライ、指標は上昇トレンドの継続示唆する
今週の値動き
- 今週のビットコインは12月9日の1515万円から取引が始まりました。週始めの相場は上値が重い展開となり、下落のトレンドラインを形成しました。火曜日には1440万近辺まで下落しましたが、水曜日に入り徐々に買い戻されました。下落のトレンドラインをブレイクすると、相場では買いが加速し1500万円台を回復しました。一時は1550万円まで上昇しましたが、ここ数週間と同様に高値圏では上値が重くなりました。価格は現在移動平均線の下位での推移となっています。底堅さが継続している一方、高値を更新する動きは鈍い状態です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、現在は0.008%で推移しています。先週価格が1550万円をトライした際はロングポジションが急増したため、FRは0.1%まで上昇しました。一方、現在は先週に比べFRは低く、ロングポジションの比率が低下していることを示しています。
2.ロング・ショート清算推移
- 今週は週始めの価格下落時に2000万ドルと1000万ドルの清算が発生しました。先週は4790万ドルの清算があり、1時間足としては8月以来の高さとなりました。大きなロングポジションの清算が発生したため、上値が軽くなった可能性があります。
3.3ヶ月先の先物取引
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は現在は14%台で推移しています。先週の相場の高値では17%を超えていました。今週は再度1550万円の高値を試す動きとなっていますが、乖離率は先週と比べ低く、FRと同様にロングポジションの比率が低下していることを示しています。デリバティブ市場では全体的に先週より投機熱が限定的であることを示唆しています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は今週も下落傾向が変わらずです。足元でも大きく減少しており、ユーザーが取引所から現物を引き出しています。こちらはアメリカで今年から取引が開始された現物ETFの影響も大きいと考えられます。ファンドが取引所から現物を購入し、自身で管理するコールドウォレット等に送金しているものと考えられます。
2.利益確定送金額推移
- 同指標は、ビットコインアドレスで含み益が出ている状態のアドレスからの送金額を表しています。送金額は先週より減っています。利確を目的とした売り圧力の低下を示しています。高値を更新する可能性が上昇していると考えられます。
まとめ
- 今週の相場は週前半に下落する場面がありましたが、週後半はしっかりと買われています。引き続き短期では下落した際に買いで入ると利益が出やすい相場となっています。デリバティブ市場では投機筋のロングポジションが減少しており、強気なシグナルとなっています。オンチェーンデータでも1500万円近辺の売り需要が減少していることが示唆されており、こちらも相場が底堅く推移する一因となっています。今週のビットコイ相場も値動きに底堅さがあり、デリバティブ市場やオンチェーンデータでも上昇トレンドの継続が示唆され、来週以降も買い目線で問題ないでしょう。