Bitcoin Weekly Review: 価格は足元で買い戻しの動き、利確売り圧力は減少か

今週の値動き

- 今週の始値は5月29日の396万円から取引が開始されました。先週末は底堅い動きとなり、一時400万円に迫る勢いで上昇しました。一方、週が明けると相場は売りに転じ、上値が重くなりました。水曜日には売りが加速し、380万円を割り込みました。今週は下落が目立つ相場となり、本日金曜日には一時370万円にタッチしました。一方、足元ではようやく買い戻しが入り、24時間移動平均線(24EMA)の上位に浮上しました。このまま24EMAの上位を維持できるか注目です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- ビットコインの無期限先物取引の資金調達率(FR)はプラスで推移しています。今週価格が下落している一方、無期限先物取引でロングポジションの量は維持されているようです。今後もFRがプラスで推移するようなら上値の重しになるでしょう。現在のFRは0.008%程度で推移しています。
2.ロング・ショート清算

- 今週のロングポジションとショートポジションの清算額は、ロングポジションで500万ドル程度の清算が2回ありました。価格が下落した影響でロングの清算が発生しました。ショート側では先週の日曜日に価格が上昇した際には2000万ドルを超える大きな清算がありました。ショートの清算が大きかったため、今週の価格下落に繋がりました。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は、今週下落し一時2.2%を下回りました。価格の下落と共にある程度のロングポジションが解除されました。一方、プラス圏は維持されており、まだ上目線の投機筋が多くいるようです。さらに本日ドル建てでは2万7000ドルを回復したため、足元で2.6%まで上昇しています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するBTCは今週、小幅に上昇していました。取引所保有BTCの上昇は売り圧力の増加を示唆します。同指標が上昇していたことが今週の上値が重い要因となりました。取引所保有BTCは足元で下落しており、今後も下落が継続するか注目です。
2.含み益アドレス割合

- 先週は含み益アドレス割合が70%を超えた水準から上値が重くなり、今週の売りに繋がりました。今週は価格が下落したため含み益の割合は64%まで低下しました。含み益アドレス割合は足元で最も低い水準となりました。ここ最近の相場では64%近辺まで下落すると価格が底堅く推移する傾向があります。利益確定する動きが弱くなるようです。一方、含み益アドレス割合が70%を超える水準では利益を確定する売りに注意が必要です。
まとめ
- 今週の値動きは売り一辺倒の相場となりましたが、本日から反転の兆しを見せており、移動平均線の上位を維持できれば来週の値動きにも期待できるようになります。含み益アドレス割合は足元の低水準となり、利確売り圧力の減退が期待されます。一方、デリバティブ市場ではロングが多いことも確認されており、投機筋の動きには注意が必要です。