マスクV.S.トランプ再開でBTC軟化 強めの米指標も相場の重石に

7月1日のビットコイン(BTC)円は1543万4741円から取引が始まった。東京時間序盤は小動きに推移するも、終盤にかけてやや軟化すると、海外時間にはトランプ減税法案を巡ってトランプ大統領とマスク氏が再び批判の応酬を展開し、テスラの時間外取引での急落に連れて1525万円まで下落した。米国時間序盤には、強めのJOLTs求人件数や米製造業PMIを受けて一時は反発するも、米短期金利上昇による利回り曲線のフラット化で上値を圧迫された。ECBフォーラムでのパウエルFRB議長の発言も相場の重石となり、終盤にかけて1520万円まで水準を下げると、引け後には一時1515万円まで下落。終値は1519万2291円となった。


FRBの政策舵取りを巡って米労働市場動向が注目される中、JOLTs求人件数は予想外に改善。また、パウエル議長は7月の利下げを「早いとは断定しきれない」としつつも「データ次第」という姿勢は崩さず、トランプ政権からの利下げ圧力を跳ね除けた。また、米議会上院は昨日、トランプ減税法案を可決させ、法案は下院審議に進むこととなったが、雇用統計を控えているせいかBTCおよび債券市場の反応は鈍かった。本日は6月のADP雇用レポートを控えているが、直近2ヵ月で6万人→3.7万人と大幅に雇用が減少しただけに6月は9.5万人への改善が見込まれており、短期金利の上昇には引き続き注意したい。BTCドルは一目均衡表の雲の水準が下がったため、昨日も雲上限を維持したが、足元の水準で値固めに失敗すればテクニカル的なセンチメントの悪化も指摘される。



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bitbank Report 2025/07/02:マスクV.S.トランプ再開でBTC軟化 強めの米指標も相場の重石に