FOMC通過でBTCは確り 今夜は今週最後の注目指標も

週央27日からのビットコイン(BTC)対円相場は、290万円周辺から反発する展開。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え週前半は警戒ムードも見られたが、結果は市場の織り込む通り75ベーシスポイント(bp)の利上げに加え、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、政策金利がFRBの考える中立水準に達したと発言したことで、9月からの利上げペース低下が想起され、相場は一段高を演じ310万円台に乗せた。28日には、第二・四半期の米国内総生産(GDP)が-0.9%と2四半期連続のマイナス成長となり、BTCは一時的に下値を試したが、利上げペース低下を正当化する内容だったこともあり米株高に連れ高となる格好で320万円台に乗せ、前日比78,724円(2.52%)の3,203,934円の終値を付けた。


9月のFOMCからの利上げ幅縮小が約束された訳ではなかったものの、パウエル議長からは6月FOMCの経済見通し要旨(Sommary of Economic Projection)を最新の基本的な方針として、依然、参考にすることができるとの旨の発言があった。当時の見通しでは年末時点の政策金利着地予想は3.4%となっていることから、年内残り3回のFOMCで1回の50bp引き上げと2回の25bp引き上げが視野に入り、年末にかけて利上げ幅が2段階縮小することが予想される。勿論、こうしたシナリオは物価上昇の抑制が条件となり、今夜の米6月個人消費支出(PCE)が上振れとなればBTC相場の重石となろう。ただ、7月からの物価統計は6月からの低下が予想され、FRBの利上げサイクルは転換点を迎えたと見ている。
テクニカルの側面では、BTC対ドルは200週移動平均線を回復し、節目24,000ドル(≒322万円)がレジスタンスとなっており、週足終値が200週線を維持できるかも注目したい。


