BTC反発も4.9万ドル上抜けならず HR史上最高値更新直近

21日のビットコイン(BTC)対円相場は244,066円(4.58%)高の5,577,425円と2日続伸。終値はボリンジャーバンドのセンターライン(558万円)近辺まで戻し、対ドルでは200日移動平均線を回復した。
手掛かり難のなか200日移動平均線(528万円)周辺で低迷していたBTC相場だったが、昨日の東京時間でアジア株式市場の反発とハッシュレート(HR)の180 Ehash/s台乗せを追い風に一段高を演じ、550万円台に乗せた。ハッシュレートは欧州序盤に200 Ehash/s乗せを試すも反落し、相場もこのタイミングで49,000ドル(≒559万円)乗せに失敗。その後も米株が反発しリスク選好度が上向くなか、BTCは49,000ドル上抜けを試すも伸び悩んでいる。

やっと切り返したBTC相場だが、クリスマスと年末が近づいているからか出来高は今一つ伸びず、49,000ドル上抜けとはならなかった。しかし、昨日のハッシュレートの日次平均は193.9 Ehash/sと節目の190台を回復しており、4月15日の史上最高値197.8 Ehash/sに迫った(Glassnode調べ)。これにより、今週指摘したBTC実需の伸びの頭打ち感は解消直近と言え、相場にもある程度ポジティブな影響を与えると見ている。
ただ、こちらも指摘の通り、今週は木曜日の米個人消費支出(PCE)で相場の上値が抑えられる可能性には注意したい。市場では、11月のPCEは前年同月比で5.7%と前回の5.0%より加速すると予想されており、物価上昇率の高止まりが確認されれば戻りを試し始めた株式市場も反落する可能性がある。出来高も伸び悩む現状では、インフレとリスクオフの綱引きでBTC相場はまた膠着状態となる懸念がある。
目先では二段高のパターンを形成し50,000ドル(≒570万円)に乗せる展開も視野に入るが、52,000ドル〜54,000ドルの抵抗帯突破は相応に難しいか。





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bitbank Report 2021/12/22:BTC反発も4.9万ドル上抜けならず HR史上最高値更新直近