ビットコイン7日連騰 実質金利低下で強地合い続くか

27日のビットコイン(BTC)対円相場は232,590円(5.67%)高の4,334,788円。相場はおよそ4カ月ぶりに7連騰となり、6月15日ぶりに終値で430万円を回復した。
Amazonがビットコイン決済を導入するという匿名の関係者情報が否定され、前日の米時間に440万円から急反落を演じたビットコインだったが、ダブルボトムのネックラインとなる6月29日高値周辺で押し目買いが入り反発。欧州時間にはドル安を追い風に420万円台に乗せた。
米時間に入ると米主要3指数が安寄りしたこともあり、一時は前日終値の410万円周辺まで押すも、バイナンスのジャオ・チャンポン(通称CZ)CEOが各国規制当局と寄り添う姿勢を示したことが好感されたか反発。引け後のアルファベット、アップル、マイクロソフトの決算も好調となり株先の反発も支えとなったか今朝方には430万円を奪回した。

本日は米連邦公開市場委員会(FOMC)7月会合の最終日となっており、29日午前3時半からパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見が開かれる。資産購入の段階的縮小(テーパリング)開始の条件となる「一段と顕著な進展」について、具体的なヒントを市場は欲しているが、週明け指摘の通り、労働市場の顕著な改善が見られない中で今回の会合でもテーパリングについて具体的な開始時期が示される公算は低いだろう。
今夜のFOMCを通過すれば、29日には米4〜6月国内総生産速報値(GDP)、30日には米個人消費支出(PCE)と重要指標の発表が控えている。米GDPは前回の6.4%から8.5%に改善する予想となっており、ハイテク企業の好決算と相まって市場のリスク選好度が維持されるか期待される。また、足元では米10年債の実質金利が-1.10%台まで沈んでおり、今夜のFOMCで予想通りテーパリング議論に進展がなければ、ビットコインは強地合が続こう。
週明けに40,000ドル(≒440万円)乗せから反落したビットコインだが、以上に鑑みて引き続きレンジ上限の43,000ドル(≒472万円)を試す余地を残していると言えよう。




