リップル(XRP)は1週間で2倍強の上昇 BTCにも物色の動き

先週(5日〜11日)のビットコイン(BTC)対円相場は2週続伸。終値は前週比139,576円(2.16%)高の6,589,998円と、前週から相場のレジスタンスとなっていた対ドル2月高値の640万円水準を超え、節目60,000ドルを試す展開となっている(第2図)。
先週の暗号資産(仮想通貨)市場は、引き続きアルトコインが主導する展開となり、時価総額第4位のXRP対円の週足は、前週比で78.456円(111.81%)高くなり、3年ぶりに終値で148円に乗せた。ステラ(XLM)とクアンタム(QTUM)の対円も30%以上の上昇率を記録しており、順回転相場の様相を呈している。
ビットコインは先週、こうしたアルトターン(ビットコインからアルトコインに資金が流れる現象)や米期待インフレ率の低下を受け、週央にかけて上値の重い展開となったが、米公開市場委員会(FOMC)と欧州中央銀行(ECB)理事会の議事要旨がハト派な内容となり、610万円で切り返すと、週末10日に循環物色の様相で上昇し、対ドル2月高値水準を上抜け660万円に乗せた。その後は荒い値動きとなるも対ドル2月高値水準がサポートに転じ、週足終値は658.9万円と、終値ベースでは過去最高値となった。


一時は60,000ドルを超えたビットコインだが、米コインベースの対ドル相場は日足終値ベースでの同水準上抜けには至っておらず、出来高も相変わらず低調となっており、上昇トレンド回帰に向けた「決定打」と言えるプライスアクションではなかったと言える。ただ、対ドル2月高値水準の上抜けにはある程度の出来高が伴っており、ブレイク後に一度同水準のサポートが確認された形となっており、640万円周辺は目先の相場のサポートとして意識される。640万円周辺には一目均衡表の転換線や13日移動平均線も密集しており、短期筋の押し目買いも入りやすいか。
今週のビットコイン相場は60,000ドル水準の658.4万円を明確に上抜け、対ドル3月高値水準の678万円を試しに行けるかが焦点となろう。目先の注目材料としては、13日の米消費者物価指数(CPI)と14日のコインベースのナスダック直接上場がある。
9日に発表された米生産者物価指数(PPI)は、ベース効果で市場予想を大きく上回る結果となったものの、期待インフレ率の反応は鈍く、ビットコイン相場にもほぼ無風だった。ただ、インフレ指標として重要度のより高いCPIには相場が反応する可能性も高いと指摘され、13日午後9時半辺りからの値動きには注意したい。





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bitbank Report 2021/04/12:リップル(XRP)は1週間で2倍強の上昇 BTCにも物色の動き