価格はここ1ヶ月の安値を更新、ロングポジションの調整も進む

今週の値動き

- 今週のビットコインは6月2日の1523万円から取引が始まりました。週始めは揉み合う展開となりました。価格は火曜日に1537万円まで上昇する場面がありましたが、買いは続かず高値を維持することはできませんでした。週後半に入ると逆に売りが強くなり安値を探る動きが見られました。価格は木曜日に1450万円を割り込みました。金曜日に入ると価格は反発し、現在は移動平均線近辺まで価格を戻しています。5月2週目以降の安値を更新しており、短期的には弱気なチャートが形成されています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。一時的にマイナスを記録する場面もありますが、概ねプラスで推移しており、ロングポジションの比率が高いことを示唆しています。一方、相場が最高値圏で推移していると考えれば、そこまで投機的な動きがあるものではありません。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は相場に下落方向への動きがあったためロングポジションで大きな清算がありました。デイリーでは約3600万ドルの清算を記録しました。ロングポジションの清算で3000万ドルを超えたのは約2ヶ月ぶりとなります。デリバティブ市場ではある程度ポジション調整が進んだものと考えられます。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は足元で下落傾向となっています。現在は6.5%程度で推移しており、先週から1.5%ほど下落しました。ここ1年間の低水準で推移しており、長期的な投資家の慎重姿勢が見られます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は足元で大きな下落を記録しています。ユーザーは引き続き取引所から現物ビットコインを引き出しています。市場の供給は限定的となっており、潜在的な売り圧力はそこまで強くないものと想定されます。
まとめ
- 今週のビットコインは現在のところマイナスで取引され、2週連続で陰線を記録する可能性があります。短期では高値圏での利確売りに押される相場となっています。一方デリバティブ市場ではロングポジションの清算が走ったことで、価格の反発も見られます。取引所からのビットコインの流出は加速しており、買い需要も相応に続いているものと考えられます。ここ2週間は調整相場となりましたが、相場が強めに押したこともあり、短期の買い戻しも入りやすい地合いと言えます。来週以降は再度高値を試す動きも想定される状況となっています。