BTCは対ドル2月高値を回復 ペイパル仮想通貨決済開始で上昇

30日のビットコイン(BTC)対円相場は156,995円(2.48%)高の6,474,996円と五日続伸し、今月20日ぶりに640万円台を回復。週足では、直近2週間の下げ幅を奪回している。
東京時間のこの日の相場は、対ドル2月高値水準の640万円がレジスタンスとなり、630万円周辺でジリ安となるも、57,000ドル水準(≒628万円)で押し目買いが入り反発。その後、米オンライン決済大手のペイパルが暗号資産(仮想通貨)決済サービスを開始したとロイターが報じ、相場は640万円台に乗せ、シカゴマーケンタイル取引所(CME)が1枚0.1BTC単位のマイクロ・ビットコイン先物の上場計画を発表すると、650万円にタッチした。
その後は米株が小甘く推移するのを眺め、NY時間の取引でBTC相場は一時644万円周辺まで押したが、ドル円相場の急上昇により円換算した対ドル2月高値が同水準まで引き上がり、644万円が相場のサポートに転じ、足元、相場は高止まりしている格好だ。


週央からの米雇用指標発表まで上値余地は限定的かと想定していたが、VISAとペイパルの仮想通貨決済サービス開始が相場の支えとなった。これにより、BTC相場はファン理論の第2トレンドラインの上抜けに成功し(第2図内青線)、ドル高円安の加速によって上値目途として指摘した640万円の上抜けにも成功している。
本日の米ADP雇用統計は前月比で55万人の増加が予想されており、結果が予想と合致すれば、BTCの60,000ドル(≒663万円)乗せも視野に入る。また、ADP雇用統計は米労働省が発表する雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率、4月2日発表)の先行指標としてもみられるため、本日の結果は向こう二日間の相場の方向感を決める材料となろう。
60,000ドル乗せに成功すれば、対ドル最高値水準の682万円が上値目途としてある。一方、失敗の場合、節目57,000ドル(≒630万円)やボリンジャーバンドのセンターラインの走る620万円が目先の下値目途とみている。





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bitbank Report 2021/03/31:BTCは対ドル2月高値を回復 ペイパル仮想通貨決済開始で上昇