BTC上伸で10万ドルを回復 市場の注目は米中通商協議へ

8日のビットコイン(BTC)円は1398万9878円から取引が始まった。米アリゾナ州が戦略的暗号資産(仮想通貨)備蓄法を可決させたことで、東京時間から上値を追う展開を繰り広げ、保ち合い上放れに成功。欧州時間にも買いは続き、1440万円を回復した。米国時間序盤には、米英が貿易協定で合意したと両国首脳が発表。米国は相互関税の上乗せ分を撤廃し、英国は対米関税の引き下げで合意した。これを受けて米国時間はリスク資産に資金が流れ、BTCは1400万円台後半に突入。終盤には一時1517万円近辺まで上昇し、ドル建てでは10万4000ドルにワンタッチした。終値は1506万3460円と、2月中旬ぶりの水準まで戻した。


米英の貿易協定において相互関税の上乗せ分が撤廃されたことで、市場では他国との協議でも同様の措置がとられるとの期待感が高まった。一方、市場の関心は明日に開かれる第1回目の米中通商協議に移るだろう。双方が譲歩の姿勢を見せなければ、こうした期待感も幾分後退することが想定され、週末にも取引されるBTCの相場は荒れる可能性もある。また、昨日の相場上昇でBTCはフラッグパターンを完成させ、上値目途と指摘した1500万円に到達しており、目標達成感がある。テクニカル的な過熱感も確認され、目先では利益確定の売りに注意したい。



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bitbank Report 2025/05/09:BTC上伸で10万ドルを回復 市場の注目は米中通商協議へ