半減期目前に反落したBTC CMEロング急増で買い余力に暗雲

5月第2週(4日〜10日)のビットコイン(BTC)対円相場は1.78万円安(- 1.87%)と6週ぶりに反落。週末までの相場は、間近に迫る半減期と米失業保険関連指標の下振れを材料に強含み、7日には心理的節目の100万円を回復し、対ドルでも節目の1万ドルにタッチした一方、翌8日には過熱感や目標達成感で上げ止まった。9日に米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したCOTレポートでは(第1図)、5月5日時点のファンド勢ロングポジションが前週比で1288枚増の3312枚となり、過去最高の3417枚に近づいたことが買い余力の限界を想起させ、徐々に利食い売りが優勢となると、相場は翌10日に節目の9500ドル(≒101万円)を割り込み大量のロングのロスカットを誘発。一時は9日終値(101.6万円)から15%ほど押したが、200日移動平均線が相場のサポートとなり、この週の上げ幅を掻き消すもこの日の終値は7.98%安に止まった。
指摘通り値幅調整が入ったが、10日の反落でロングポジションが大量に解消されたことで、半減期通過直後にセル・ザ・ファクトが入る余地も後退した可能性がある。CMEでのファンド勢の買い余力は限界に近いと指摘されるが、足元の下落でポジションを手仕舞う動きが加速したと想定できる。また、CMEでのBTC先物相場は1000ドルほどギャップダウンして取引を開始しており、窓埋めを目指し10000ドル(≒107万円)回復も視野に入る。半減期は明日午前7時頃の予定となっており、本日は様子見で動意に欠ける展開が予想されるが、イベント通過後は持ち直す展開を想定している。











PDFリンク
bitbank Report 2020/05/11:半減期目前に反落したBTC CMEロング急増で買い余力に暗雲