BTCは中東情勢悪化で続落 次の下値目途は?

12日のビットコイン(BTC)円は1570万1087円から取引が始まった。中東情勢緊迫化や米国債買いが重石となり、東京時間からBTCは弱含みに推移し、終盤には1550万円近辺まで下落すると、欧州時間には売りが加速し、1540万円を試した。その後発表された米卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回ると、一時は戻りを試し1560万円まで回復するも、イスラエルが本日中にもイランを攻撃するとの懸念から反落し、BTCは週明けの上げ幅を完全に吐き出した。終値は1519万円となったが、本日はイスラエルがイランの核施設を攻撃したとの報道が転がり込み、既に1491万円周辺まで下落している。


米インフレの下振れと昨日の米失業保険の新規と継続申請件数が強めにでたことで、市場の金利見通しは下方修正が進んだが、中東情勢の緊迫化でリスクオフムードが強まった。ドル建てBTC相場は下値目途と指摘した10万7000ドル(≒1531万円)を大きく割り込んでおり、安値を広げる展開となっている。地政学リスクが台頭するとBTCは一時的に売られるが、売り一巡後には反発しやすい傾向もあり、中長期的な上昇トレンドが反転したとはみていない。ただ、現状では事態の収束も見えておらず、本日も押し目を探る動きには注意したい。ドル建ての一目均衡表雲上限となる10万1400ドル(≒1450万円)や節目の10万ドル(≒1430万円)が次の下値目途となりそうだ。


