BTCは揉み合い継続 FRB議長からタカ派的発言も指標が味方に

15日のビットコイン(BTC)円は1520万4501円から取引が始まった。東京時間はジリ安に終始し、終盤には1500万円を割り込んだ。一部主要アルトコインの売りが目立った他、金(ゴールド)価格が下落したことが相場の重石となった。一方、海外時間には切り返し、一連の米経済指標がFRBによる利下げ期待を正当化する内容となり、一時は1500万円を回復した。しかし、直後にパウエルFRB議長が「金融政策のアプローチを再検討する」と発言したことで、相場は再び1490万円周辺まで下落した。尤も、その後も米金利の低下が続いたことでBTCは反発。米国時間終盤には前日終値まで戻し、終値は1515万192円とほぼ変わらずだった。


パウエル議長の発言は金融政策について踏み込んだ発言という訳ではなかったが、「頻繁かつより持続的なサプライショック」に対応するべくアプローチを再考するという内容で、どちらかと言えばタカ派的な印象があった。一方、一連の米経済指標では、前月比のPPIがコアと共に下振れ、小売売上高が駆け込み需要の反動で+1.7%から+0.1%に低下、FRBの製造業指数も2カ月連続でマイナス成長となり、パウエル議長発言の影響を打ち消す格好となった。FRBの政策の先行きはデータ次第と言え、BTCは底堅い推移が続こう。本日は米ミシガン大学の消費者調査速報値を控えており、前月に急騰した期待インフレがある程度落ち着くかに注目したい。



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bitbank Report 2025/05/16:BTCは揉み合い継続 FRB議長からタカ派的発言も指標が味方に