まちまちな米指標でBTCは方向感示せず 雇用統計まで様子見か

4月30日のビットコイン(BTC)円は1346万5001円で取引を開始すると、ドル円相場の上昇もあり米国時間序盤まで段階的に戻りを試し、1356万円にタッチした。一方、四半期次の米GDPや価格指数の速報値がスタグフレーションを想起させる内容となると、相場は下げ足を速め、一時1331万円周辺まで急落を演じた。尤も、その後発表された3月の米個人消費支出(PCE)デフレーターがコア指数と共に減速すると、BTCは反発。残りの米国時間はプラス圏とマイナス圏を行き来する展開となったが、引けにかけて小高く推移し、終値は1350万9325円と小幅高となった。


米GDP速報値は-0.3%と2022年第一・四半期ぶりにマイナス成長を記録したが、これはトランプ関税適用前に大量の駆け込み輸入があった影響となっている。また、四半期次のPCEデフレーターも1〜2月の加速が反映されている可能性が指摘され、直近3月のデータはインフレ減速を示している。表面上は米経済のスタグフレーションを示唆する結果となったが、FF金利先物市場も依然として年内4回の25bp利下げを織り込んでおり、過度に懸念する内容ではなかったと言えよう。とは言え、明日には4月の米雇用統計も控えており、本日のBTCは下値が堅くても、引き続きはっきりと方向感を示すことはできないか。



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bitbank Report 2025/05/01:まちまちな米指標でBTCは方向感示せず 雇用統計まで様子見か