まだ下げ余地があったBTC 今度こそ揺り戻しとなるか
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25日のビットコイン(BTC)円は1372万2097円から取引が始まった。東京時間は1380万円周辺で揉み合うも、gmail経由のハッキングによってバイナンスから不正流出があったと広まると、終盤にかけて相場は1300万円近辺まで下げ足を速めた。また、米サウスダコタ州で戦略的ビットコイン備蓄法案が委員会で否決されたことに加え、寄り付きの米株式市場でナスダック総合が下落するのに連れてBTCは更に水準を下げ、一時1280万円にタッチした。一方、カンファレンスボード(CB)の2月消費者信頼感指数が下振れたことを受け米金利が低下すると、BTCは下げ止まり、米国時間終盤にかけて水準を戻し1300万円を回復。終値は1324万2649円となった。
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昨日の朝の時点でBTCは売り過熱感があったが、読みが甘かった。ただ、BTCドルの相対力指数(RSI)は昨日の相場下落で「売られ過ぎ」とされる30%を割り込んだ。ハッキング被害が相次いでいることが市場センチメントを悪化させているが、経験則から言ってハッキングの影響は一時的な売りで終わることが殆どだ。CBの消費者信頼感指数の発表後に米株も下げ止まっており、市場では夏までにFRBが追加利下げに踏み切る可能性が織り込まれている。依然として28日のエヌビディア決算や米PCE価格指数など今週のヤマ場が残っているが、BTCは本日こそ自律反発による揺り戻しを想定している。直近の2日間の下落でショートポジションもある程度積み上がっていると指摘され、ショートカバーによる相場の急上昇にも注意しておきたい。
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