FRB議長発言でBTCは上げ幅吐き出す 米CPIで三役逆転完成か?
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11日のビットコイン(BTC)円は1482万6929円から取引が始まった。週明け10日は買い戻しが入り、1400万円台後半で小幅高を演じたが、昨日の東京時間は上げ渋る展開となり、1500万円で上値を抑えられた。米国時間に差し掛かると、米金利の上昇に伴い1480万円周辺まで下落。その後、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が上院銀行委員会で証言し、「利下げを急ぐ必要はない」と表明すると、BTCは再び下げ幅を拡大し、1450万円近辺まで水準を下げた。一方、これにより相場が前日の上げ幅を吐き出すと、その後は押し目買いの様相で反発し、一時は1480万円近辺まで水準を戻した。ただ、米国市場引け後にはやや水準を下げ、終値は1467万4486円となった。
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本日は1月の米消費者物価指数(CPI)の発表が注目される。市場では、前月比のコアCPIを除いては12月から横ばい、或いは若干の減速が見込まれているが、明確な減速が確認されなければ昨晩のパウエル議長の発言が正当化されることとなり、今夏中の追加利下げ観測が後退する可能性に注意したい。また、週明けも指摘の通り、BTCのドル建て相場では一目均衡表の三役逆転が完成間近となっている。現状、遅行線と均衡表が逆転しており、早期の売りシグナルが2つ点灯している。相場は雲下限でなんとか下げ止まっているが、米CPIの結果次第で三役逆転が完成する可能性もある。よって、今夜の米CPIはFRBの金利動向の手掛かりとしても重要だが、テクニカル的にもBTC相場の方向感を左右する重要な材料となり得るだろう。
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bitbank Report 2025/02/12:FRB議長発言でBTCは上げ幅吐き出す 米CPIで三役逆転完成か?