BTCは上値追い失敗も小幅続伸 米指標まちまちで方向感欠く
30日のビットコイン(BTC)円は1614万1701円から取引が始まった。前日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が銀行の暗号資産(仮想通貨)顧客へのサービス提供を容認する姿勢を示したことを好感し、東京時間の相場は小確りと推移し1630万円周辺まで上昇した。ただ、これによりドル建てBTC相場が週明けの下げ幅を完全に奪回すると、その後は上げ渋る展開が続いた。米国時間序盤には、米株式市場の反発に連れて一時1640万円近辺まで上昇するも、失業保険の新規申請件数が大幅に減少したことで米金利が上昇し、買いは続かなかった。それでも米国市場引け後まで底堅い推移が続き、終値は小幅に高い1616万8726円となった。
昨日発表された一連の米四半期データでは、GDP成長率とGDPデフレーターが市場予想比で下振れた一方、失業保険申請件数の減少でBTCへの影響は相殺された格好だ。本日は12月の米個人消費支出(PCE)価格指数を控えているが、BTCは10万5000ドルからの上値追いに失敗したことで、上値目途は昨日に引き続き10万7000ドル(≒1650万円)とみている。相場は先週、同水準のトライに3度失敗しており、レジスタンスとして強く意識されそうだ。仮に10万7000ドルの上抜けに成功すれば、節目の11万ドル(≒1696万円)が見えてくるが、来週には米雇用統計も控えており、11万ドルを見据えるには気が早いか。他方、足元ではビットワイズのBTC・ETH複合ETFの承認、チェコ中銀によるBTC購入検討開始といった材料もあり、反落した場合でも28日の戻り高値10万3000ドル(≒1586万円)近辺はサポートとして機能するだろう。
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bitbank Report 2025/01/31:BTCは上値追い失敗も小幅続伸 米指標まちまちで方向感欠く