韓国戒厳令でBTCは下に往って来い 米利下げ期待が下支え
3日のビットコイン(BTC)円は1432.9万円から取引が始まった。東京時間は小動きに終始し、概ね1430万円から1440万円の間で推移した。欧州勢参入後には、直近で上昇していたアルトコインの反落に連れ安となり、1430万円を割り込むと、韓国の尹大統領の戒厳令宣布に伴う市場の混乱に巻き込まれ、1395万円まで急落を演じた。一方、韓国国会で戒厳令の解除要求決議案がすぐに可決されたことで、BTCは下げ幅を奪回。未明には米連邦準備理事会(FRB)のクグラー理事と米シカゴ連銀グールズビー総裁が追加利下げを示唆する発言をしたことで、BTCは底堅い推移に転じ、米国市場引け後には始値を僅かに上回り、1435.9万円でこの日の取引を終えた。
BTCは本日も引き続き揉み合う展開が続くか。FRB高官二人の発言を受けて、FF金利先物市場では12月に利下げが決定される確率が米国市場序盤の61%から72.9%まで上昇し、連日追加利下げへの機運が高まっている。本日発表を控えるADP雇用レポートとISMの非製造業PMIは前月からの低下が予想されており、結果が市場予想と合致すればBTCの下値を支えるだろう。しかし、本日はFRBの中でもタカ派とされる米セントルイス連銀ムサレム総裁の発言と、明日未明には「利下げを急ぐ必要はない」と発言していたパウエルFRB議長のスピーチを控えており、市場の追加利下げへの期待感が後退する可能性にも注意したい。6日には11月分の米雇用統計も控えており、BTCは煮詰まり感を強めるか。
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bitbank Report 2024/12/04:韓国戒厳令でBTCは下に往って来い 米利下げ期待が下支え