FRBは利下げ幅巡り対立 米CPIでBTC6万ドル割れもあるか
9日のビットコイン(BTC)対円は922.4万円から取引が始まった。東京時間から欧州勢が参入する時間にかけては、前日に引き続き手掛かり難で方向感に欠ける展開が続き、相場は925万円周辺で小動きに終始した。米国時間序盤には、相場は一時上下に振れる場面もあったが、相場水準は変わらなかった。しかし、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表されると、参加者の一部(some)が50bp利下げに反対していたことが明らかとなり、市場では11月の大幅利下げ観測が一層後退。これを受けてBTC円は下値を模索する展開となり、905万円周辺まで水準を下げ、終値は905.8万円となった。
BTCは直近二日間で相場のサポートとなっていた920万円を割り込んだが、下げ幅としては限定的と言え、テクニカル的なサポートが密集する60,000ドル水準(≒894.3万円)手前で下げ止まった格好だ。FRBの利下げに関しては、50bp利下げが9月時点で参加者全員のコンセンサスではなかったことは市場も薄々気付いていたとみているが、雇用統計の上振れを契機に始まった大幅利下げ観測の後退を正当化する内容だった。本日発表の9月米消費者物価指数(CPI)が仮に上振れとなれば、11月FOMCで50bp利下げが決定される可能性がなくなる決定打になると言えよう。また、そうなれば金利据え置き観測も強まると指摘され、米国債安(金利は上昇)とドル高がBTC相場の重石になるとみている。
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