BTCは方向感示せず WSJ報道でFRB利下げ幅に再び不透明感
12日のビットコイン(BTC)対円は819.6万円から買い優勢で取引を始め、東京時間の序盤に58,000ドル水準となる826.4万円を上抜けた。一方、買い一巡後に相場は835万円周辺で上げ渋ると、米時間序盤には上下に振れる展開となった。この日発表された8月の米卸売物価指数(PPI)は前年比で市場予想を下回ったものの、WSJが来週のFOMCでFRBが50bp利下げを決定する可能性が残っていると報じ、売り買いが錯綜した格好だ。その後、前日からの米ハイテク株の上昇につられる格好で相場は戻し、米市場終盤のBTC円は830万円を回復したが、市場がFRBによる大幅利下げを織り込んだことでドル円相場が下落し、終値にかけてのBTC円は小緩む展開となり、824.6万円で引けた。
米CPIとPPIの結果を受けて、FF金利先物市場では来週のFOMCで50bpの利下げが決定される確率が14%まで低下したが、WSJの報道後には43%まで急上昇している。ただ、以前まで大幅利下げ観測は景気後退リスクと直結していたが、ここもとの経済指標から鑑みれば、米経済のハードランディングリスクは低くいと言え、昨日の米株は続伸、BTCも底堅く推移し、市場の反応に変化がみられた。本日は米ミシガン大学の消費者信頼感指数の発表を控えており、市場の予想通り景気の底堅さが示されれば、BTCには追い風となろう。相場続伸の場合、心理的節目の60,000ドル(≒845.3万円)が次の上値目途とみている。
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bitbank Report 2024/09/13:BTCは方向感示せず WSJ報道でFRB利下げ幅に再び不透明感